スペースX売上161%増、AI部門が半分超え 時間外で上昇
米スペースXは20日の取引終了後に7〜9月期の決算を発表した。売上高は前年同期の2.6倍の145億7500万ドルで、市場予想を上回った。売上の半分以上はAI部門で、衛星通信スターリンクの契約者は1360万人に増えた。株価は時間外の取引で上がった。
日向かなえ ・ 朝刊 05:29 ・ 2026年10月21日
会社がSECに届け出た資料によると、売上高は145億7500万ドル(前年同期比161%増)、営業利益は27億9100万ドルの黒字(前年同期は2億7300万ドルの赤字)、純利益は44億ドルだった。Investing.comと株探によると、売上高の市場予想は128億7000万ドル、調整後の1株利益は0.35ドルで予想(0.15ドル)の2倍を超えた。ブルームバーグも、利益が市場予想を大きく上回ったと報じた。株価は通常の取引を0.11%安の147.79ドルで終え、時間外は株探によると5:03に151.14ドル(2.26%高)、CNBCでは5:38に151.25ドル(2.34%高)だった。
伸びの中心はAIだ。AIのモデルや計算の設備を貸す「SI(スーパーインテリジェンス)」部門の売上高は75億6000万ドルで、前年同期の9.3倍。会社は、クラウドの契約の開始、8月に買収したプログラミング支援のカーソル、対話AI「Grok」の利用の広がりを理由に挙げた。計算の設備は9月末で1.7ギガワットと、1年前(0.6ギガワット)の約3倍になった。
衛星通信も伸びた。通信部門の売上高は52億4800万ドル(69%増)、営業利益は23億6700万ドル(99%増)。スターリンクの個人の契約者は1360万人と、6月末から160万人増えた。一方で、1人あたりの月の収入は69ドルと前年同期(83ドル)より低い。設備投資は195億9300万ドルで、その8割強の164億4400万ドルがAI部門だった。
意外なつながりは日本の通信だ。KDDIは2025年4月からスターリンクの衛星とスマホが直接つながる「au Starlink Direct」を出しており、次の世代の衛星で2027年内に音声通話と高速通信をめざす契約を結んだ(KDDI発表)。NTTドコモも次世代の衛星で2028年度中のサービス開始を予定する(同社発表)。スペースXは10月8日に米国の800MHz帯の免許を買う契約も結んでおり、2027年前半の完了を見込む。
この先は、AIの計算設備への投資と、それに見合う売上が続くかが焦点になる。21日(米国時間)にはテスラが決算を出す。KDDIやドコモのスマホ向けの衛星サービスの料金や開始日は、まだ発表されていない。
数字で見る
| スペースX 終値(10/20) | 147.79ドル(−0.17ドル、−0.11%、株探・CNBC) |
|---|---|
| 時間外(10/21 5:03/5:38) | 151.14ドル(+2.26%、株探)/151.25ドル(+2.34%、CNBC) |
| 売上高(7〜9月期) | 145億7500万ドル(前年同期比 +161%、市場予想 128億7000万ドル=Investing.com・株探) |
| 部門別の売上高 | SI 75億6000万ドル/通信 52億4800万ドル/宇宙 17億6700万ドル |
| 営業利益/純利益 | 27億9100万ドル/44億ドル(前年同期はいずれも赤字) |
| スターリンクの個人の契約者 | 1360万人(6月末 1200万人、前年同期 720万人) |
| 設備投資(7〜9月期) | 195億9300万ドル(うちSI 164億4400万ドル) |
次に見るポイント
- 21日(米国時間、日本時間22日朝)テスラの決算
- KDDI・ドコモのスマホ向け衛星サービスの料金と開始日の発表
- 2027年前半 スペースXの800MHz帯の取得の完了(米国の承認)
出典
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