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速報 | 日本株

米大使「日本をドローンの生産拠点に」 テラドローン11%高、防衛大手は下落

グラス駐日米大使が24日(土)の「富士山会合」で、米国の技術と日本のものづくりを組み合わせて、日本をインド太平洋のドローン生産拠点にすべきだと講演した。週明け26日(月)の東京市場ではドローン関連株に買いが入り、テラドローン(278A)は10.75%高の6,180円、豊和工業(6203)はストップ高で引けた。一方で、三菱重工業など防衛の大手3社はそろって下げた。

桐生レオン ・ 特集 15:49 ・ 2026年10月26日
動画:ウクライナ国防省に兵器初納入・量産へ/“純国産”テラドローンの戦略とは(TBS NEWS DIG、報道1930、10/23) YouTube で見る

講演の場は、日本経済研究センターと日本国際問題研究所が都内で開いた日米の有識者の会合「富士山会合」。米国大使館が公開した講演原稿によると、大使は、米国のドローンの知見と日本の製造の力を組み合わせれば、この地域のドローン生産の拠点と産業の土台を築ける「またとない機会」だと述べ、目標を「日本を同盟の、地域のドローン工場にすること」と表した。日経も24日、日米の抑止力を高めるため「日本をインド太平洋地域のドローン生産拠点とすべきだ」と提唱したと報じている。原稿では根拠として、ウクライナのドローン企業が2022年の7社から今は約500社に増え、今年は700万機を超える生産が見込まれること、世界のドローン産業は約1,000億ドル規模で、2034年までに2倍を超えるとの見通しを挙げた。

26日の株価では、テラドローンが前週末比600円高(+10.75%)の6,180円で3日ぶりに反発した。11時13分に6,280円まで上げ、出来高は269万2,700株と、23日(金)の95万8,000株の約2.8倍に膨らんだ。自衛隊の小銃などを手がける豊和工業は11時08分に値幅制限の上限2,279円(+400円、+21.29%)に達し、そのまま引けた。ブルーイノベーション(5597)も一時1,276円(+22.7%)まで上げ、終値は5.87%高の1,101円だった。株探(フィスコ)は、大使の発言を伝えた日経の報道が、ドローン関連株を買う材料になったとの見方を示している。

テラドローンにとって、この2週間は値動きの荒い期間だった。同社は10月14日(水)、ウクライナにある孫会社のKurin Technologiesが、ウクライナ国防省の防衛調達局(DPA)の入札に参加し、迎撃ドローンを納品したと発表した。Kurinは年産1万2,000機を超える生産能力を持つとしている。これに対し、ロイターによると、ロシア外務省のザハロワ報道官は21日(水)の会見で、この販売を「敵対的」な行為とみなし、厳しく対応すると警告した。翌22日(木)の株価は8.99%安。時事通信によると、小泉防衛相は23日(金)の閣議後の会見で、日本の法令に沿って活動している限り問題はないと反論した。会社も21日に、防衛事業は飛んでくる無人機を無力化する迎撃のためのもので、攻撃を意図するものではないとする方針を改めて載せている。

意外だったのは、防衛の大手が逆に下げたことだ。三菱重工業は3.15%安の3,500円、IHIは2.35%安、川崎重工業は0.90%安だった。この日は東京エレクトロンやアドバンテストなどの半導体株安で日経平均が503円安と3日続落し、フィスコの集計では機械(−0.93%)や電気機器(−1.35%)の業種も下げた。買われたのは、時価総額が約1,336億円のテラドローン、286億円の豊和工業、45億円のブルーイノベーションといった中小型株で、テーマで買われる銘柄と、相場全体の流れに沿って動いた大手との違いが出た形だ。大使は講演で、日本の自動車産業を支える何層もの部品メーカーの網が、ドローン産業でも鍵になると述べ、フランスがすでに自動車メーカーをドローンの増産に加えていることも例に挙げた。

この先の焦点は、発言が日本側の予算や発注として形になるかだ。大使は、米国防総省の10億ドル規模の「ドローン・ドミナンス」計画を、産業界に需要をはっきり示す例として挙げた。日本でも、テラドローンが10月5日(月)に防衛装備庁向けの国産ドローン300式の製造と検査を終え、出荷の準備が整ったと発表している。あわせて、ロシアが警告した「厳しい対応」の中身と、それに対する日本政府の対応も見ておきたい。

数字で見る

テラドローン(278A)10/26 終値6,180円(+600円、+10.75%)、高値6,280円(11:13)(株探・Yahoo!ファイナンス)
テラドローンの出来高269万2,700株(10/23は95万8,000株=約2.8倍)
豊和工業(6203)2,279円 ストップ高(+400円、+21.29%)
ブルーイノベーション(5597)1,101円(+5.87%)、一時1,276円(+22.7%)
防衛大手 10/26 終値三菱重工 3,500円(−3.15%)、IHI 2,392.5円(−2.35%)、川崎重工 2,143.5円(−0.90%)
日経平均 10/26 終値6万2,189円65銭(−503円51銭、3日続落)
大使が挙げたウクライナの数字ドローン企業 7社(2022年)→ 約500社、今年は700万機超の見込み(米国大使館の講演原稿)
ヨリビケの見方ヨリビケの計算では、テラドローンの26日の上げ幅600円は、ウクライナへの納品を発表した10月14日の終値7,250円から23日の5,580円までの下げ1,670円の約36%にあたる。26日の終値6,180円も、14日の終値をまだ約15%下回っている。また出来高は前営業日の約2.8倍、売買代金は約160億円で、時価総額(約1,336億円)の1割を超える額が1日で取引された。

次に見るポイント

  • ロシア外務省が警告した「厳しい対応」の具体的な中身と、日本政府の受け止め
  • 日本の政府・防衛省のドローン関連の予算や調達の動き(大使は米国防総省の10億ドルの計画を需要の合図の例に挙げた)
  • テラドローンの次の決算(2027年1月期 第3四半期)。前年の第3四半期の説明会は2025年12月15日の配信だった

関連する動画

動画:日本企業「テラドローン」の無人機納入にロシア反発(共同通信) YouTube で見る
動画:ウクライナで「ドローン」急増 年間生産数は700万機に(TBS NEWS DIG) YouTube で見る

出典

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。

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