コーエーテクモ、経常益予想を21%上げ 上げ幅の約8割は運用益
ゲーム大手のコーエーテクモホールディングス(3635)は10月26日(月)の取引終了後、今期(2027年3月期)の経常利益の予想を420億円から510億円に、年間配当の予想を48円から56円に引き上げた。経常利益の上げ幅90億円のうち、本業のもうけ(営業利益)の上積みは20億円で、残り70億円は資産運用などの本業の外の収支による。
神崎玲子 ・ 特集 18:47 ・ 2026年10月26日同時に発表した中間期(4〜9月)の決算は、売上高が前年同期比19.4%増の373億円、営業利益が47.4%増の117億円、経常利益が43.4%増の255億円だった。会社は、経常利益と純利益(186億円)が中間期として過去最高と説明している。前年度に出した大型タイトルや、過去に出したゲーム(バックカタログ)の販売が好調だった。通期の予想は、売上高を900億円から910億円、営業利益を320億円から340億円、純利益を310億円から370億円に引き上げた。理由は、中間期が当初の予想を上回ったこと、為替の前提の見直し、金融市場の動向をふまえたこと、の3つ。
コーエーテクモは、ゲーム会社でありながら、手元の資金を債券や株などで大きく運用していることで知られる。決算短信の損益計算書では、中間期の営業外収益は183億円で、うち受取利息が103億円(前年同期は55億円)、投資有価証券の売却益が42億円。デリバティブの評価損など営業外費用46億円を差し引いても、本業の外の収支は138億円の黒字で、経常利益255億円の半分を超えた。9月末の有価証券と投資有価証券の合計は2221億円で、総資産3608億円の約6割にあたる。会社は10月19日(月)にも中間期の予想を上方修正しており(経常利益120億円→250億円)、今回はそれを通期に広げた形だ。
株価への反応はまだ小さい。26日の終値は前週末比9.5円高の1667.5円(+0.57%)で、発表はその後だった。夜間のPTS(私設取引システム)では、Yahoo!ファイナンスによると18時46分時点で東証の終値より0.22%高い1671.1円と、小幅な動きにとどまっている。通期の予想は引き上げ後も前期比で営業利益が8.5%減、経常利益が10.5%減、純利益が13.6%減で、配当も前期の66円からは10円少ない。中間期の好調はすでに10月19日の修正で伝わっていたこともあり、通期の予想の大きさがどう受け止められるかは、27日(火)の東証での取引を見る必要がある。
ゲーム株では決算の発表が続く。株探の予定表によると、カプコン(9697)が27日(火)の取引終了後に中間決算を発表する。コーエーテクモ自身は下期に新作を集中させており、決算短信によると『進撃の巨人3』を12月10日(木)、『ゼルダ無双 厄災の黙示録 DX』と『カリアのアトリエ』を2027年2月25日(木)、『Wo Long 2: Wings of Ember』を3月4日(木)、『薬屋のひとりごと ~偽りの皇弟~』を3月18日(木)に発売する予定だ。通期の営業利益340億円を達成するには、下期に中間期の約1.9倍を稼ぐ必要があり、新作の売れ行きが本業の予想を左右する。
数字で見る
| コーエーテクモHD(3635)10/26 終値 | 1,667.5円(+9.5円、+0.57%)、発表は取引終了後(株探・Yahoo!ファイナンス) |
|---|---|
| 夜間PTS | 1,671.1円(東証終値比 +0.22%、18:46時点、Yahoo!ファイナンス) |
| 今期 経常利益の予想 | 420億円 → 510億円(+21.4%、前期比 −10.5%) |
| 今期 営業利益の予想 | 320億円 → 340億円(+6.3%、前期比 −8.5%) |
| 今期 純利益の予想 | 310億円 → 370億円(+19.4%)、1株利益 110円73銭 |
| 年間配当の予想 | 48円 → 56円(前期は66円) |
| 中間期(4〜9月) | 売上高373億円(+19.4%)、営業利益117億円(+47.4%)、経常利益255億円(+43.4%) |
次に見るポイント
- 10月27日(火)の東証での株価の反応
- カプコンの中間決算 10月27日(火)取引終了後(株探の予定表)
- 半期報告書の提出 11月10日(火)予定
- 『進撃の巨人3』の発売 12月10日(木)
- 下期の新作(2027年2月25日〜3月18日)と、運用の収支が予想どおりに進むか
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※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。









