日本製鉄1.94%高で続伸 米クリフス好決算、USスチールへの期待
日本製鉄は前日比12.6円(1.94%)高の663.5円と続伸した。米国の同業クリーブランド・クリフスの7〜9月期決算が好調で、日本製鉄が2025年に傘下に収めたUSスチールの稼ぎへの期待が広がった。日経平均が841円下げた日に、鉄鋼は上げた9業種の一つだった。
御堂聡一 ・ 夕刊 16:10 ・ 2026年10月20日日本製鉄は656.0円で寄り付き、9時5分に670.2円(2.96%高)まで上げて、663.5円で終えた(株探・Yahoo!ファイナンス・日経)。売買高は4766万株と、前日(1895万株)の約2.5倍に膨らんだ。JFEホールディングスは0.50%高の1725円。株探の業種別では鉄鋼が0.61%高で、33業種のうち上げた9業種に入った。
きっかけは米国の決算だ。日経によると、経営不振が続いていたクリーブランド・クリフスが19日に発表した7〜9月期決算が好調と受け止められた。同社の発表(SEC届け出)では、調整後EBITDA(利払い・税・償却前の利益)は6億1200万ドルと、3か月前に示した見通しの5億7500万ドルを上回り、4〜6月期の2億8600万ドルから倍増した。純損益は1億6500万ドルの黒字(4〜6月期は1億3400万ドルの赤字)。鋼材1トンあたりの平均販売価格は1177ドルと、4〜6月期の1124ドルから上がった。株価は19日に16.34%高の14.10ドルで終えた(ヨリビケの朝刊の記事)。
米国の鋼材の値段が上がっていることが、日本製鉄の米国事業への期待につながっている。株探によると、米国の鋼材価格は前週に約4年半ぶりの高値を更新したと伝わっており、トランプ政権の高い関税と、AIの普及に伴うインフラ需要がけん引しているもようだという。クリフスのゴンサルベスCEOは、10〜12月期は季節要因や設備の定期修理があっても調整後EBITDAがさらに増える見通しを示した(同社の発表)。
意外なつながりは、AI投資だ。AI関連株がこの日売られた一方で、データセンターや半導体工場の建設は鋼材の需要として語られている。国内でも電炉大手の東京製鐵が19日、11月契約の鋼材価格を全品種で1トン3000円上げると公表し、中長期の鉄骨需要の理由にデータセンターなどの大型投資を挙げた(ヨリビケの昼刊の記事)。
この先は、日本製鉄が11月5日に予定する4〜9月期決算で、USスチールを含む海外事業の利益がどれだけ示されるかが焦点になる(株探)。米国の鋼材価格と関税の行方、国内の値上げがどこまで通るかも、鉄鋼株の手がかりになる。
数字で見る
| 日本製鉄(5401)終値(10/20) | 663.5円(+12.6円、+1.94%) |
|---|---|
| 日本製鉄 高値(10/20 9:05) | 670.2円(+19.3円、+2.96%、株探・日経) |
| 日本製鉄 売買高(10/20) | 4,766万株(10/19 1,895万株、株探) |
| JFEホールディングス(5411)終値(10/20) | 1,725.0円(+8.5円、+0.50%) |
| クリフス 調整後EBITDA(7〜9月期、同社発表) | 6億1200万ドル(見通し 5億7500万ドル、4〜6月期 2億8600万ドル) |
| クリフス 平均販売価格(7〜9月期) | 1トン 1,177ドル(4〜6月期 1,124ドル) |
| クリフス 株価(10/19 米国) | 14.10ドル(+16.34%) |
次に見るポイント
- 11月5日 日本製鉄の4〜9月期決算(USスチールを含む海外事業、株探)
- 米国の鋼材価格と関税の行方
- 国内の鋼材値上げ(東京製鐵の11月契約は1トン3000円上げ)の浸透
出典
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