関東電化、今期経常益を28%上方修正し最高益へ 下期は上期の半分の計画
半導体の製造に使う特殊ガスの関東電化工業(4047)が22日、今期(2027年3月期)の経常利益の予想を113億円から145億円に引き上げた。上期(4〜9月)は前の年の約9.8倍に増える見込み。一方で、上期を押し上げた在庫の要因は下期には薄れるとしており、23日の株価は朝に一時6%超下げたあと、前日の終値近くまで戻している。
神崎玲子 ・ 特集 09:56 ・ 2026年10月23日
関東電化が22日の取引終了後に発表した。今期の予想は、売上高を950億円から985億円に、営業利益を113億円から146億円に、経常利益を113億円から145億円に、純利益を76億円から99億円に引き上げた。経常利益は前期の66億円の約2.2倍で、株探によると4期ぶりに過去最高を更新する見通しだ。上期の経常利益の予想も66億円から95億円に上げ、前の年の同じ時期(9.7億円)の約9.8倍になる。
会社は理由として、半導体向けの需要が増えて特殊ガスの売上が伸びたこと、原材料の値上がりを製品の値段に転嫁できたこととコストの削減を挙げる。さらに、原材料が値上がりする前に買っておいた在庫を使ったことで、上期の利益が押し上げられた。ただし、第3四半期(10〜12月)からはこの在庫による押し上げは薄れる前提だとしている。売上については、需要は引き続き堅調とみている。
関東電化はフッ素を使った化学メーカーで、半導体の回路を削るエッチング用ガスや、製造装置の掃除に使うクリーニングガスなどの特殊ガスと、リチウムイオン電池の電解液の材料をつくる。半導体の生産そのものが増えるとガスの使用量も増えるため、装置メーカーとは違って、工場の稼働率に連動しやすい。株価は、22日の東京市場で半導体関連が大きく売られたなかで6.81%安の1,943円で終わり、10月9日の2,469円から約21%下げていた。修正の発表はその取引のあとだった。
23日の株価は、前日夜の米国市場でフィラデルフィア半導体株指数が6%超下げた流れを受けて1,865円で始まり、9時26分に1,820円(前日比約6.3%安)まで下げた。その後は買いが入り、9時46分には1,940円と前日の終値近くまで戻した。同じ半導体関連でも、22日に決算を出したディスコは朝から5%を超えて下げている。
この先は、上期の実際の数字と、下期の需要の見方が焦点になる。会社の予想では、下期の経常利益は約50億円と上期の約半分にとどまる計画で、在庫の要因が薄れたあとの利益の水準や、原材料の値段の動き、電池材料の需要が見どころになる。
数字で見る
| 今期(2027年3月期)経常利益の予想 | 113億円 → 145億円(+28.3%、前期 66億円) |
|---|---|
| 今期 売上高/営業利益の予想 | 950億円 → 985億円/113億円 → 146億円 |
| 今期 純利益・1株利益の予想 | 99億円・172.61円(年間配当 36円は据え置き) |
| 上期(4〜9月)経常利益の予想 | 66億円 → 95億円(前年同期 9.7億円) |
| 10/22 終値(発表前) | 1,943円(−6.81%) |
| 10/23 の株価 | 始値 1,865円、安値 1,820円(9:26)、9:46 に 1,940円 |
次に見るポイント
- 11月上旬:上期の決算発表(昨年は11月10日)。上期の実際の数字と、在庫の要因を除いた利益の水準
- 米国の半導体株の動き:フィラデルフィア半導体株指数は22日に6%超下げた。半導体工場の稼働の見方
- 原材料の値段と電池材料(電解液の材料)の需要:下期の利益を左右する前提
出典
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