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ツガミ、上期を上方修正も株価9.5%安 工作機械株もそろって下落

小型の精密な工作機械をつくるツガミ(6101)は20日13時、4〜9月期の業績見込みを上方修正し、中間配当を12円増やすと発表した。営業利益の見込みは195億円から252億円へ29%引き上げたが、株価は発表後に下げ幅を広げ、終値は前日比490円(9.51%)安の4,660円。工作機械の受注統計は前年の1.6倍と強いのに、関連株は軒並み下げた。

白石ひかり ・ 特集 15:50 ・ 2026年10月20日
ツガミ、上期を上方修正も株価9.5%安 工作機械株もそろって下落
画像:ヨリビケ(AI生成)

ツガミの適時開示によると、2027年3月期の上期(4〜9月)の見込みは、売上収益を750億円から812億円(8.3%増)、営業利益を195億円から252億円(29.2%増)、最終利益を90億円から123億円(36.7%増)に引き上げた。前年の上期の実績と比べると、営業利益は約1.66倍、最終利益は約1.72倍になる。中間配当は49円から61円にし、前年の中間配当36円から25円増える。年間では110円の予定(期末の49円は据え置き)。

会社は修正の理由として、市場全体の不透明感はあるものの、中国やインドをはじめ各拠点で事業を着実に進めたことを挙げた。一方、通期の予想(売上収益1,450億円、営業利益365億円、最終利益170億円)は今回は変えず、11月12日の中間決算の発表時に示すとしている。株価は午前から前日を下回って推移し、株探によると発表直前の12時57分は4,930円(4.27%安)。発表後に売りが増え、13時29分に4,465円の安値をつけた。出来高は153万8,700株で、前日(52万3,400株)の約2.9倍だった。売られた理由について、20日夕方の時点で会社や主な報道からの説明は見当たらない。

工作機械の株は全体に売られた。終値でDMG森精機(6141)が2.60%安、ファナック(6954)が2.66%安、オークマ(6103)が3.28%安、工具のオーエスジー(6136)が5.36%安(株探・Yahoo!ファイナンス)。日経平均も841円28銭(1.30%)安の6万4,075円42銭と、相場全体が重い日だった。一方で需要を示す統計は強い。日本工作機械工業会(日工会)が10月9日に出した9月の受注速報は2,232億円で前年同月の1.6倍(60.4%増)、うち海外向けは1,593億円で66.8%増、1〜9月の累計は1兆6,693億円で43.3%増だった。受注の勢いと株価の動きがかみ合わない状態になっている。

株価の位置も確かめておく。ツガミ株は1月6日の年初来安値2,848円から7月1日の年初来高値8,630円まで約3倍になったあと、7月の1か月で25%下げ、その後も戻りきっていない。20日の終値は高値から46%低い。業績の伸びが続く一方で、株価はすでに大きく上げ下げした後にある。

この先は11月に材料が続く。11日(水)15時以降に日工会の10月の受注速報、12日(木)にツガミの中間決算があり、上期の実績が今回の見込みどおりか、未公表の通期予想と期末配当をどう示すかが焦点になる。中国やインドの需要が下期も続くのかについて、会社の説明が出るかどうかも見ておきたい。

数字で見る

上期(4〜9月)見込みの修正(ツガミ、10/20 13:00)売上収益 750億→812億円(+8.3%)、営業利益 195億→252億円(+29.2%)、最終利益 90億→123億円(+36.7%)
前年の上期の実績(同社開示)売上収益 600.5億円、営業利益 152.1億円、最終利益 71.5億円
配当(同社開示)中間 49円→61円(前年 36円)、年間 110円の予定(前年 85円)
通期予想(7/30の第1四半期決算短信、修正なし)売上収益 1,450億円、営業利益 365億円、最終利益 170億円。改めて11/12に公表予定
株価(10/20終値、株探・Yahoo!ファイナンス)4,660円(−490円、−9.51%)、安値 4,465円(13:29)、出来高 153万8,700株
年初来の高値・安値(株探・Yahoo!ファイナンス)高値 8,630円(7/1)、安値 2,848円(1/6)
工作機械の受注(日工会、9月速報)2,232億円(前年同月比 +60.4%)、海外向け 1,593億円(+66.8%)、1〜9月累計 1兆6,693億円(+43.3%)
ヨリビケの見方上方修正後の上期見込みから第1四半期(4〜6月)の実績を引くと、7〜9月期は売上収益が約382億円、営業利益が約117億円になる計算で、4〜6月期(430億円・135億円)より約1割少ない。前年の7〜9月期と比べれば営業利益は約1.8倍。また、上期の営業利益見込み252億円は、据え置かれている通期予想365億円の69%にあたり、このままなら下期は約113億円と上期の半分以下になる(通期予想は11月12日に改めて示される)。

次に見るポイント

  • 11月11日(水)15時以降 日工会の10月の工作機械受注速報(海外向けの伸びが続くか)
  • 11月12日(木) ツガミの中間決算。上期の実績と今回の見込みの差、通期予想と期末配当の公表
  • 中国・インドでの需要について、会社が下期をどう説明するか

出典

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。