日経平均、一時1495円高 アンソロピックの上場書類でAI株に買い戻し
27日の東京市場で日経平均株価が4営業日ぶりに大きく反発し、上げ幅は一時1495円に達した。米アンソロピックが上場書類を公開したことをきっかけに、10月に売られたアドバンテストやソフトバンクグループなどAI・半導体株に買い戻しが入った。TOPIXの上昇率は0.6%台にとどまり、上げは一部の銘柄に集中している。
御堂聡一 ・ 特集 10:50 ・ 2026年10月27日日経平均は寄り付き後に上げ幅を広げ、一時6万3684円69銭(前日比1495円高)まで上がった。10時31分時点では1260円72銭高(2.03%高)の6万3450円37銭。一方、TOPIXは25.21ポイント高(0.63%高)の3998.19で、上昇率は日経平均のおよそ3分の1にとどまる(いずれも株探)。けん引役はアドバンテストで、10時31分時点で9.40%高の3万3990円。日本経済新聞によると、10時24分時点でアドバンテスト1銘柄で日経平均を500円超押し上げた。ソフトバンクグループは6.85%高、イビデンは10.77%高、レーザーテックは5.11%高、東京エレクトロンは3.52%高だった。
きっかけは米国からだ。AI「Claude」を開発するアンソロピックが米国時間26日、上場の書類(S-1)を米証券取引委員会に公開で提出した(ヨリビケの26日夜の記事)。日本経済新聞は、AI関連の上場延期が相次いでいたなかで大型の上場手続きが進んだことが、投資家心理の改善につながったと伝えた。26日の米国市場ではフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が前週末比2.82%高の11083.47(Yahoo Finance、MINKABU PRESS)と大きく上げ、エヌビディアなど半導体株への買い戻しが目立った。ダウ工業株30種平均も146ドル高の5万2361ドルで終えた(日本経済新聞)。日経によると、サウジアラビアとイランの高官が緊張緩和に向けて協議していると伝わり、米原油先物の上昇が一服したことも支えになった。
反発の幅が大きくなった背景には、直前の下げの大きさがある。日経平均は22日から26日までの3営業日で計2431円下げ、アドバンテストは同じ3日間で3370円下げていた(いずれも株探の日々の終値)。MINKABU PRESSは、アドバンテストが10月上旬の最高値から大きく下げた後で、28日の決算を前に買いが入っていると伝えた。上げは日本に限らない。韓国総合株価指数(KOSPI)も27日の取引で3%を超えて上昇した(CNBC、Yahoo Finance)。
すべてが上がったわけではない。日経によると、ファーストリテイリング、第一三共、住友不動産などは下落した。第一三共は10時31分時点で6.51%安の2641円(株探)。今回の上げはAI・半導体と、その部品・材料(イビデンはAI向けの半導体パッケージ基板を手がける)に集中しており、東証プライム全体に広がった上げではない。日経平均とTOPIXの上昇率の差が、そのことを示している。
この先は、きょうの反発が決算と金融政策の山場を越えて続くかが焦点になる。アドバンテストは28日(水)15時30分に4〜9月期の決算を発表する。29日(木)未明(日本時間)には米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果、30日(金)には日銀の金融政策決定会合の結果と、東京エレクトロン・キオクシアの決算が控える。アンソロピックの公開価格の仮の範囲が書類の改訂版で示されるかどうかも、AI株の材料として注目される。
数字で見る
| 日経平均(10:31) | 6万3450円37銭、前日比 +1260円72銭(+2.03%)(株探) |
|---|---|
| 日経平均のきょうの高値 | 6万3684円69銭(前日比 +1495円04銭)(株探、日経は10:24時点で約1450円高) |
| TOPIX(10:31) | 3998.19、前日比 +25.21(+0.63%)(株探) |
| アドバンテスト(10:31) | 3万3990円、+9.40%(株探)。日経平均を500円超押し上げ(日経、10:24時点) |
| ソフトバンクグループ/イビデン(10:31) | +6.85%/+10.77%(株探) |
| 米SOX指数(26日終値) | 11083.47、前週末比 +2.82%(Yahoo Finance、MINKABU PRESS) |
| 直前3営業日の下げ(10/21→10/26終値) | 日経平均 −2431円59銭、アドバンテスト −3370円(株探) |
次に見るポイント
- 28日(水)15:30 アドバンテストの4〜9月期決算
- 29日(木)未明(日本時間) FOMC の結果と議長の会見
- 30日(金) 日銀の金融政策決定会合の結果、東京エレクトロン・キオクシアの決算
- アンソロピックのS-1改訂版(公開価格の仮の範囲、調達額)
- きょうの大引けで、日経平均とTOPIXの上昇率の差がどこまで残るか
関連する動画
出典
- 日本経済新聞「東証寄り付き 日経平均は反発 上げ幅1200円 アンソロピックの目論見書開示で安心感」(2026/10/27)
- 日本経済新聞「東証10時 日経平均は上げ幅拡大 1400円高、アドテストなどに買い続く」(2026/10/27)
- 株探「日経平均 時系列」(2026/10/27)
- 株探(MINKABU PRESS)「アドテストが満を持して急反発、決算発表を目前に押し目買い優勢の流れに」(2026/10/27)
- 株探(フィスコ)「アドバンテスト---大幅反発、SOX指数2.8%の上昇でAI・半導体関連がリバウンド」(2026/10/27)
- アドバンテスト「2026年度第2四半期 決算発表」の予定
- ヨリビケ「アンソロピックが上場書類を公開 ナスダックに「ANT」、日本でも公募」(2026/10/26)
※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。









