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速報 | 米国株

スペースX、GPU用に400億ドル借入 マスク氏「ネオクラウドは淘汰」

イーロン・マスク氏は米国時間25日(日)、Xへの投稿で、スペースXがAI向けの半導体(GPU)を買うための400億ドル(約6兆円)の借入をまとめたと明らかにした。同時に、AIの計算設備を貸す「ネオクラウド」と呼ばれる200社以上の会社について、多くが消えるか統合されると書いた。発言は米国市場が閉まっている間に出ており、日本時間26日(月)夜の米国の取引が最初の反応の場になる。

白石ひかり ・ 特集 11:52 ・ 2026年10月26日
動画:テレ東BIZ「米スペースX決算 初の黒字転換 AI部門けん引【モーサテ】」 YouTube で見る

ロイターと米テック媒体 Wccftech によると、マスク氏は25日、Xに「スペースXはGPUのために400億ドルの借入をまとめた。ただ、うちは投資適格で、スターリンクと打ち上げの収入がある」と投稿した。別の投稿では、これは主に期限前に返すことができる借入で、2027年1〜3月期と4〜6月期に届くGPUの代金に充てると説明し、今の四半期には大きく効かないとした。ロイターは今月、スペースXがエヌビディアのAI半導体を買うため、銀行や資産運用会社と400億ドルの調達を話し合っていると伝えていた。ただロイターによると、マスク氏の言う「まとめた」が何を指すのか、投資家が条件に合意したのかは、投稿からは分からない。

注目されたのは、資金の集めやすさについての見方だ。マスク氏は「ここ数週間で、AIデータセンター以外に大きな収入を持たない会社は、借入の市場からお金をほとんど借りられなくなった」と書き、「200社以上のネオクラウドは大量の淘汰と統合を経験する。生き残るところもあるが、多くはない」と続けた(Wccftech が投稿を引用)。ロイターによると、マスク氏はスペースXがネオクラウドの会社を買うことはなく、意味がないとも述べた。スペースXの投資適格という格付けと、AI以外の安定した収入が、借りられる会社と借りられない会社を分けている、という主張だ。

背景には、AIの計算設備への巨額の投資がある。スペースXの7〜9月期の売上高は前年同期の2.61倍の145.8億ドルで、AI関連の売上は約10倍の75.6億ドル、設備投資は3倍の196億ドルだった(ロイター)。ブレット・ジョンセン最高財務責任者(CFO)は10〜12月期の設備投資を350億〜400億ドルと見込む。一方、ネオクラウドの代表格の米コアウィーブは、6月末で借入とリースを合わせて約519億ドルの負担を抱え、株と社債が先週から大きく売られてきた(ヨリビケの10/20の記事)。23日(金)の終値は、コアウィーブが54.24ドル(2.45%安)、同業のネビウスが158.74ドル(0.27%安)、スペースXは147.49ドル(1.89%高)だった(Yahoo Finance・Investing.com)。

波及の面では、ネオクラウドはエヌビディアのGPUの大口の買い手で、データセンター向けの電線・電力・冷却の設備も使う。一般に、ネオクラウドが借入でお金を集めにくくなると、GPUやデータセンターの設備を買う計画にも影響が出やすい。ただ、26日の東京市場の前場では、はっきりした反応は出ていない。株探によると、前引けで国内でGPUの計算設備を貸すさくらインターネットは1.44%高、データセンター向けの光ファイバーを手がけるフジクラは1.26%安、ソフトバンクグループは1.92%安で、日経平均を押し下げた上位はアドバンテストと東京エレクトロンだった。

この先は、日本時間26日(月)22時30分に始まる米国の取引で、コアウィーブやネビウスなどネオクラウドの株、スペースX、エヌビディアがどう動くかが最初の焦点になる。今週は28日(水)夜にマイクロソフトとアルファベット、30日(金)早朝にアマゾンの決算があり、AIデータセンターへの投資の計画が変わらないかが見どころだ。29日(木)午前3時には米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が出て、借入の金利の方向にも関わる。

数字で見る

マスク氏の投稿米国時間10/25(日)。GPU向けに400億ドルの借入をまとめた、と説明(ロイター・Wccftech)
借入の中身主に期限前に返せる借入。2027年1〜6月に届くGPUの代金に充てる、今の四半期への影響は小さい(マスク氏の説明)
ネオクラウドの見方200社以上が大量の淘汰と統合へ、生き残るのは多くない(マスク氏の投稿、Wccftech)
スペースX 7〜9月期売上高145.8億ドル(2.61倍)、AI売上75.6億ドル(約10倍)、設備投資196億ドル(3倍)(ロイター)
10〜12月期の設備投資の見込み350億〜400億ドル(ジョンセンCFO、ロイター)
23日(金)終値(米国時間)コアウィーブ 54.24ドル(−2.45%)/ネビウス 158.74ドル(−0.27%)/スペースX 147.49ドル(+1.89%)(Yahoo Finance・Investing.com)
26日前引け(東京)さくらインターネット +1.44%/フジクラ −1.26%/ソフトバンクG −1.92%(株探)
ヨリビケの見方400億ドルの借入は、スペースXが見込む10〜12月期の設備投資(350億〜400億ドル)とほぼ同じ規模で、1四半期分にあたる。設備投資の見込みは7〜9月期の196億ドルの約1.8〜2.0倍で(350÷196、400÷196、ヨリビケ計算)、投資のペースはさらに上がる。また400億ドルは、コアウィーブが6月末に抱えていた借入とリースの合計(約519億ドル)の約77%にあたる。1社が1回でまとめた借入が、ネオクラウド最大手の負担全体の8割近い大きさだという点に、資金を集める力の差が数字で表れている。

次に見るポイント

  • 10月26日(月)22:30(日本時間):米国の取引開始。コアウィーブ・ネビウス・スペースX・エヌビディアの値動き
  • スペースXの借入の条件(金利・期間・貸し手)が会社や報道で明らかになるか
  • 10月28日(水)夜:マイクロソフト・アルファベット、30日(金)早朝:アマゾンの決算と、AIデータセンターへの投資の計画
  • 10月29日(木)午前3時:FOMCの結果(借入の金利の方向)

出典

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。

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