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長野計器が一転最高益へ、KOAは増配 半導体投資の追い風が計器・抵抗器にも

圧力計の長野計器(7715)と抵抗器のKOA(6999)が23日(金)の取引終了後、今期(2027年3月期)の業績予想を大きく引き上げた。理由はどちらも半導体・AI関連の需要。23日夜のPTS(私設取引システム)では、東証の終値に比べて長野計器が8.45%高、KOAが11.17%高で取引された。

御堂聡一 ・ 特集 07:49 ・ 2026年10月26日
動画:ANNnewsCH「平均株価が一時6万2000円を割り込む 市場の注目はAI・半導体関連企業の決算」(10/24) YouTube で見る

長野計器は今期の連結経常利益の予想を64億円から102億円へ59.4%引き上げた。前期の実績は68.6億円で、従来の減益の予想から一転して約49%の増益になる。株探によると、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しだ。売上高の予想は675億円から746億円に、純利益は43億円から71億円に上げた。KOAは経常利益の予想を60.4億円から85.6億円へ41.7%引き上げ、7月に続いて今期2回目の上方修正となった。あわせて年間配当の予想を63円から78円(前期は32円)に増やした。

会社の説明では、長野計器は圧力計の事業で半導体業界向けの製品の需要が旺盛で、それに連動して空圧機器業界向けも増えた。圧力センサの事業では、世界的に半導体関連の投資が活発なことを背景に、工場の付帯設備(ファシリティ)向けの需要が大幅に増えたという。KOAは中国を中心とするAI関連機器向けの伸びで上期(4〜9月)の売上高が会社の予想を上回り、売上の増加などで上期の経常利益は39.8億円と前年同期の約2.5倍になった。下期も自動車向け・産業機器向け・AI関連機器向けの需要が堅調と見込む。なおKOAの純利益には中国の子会社の移転に伴う補償金約31億円の特別利益が入っているが、これは前回の予想に織り込み済みで、今回の修正の理由ではないと会社は説明している。

AI・半導体への投資というと、半導体そのものや製造装置のメーカーに目が向きやすい。今回の2社は、工場の配管や設備の圧力を測る計器と、電子機器の基板に載る抵抗器という、目立たない部品の会社だ。同じ23日には、工作機械の高松機械工業(6155)も、半導体関連の製造装置の受注と売上が想定を上回ったとして、上期の経常損益の予想を3.5億円の赤字から0.9億円の黒字に修正した。ファナック(6954)も同じ日に、AIデータセンターや半導体関連の需要を理由に今期2回目の上方修正をしている。半導体工場の建設・増強の需要が、計器・部品・工作機械といった時価総額の小さな会社の業績にまで届いていることが、各社の開示から確かめられる。

23日(金)の東証では、日経平均が0.34%安となるなか、長野計器は2.58%安の3,780円、KOAは3.87%安の1,889円で取引を終えていた。発表はその取引のあとだったため、市場の最初の評価は夜のPTSで出た。長野計器は23時32分に4,099.5円、KOAは23時58分に2,100円で約定している。PTSは東証より取引が少なく、値段がそのまま東証の寄り付きになるとは限らない。

この先は、半導体の大手の決算が続く。28日(水)にアドバンテスト、30日(金)に東京エレクトロンが決算を発表する予定で、半導体メーカーの設備投資の見通しが、工場の設備や部品の需要の見方にもつながる。長野計器は11月12日(木)に上期の決算を発表する予定で、今回は予想の修正だけのため、受注の中身や用途別の売上はその日に確かめることになる。高松機械工業は通期の予想を精査中とし、11月9日(月)の決算とあわせて示すとしている。

数字で見る

長野計器 今期経常利益の予想64億円 → 102億円(+59.4%、前期 68.6億円)(会社発表 10/23)
長野計器 今期売上高/純利益の予想675億円 → 746億円/43億円 → 71億円
KOA 今期経常利益の予想60.4億円 → 85.6億円(+41.7%、今期2回目の上方修正)
KOA 年間配当の予想63円 → 78円(前期 32円)
10/23(金)の終値長野計器 3,780円(−2.58%)、KOA 1,889円(−3.87%)
10/23 夜のPTS長野計器 4,099.5円(+8.45%、23:32)、KOA 2,100円(+11.17%、23:58)
高松機械工業 上期経常損益の予想3.5億円の赤字 → 0.9億円の黒字(会社発表 10/23)
ヨリビケの見方会社の数字からヨリビケが計算すると、長野計器の下期(10〜3月)の経常利益は、通期102億円から上期46億円を引いた56億円の計画で、前期の下期(約36.9億円)より約52%多い。上期だけでなく下期も伸びる前提の修正だ。新しい1株利益の予想375.81円に対し、23日の終値3,780円は約10.1倍、PTSの4,099.5円は約10.9倍にあたる。KOAの新しい年間配当78円は、23日の終値で利回り約4.1%、新しい1株利益の予想260.07円に対する配当性向は約30%で、会社の目安(30%前後)に沿っている。

次に見るポイント

  • 26日(月)9:00 東証の寄り付き:23日夜のPTSの値(長野計器 +8.45%、KOA +11.17%)との差
  • 28日(水)アドバンテスト、30日(金)東京エレクトロンの決算:半導体の設備投資の見通し
  • 11月9日(月)高松機械工業の決算:精査中の通期予想
  • 11月12日(木)長野計器の上期決算:受注の中身と、半導体向け・ファシリティ向けの売上

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動画:KOA(公式)CM「あなたの身近な未来をつなぐ」 YouTube で見る

出典

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。

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