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オリンパス、米国への輸入制限が5機種増える 株価は日経反発の中で2%安

オリンパス(7733)は21日朝、米食品医薬品局(FDA)が同社の日本の3つの工場でつくる一部の製品に輸入警告を出したと発表した。FDAの一覧では内視鏡など5機種が20日付で追加された。会社は業績への追加の影響はないとしたが、日経平均が545円高と反発した21日、株価は2%安で終え、警告書の発表前からの下げは16.6%になった。

白石ひかり ・ 特集 15:48 ・ 2026年10月21日
オリンパス、米国への輸入制限が5機種増える 株価は日経反発の中で2%安
画像:ヨリビケ(AI生成)

オリンパスの開示(21日8時30分、TDnet)によると、FDAは米国時間19日、オリンパスメディカルシステムズ(東京都日の出町)、白河オリンパス、青森オリンパスの3つの施設でつくる一部の製品について輸入警告を公表した。今後の通知があるまで、指定された製品は米国に輸入できなくなる。FDAの医療機関向けの案内では、10月20日付で小腸用のカプセル内視鏡(MAJ-2027)、小腸用のビデオスコープ(SIF-Q180)、腹腔鏡にあたる曲がるビデオスコープ(LTF-S190-10)、気管支用のビデオスコープ2機種(BF-1TH1100、BF-H1100)の計5機種が加わった。日経も「腹腔鏡など5製品」と伝えている。交換部品や使い捨ての消耗品は対象外だ。

背景には、10月7日付(米国時間)のFDAの警告書がある。オリンパスが13日に発表した内容では、警告書は2025年後半の査察を受けたもので、八王子・日の出、青森、白河、ドイツ・ハンブルク、米ミネソタ州の6つの施設の品質管理の体制を問題にした。このとき会社は「生産・販売の制限やリコールは求められていない」「業績への影響は見込まない」としていたが、株価は翌14日に一時16.5%安まで売られ、13.46%安で終えた。今回の輸入警告は、その警告書の指摘につながる措置だと日経は報じている。オリンパスへの輸入警告は初めてではなく、2025年6月にも、日本でつくる尿管腎盂鏡・気管支鏡・腹腔鏡・内視鏡の洗浄機など58機種が対象になっている(FDA、Healthcare Dive)。

会社の説明は今回も「影響は小さい」だ。開示では、2027年3月期の連結業績に追加の影響は見込まず、業績予想も変えないとした。日経によると、対象の製品は売上の規模が小さく、もともと米国で売っていないものも含まれるという。すでに病院にある製品は説明書どおりに使う限り安全で、米国以外への輸出には今のところ影響がない、とも説明している。

それでも21日の値動きは市場全体と逆だった。株探によると、オリンパスは1747円で始まったあと売られ、終値は1695円、前日比35円(2.02%)安。Yahoo!ファイナンスの時系列でも同じ値だ。日経平均は前日比545.82円(0.85%)高の6万4621円24銭と3日ぶりに反発し、同じ医療機器・内視鏡を手がけるHOYA(7741)は1.98%高、富士フイルムHD(4901)は0.98%高だった(いずれも株探)。業績の数字そのものより、FDAとの問題が一度で片づかず続いていることが重く見られている形だ。

この先の焦点は、FDAへの回答と決算だ。オリンパスは13日の発表で、警告書を受け取ってから15営業日以内に回答するとしている。日付から数えると、10月末から11月初めごろになる(ヨリビケ計算)。前年の上期決算は11月7日に発表しており、今年の上期決算で、米国の売上や輸入制限の影響について会社が数字を示すかが次の材料になる。輸入警告の解除には、FDAが改善を確認する必要があり、その時期は示されていない。

数字で見る

輸入警告の追加内視鏡など5機種(FDAの一覧で10/20付。会社発表は米国時間10/19公表)
対象の施設オリンパスメディカルシステムズ(日の出)、白河オリンパス、青森オリンパス(10/21 会社発表)
業績への影響2027年3月期に追加の影響は見込まず、予想は変えない(10/21 会社発表)
オリンパス(7733)終値1695円、前日比−35円(−2.02%)(10/21、株探・Yahoo!ファイナンス)
日経平均6万4621円24銭、前日比+545.82円(+0.85%)(10/21、株探・Yahoo!ファイナンス)
警告書の発表の翌日10/14 終値1759円(−13.46%)、安値1697円、出来高1344万株(株探)
2025年6月の輸入警告尿管腎盂鏡・気管支鏡・腹腔鏡など58機種(FDA、Healthcare Dive)
ヨリビケの見方警告書を発表した10月13日の終値2032.5円から21日の1695円まで、オリンパスは337.5円(16.6%)下げた。同じ期間の日経平均は6万7777円から6万4621円で4.7%安なので、オリンパスは市場全体の約3.5倍下げたことになる。警告書の翌日14日の出来高は1344万株で、13日(406万株)の約3.3倍だった(いずれも株探の時系列からヨリビケ計算)。

次に見るポイント

  • 10月末〜11月初めごろ:オリンパスがFDAに警告書への回答を出す期限(受け取りから15営業日以内、会社発表)
  • 11月上旬:上期決算(前年は11月7日。今年の日付は会社の発表を確認)。米国の売上と輸入制限の影響を数字で示すか
  • FDAの輸入警告の一覧:対象機種がさらに増えるか、解除されるか

出典

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。