GMO、攻撃者から金銭要求も応じず 全利用者に5000円、不正取引の損失も補償
FX自動売買用のサーバー「お名前.com デスクトップクラウド」への不正アクセスで、GMOインターネットグループは24日の第4報で、攻撃者とみられる者から金銭を要求されたと公表した。要求には応じず、利用者全員に一律5000円を支払い、不正取引による損失も補償する。政府には「能動的サイバー防御」の適用を求めた。
日向かなえ ・ 特集 17:43 ・ 2026年10月24日GMOによると、攻撃者とみられる者は、要求に応じなければ、国内外70を超える証券会社・FX会社などの顧客口座への不正操作を続けること、サービスや接続したパソコンの情報の公開、ランサムウェア攻撃などを行うと脅した。GMOは、支払っても情報の削除や不正利用の防止が保証されないとして応じない方針で、通信記録などを警察に提出し刑事捜査を求めている。
利用者への対応は3つ。①金銭的な被害の有無にかかわらず、今の利用者全員に一律5000円の見舞金。②不正アクセスが原因の不正取引で出た実現損失(取引の差損・手数料など)を補償し、取引所などから返金があればその分を差し引く。③今の基盤は再開せず、別のクラウド基盤の代替サービスに移り、移行後6か月は無料。見舞金と代替サービスの案内は10月30日まで、補償の申請方法は11月6日までに出すとしている。
発覚は10月20日で、影響の可能性があるサーバーは2万6739件。21日未明に全サーバーを止め、22日の第2報で、取引口座のログイン情報が取られて不正に使われた可能性を認めた。日本経済新聞によると、金融庁は22日、金融先物取引業協会を通じてFX各社に、不審な取引の監視の徹底などを求めた。
株価にも響いた。GMOインターネットグループ(9449)は23日、一時3500円(前日比9.5%安)まで下げ、終値は98円安(2.53%安)の3769円。出来高は121万5200株と前日の約2倍、10月前半の3〜4倍に膨らんだ。22日も3.45%安で、2日で約6%下げた。
GMOは今回を能動的サイバー防御の「発動第1号」と位置づけ、攻撃の基盤を国が追跡・遮断・無力化するよう政府に求め、ログをすべて政府と捜査機関に出すとしている。Impress Watchによると、同制度は10月1日に始まったが、対象の基幹インフラ15分野の事業者にGMOは入っていない。政府がどう応えるか、補償の総額がどこまで膨らむかが、この先の焦点になる。
数字で見る
| 影響の可能性があるサーバー | 2万6739件(第2報) |
|---|---|
| 見舞金 | 利用者全員に一律5000円(案内は10/30まで) |
| 不正取引の損失 | 実現損失を補償(取引所などの返金分を差し引く、案内は11/6まで) |
| 代替サービス | 別基盤へ移行、移行後6か月無料 |
| 9449 の10/23 | 安値3500円(−9.5%)→ 終値3769円(−2.53%) |
| 9449 の出来高(10/23) | 121万5200株(前日 60万6200株) |
次に見るポイント
- 10月30日まで:見舞金5000円と代替サービスの案内
- 11月6日まで:不正取引の損失補償の申請方法
- 政府が「能動的サイバー防御」の適用に応じるか
- 他のFX会社・証券会社で不正取引の報告が広がるか
関連する動画
出典
※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。



