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速報 | 米国株

アンソロピックが上場書類を公開 ナスダックに「ANT」、日本でも公募

AI「Claude」を開発する米アンソロピックが、米国時間26日朝、上場の書類(S-1)を米SECに公開で提出した。ナスダックに銘柄コード「ANT」で上場する計画で、売り出しには日本での公募も含まれる。21日に報じられた草案の数字が、会社自身の書類で確かめられる形になった。

日向かなえ ・ 特集 22:55 ・ 2026年10月26日
動画:Bloomberg Television:Anthropic Files for IPO, Plans to Trade on Nasdaq(英語) YouTube で見る

アンソロピックは日本時間26日夜、登録届出書(S-1)を米証券取引委員会(SEC)に公開で提出した。書類によると、クラスA普通株をナスダック・グローバル・セレクト市場に銘柄コード「ANT」で上場することを申請している。2026年1〜6月の売上高は163億ドルで前年同期の12億ドルから大きく増えた(会社の説明では前年比1300%増)。純損失は807億ドル。営業損失は6億9300万ドルで、前年同期の21億ドルから縮んだ。株探も同じ数字(売上高162億9000万ドル、純損失807億5000万ドル、営業損失6億9300万ドル)を伝えている。公開価格と株数の欄はまだ空白だ。

背景には、21日に報じられた草案がある。ヨリビケは21日の記事で、WSJとロイターが伝えた草案の数字(売上163億ドル・赤字807億ドル)を出どころ付きで紹介した。今回の書類で、純損失のうち724億ドルは転換社債などの公正価値の上昇による会計上の費用だと会社自身が説明している。会社の価値が上がるほど、将来株に替えられる社債の評価が上がり、帳簿上の損失が増える仕組みだ。会社は「売上がこれまでと同じ速さで伸び続けるとは考えていない」とも書き、利益を出し続けられない可能性をリスクとして挙げている。

波及は、計算能力を売る側に広がる。書類では、6月末より後に新しく結んだり内容を変えたりしたデータセンターや計算能力の契約の支払い義務が合計約2450億ドル(2026〜2036年に始まり、最長20年)ある。AIの計算には、アマゾンの半導体「Trainium」、グーグルの「TPU」、エヌビディアとAMDのGPUの4種類を使い分けているという。売上の48%はアマゾン・グーグル・マイクロソフトのクラウドの売り場を通したもので、上場後はアマゾンとグーグルがそれぞれ発行済み株式の5%超を持つ見込みだと書かれている。アンソロピックの支出は、これらの会社の受注になる。

日本とのかかわりもある。書類によると、今回の売り出しにはオーストラリア・カナダ・欧州の一部・スイス・英国とならんで日本での公募が含まれる(日本の取引所への上場は予定していない)。引受会社は主幹事のゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーのほか20社が並び、その中にみずほと三菱UFJ(MUFG)の名前もある。会社のしくみも珍しい。米デラウェア州法の「パブリック・ベネフィット・コーポレーション(PBC、公益の目的も持つ株式会社)」として登録され、長期利益信託(LTBT)が取締役の過半数を選ぶ権限を持ち、創業者の持つ株は議決権の50.1%に固定される。

この先の焦点は、公開価格と規模だ。APによると、年初の非公開の資金調達での評価は9650億ドルで、上場では1.5兆〜2兆ドルへの上昇が報じられ、調達額は最大1000億ドルとの報道もある。6月のスペースXの上場で集めた過去最大の860億ドルを上回る可能性がある(AP)。上場の時期についてAPは「来月」、フォーチュンは感謝祭の週(11月23日の週)を目指すと伝えている。SECのルールでは、公開の提出から投資家への説明会(ロードショー)まで少なくとも15日空ける必要がある。

数字で見る

上場の申請ナスダック・グローバル・セレクト市場、銘柄コード「ANT」(S-1、米国時間10/26提出)
1〜6月の売上高163億ドル(前年同期 12億ドル)(S-1、株探)
1〜6月の純損失807億ドル、うち会計上の費用 724億ドル(S-1、フォーチュン)
1〜6月の営業損失6億9300万ドル(前年同期 21億ドル)(S-1、株探)
現金と短期の投資現金 1124億ドル+短期投資 193億ドル(6月末、S-1)
6月末より後に結んだ・変えた計算能力の契約支払い義務 約2450億ドル(S-1)
2025年通年の売上高46億ドル(S-1)
ヨリビケの見方1〜6月の売上163億ドルは、2025年1年分(46億ドル)の約3.5倍。純損失807億ドルから会計上の費用724億ドルを引くと約83億ドルで、損失の9割(約90%)は現金が出ていかない評価の費用だ。一方、6月末より後に結んだり変えたりした計算能力の契約(約2450億ドル)は、半年の売上の約15倍にあたる(いずれも S-1 の数字からヨリビケが計算)。

次に見るポイント

  • 公開価格の仮の範囲(S-1 の改訂版で空白の欄が埋まる)と、ロードショーの開始
  • 上場日:AP は11月、フォーチュンは感謝祭の週(11月23日の週)と報道
  • 29日(木)未明(日本時間)の FOMC と、今週のアルファベット・マイクロソフト・アマゾンの決算=クラウドの受注の数字
  • 日本での公募の条件(どの証券会社が扱うか)

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動画:Yahoo Finance:Anthropic publicly files for IPO(英語) YouTube で見る

出典

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。

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