アップル、7〜9月期の売上1145億ドル・12%増で市場予想を上回る ターナスCEOの初決算、iPhoneもこの時期の最高 1株利益2.10ドル、関税の払い戻しを除いても予想超え
アップルは11月2日(月)の米国の取引終了後(日本時間3日朝)、7〜9月期(2026年9月期の第4四半期)の決算を発表した。売上は1144億7700万ドルと前年同期より12%多く、LSEG がまとめた市場予想の1133億9000万ドルを上回った(CNBC)。9月に就任したジョン・ターナスCEOにとって初めての決算で、10〜12月期の見通しは日本時間7時からの説明会で示される。
発表文(SEC に提出した 8-K)によると、売上は1144億7700万ドル(前年同期は1024億6600万ドル)、純利益は307億1100万ドル(前年同期比11.8%増)、希薄化後の1株利益は2.10ドル(前年同期1.85ドル、14%増)だった。売上・iPhone の売上・1株利益はいずれも7〜9月期として過去最高で、サービスの売上は四半期として過去最高になった。粗利益率は47.9%で、このうち約1ポイントは関税の払い戻しによるものだと会社は説明している。1株あたり0.27ドルの配当も決め、11月12日(木)時点の株主に11月16日(月)に支払う。2026年9月期の通期の売上は4788億ドルと前の期より15.1%多かった(8-K、MacRumors。伸び率はヨリビケ計算)。
中身を分けて読むと、伸びの中心は iPhone と Mac だ。iPhone は575億8300万ドル(17.5%増)で、CNBC が伝える LSEG の予想565億4000万ドルを上回った。Mac は107億9200万ドル(23.7%増)で予想の96億1000万ドルを大きく超えた。一方で iPad は62億2900万ドル(10.4%減)と予想の67億ドルに届かず、ウェアラブル・ホーム・アクセサリーも83億ドル(7.9%減)だった。サービスは315億7300万ドル(9.8%増)。地域別では中華圏が175億3900万ドル(21.0%増)と大きく伸び、5つの地域のうち前年より減ったのは日本(65億4000万ドル、1.4%減)だけだった(8-K の数字からヨリビケ計算)。
利益の面では、部品の費用が焦点になっている。CNBC によると、ターナス氏は6月期に比べてメモリーの費用が上がったと述べ、在庫を持っていたことと、メモリー以外の部品の費用の低下で一部を補ったと説明した。値上げは「不本意ながら」行ったとも話している。iPad の減収については、供給の制約と前年の高い水準との比較を理由に挙げた。貸借対照表では、棚卸資産が145億4100万ドルと1年前(57億1800万ドル)の約2.5倍に増えている(8-K からヨリビケ計算)。
市場の反応から見ると、アップルの株価は発表前の2日の通常取引で1.83%安の338.32ドルだった(CNBC、Yahoo Finance)。発表後の時間外取引ではほぼ横ばいで推移している(CNBC。日本時間3日6時46分の時点で Nasdaq の表示は0.04%安)。メモリーの値上がりは、メモリーを作る会社には売上の追い風、スマートフォンやパソコンを作る会社には費用の増加という、向きの違う効き方をしやすい。東京市場は3日が休場のため、日本の取引先や部品の会社の株価にこの決算が表れるのは4日(水)の取引からになる。
この先の焦点は、日本時間3日7時からの説明会で示される10〜12月期の見通しだ。ターナス氏は発表文で、iPhone Duo と iPhone 18 Pro・Pro Max、新しい家庭向けの機器、新しい Siri をそろえて年末商戦に臨むと述べている。見通しの売上の伸びが今回の12%を上回るか下回るか、メモリーの費用が粗利益率をどこまで押し下げるかが、次に見る数字になる。
数字で見る
| 売上(7〜9月期) | 1144億7700万ドル(前年同期比+12%)、市場予想1133億9000万ドル(Apple の 8-K、予想は LSEG・CNBC) |
|---|---|
| 1株利益(希薄化後) | 2.10ドル(前年同期1.85ドル、+14%)、関税の払い戻し0.05ドルを含む。予想1.99ドル(8-K、LSEG・CNBC) |
| iPhone | 575億8300万ドル(+17.5%)、予想565億4000万ドル(8-K、CNBC) |
| Mac/iPad | 107億9200万ドル(+23.7%)/62億2900万ドル(−10.4%)(8-K、CNBC) |
| サービス | 315億7300万ドル(+9.8%、四半期で過去最高)(8-K、MacRumors) |
| 地域別 | 中華圏 175億3900万ドル(+21.0%)、日本 65億4000万ドル(−1.4%)(8-K からヨリビケ計算) |
| 株価(11/2 通常取引の終値) | 338.32ドル(−1.83%)。発表後の時間外はほぼ横ばい(CNBC、Yahoo Finance) |
次に見るポイント
- 11/3(火)7時(日本時間):決算説明会。10〜12月期の売上の伸びの見通しと、メモリーの費用が粗利益率に与える影響
- 11/4(水):東京市場の再開。決算を受けた最初の東京の取引
- 11/12(木):配当(1株0.27ドル)の権利の基準日。支払いは11/16(月)
関連する動画
出典
- Apple「Apple reports fourth quarter results」(SEC Form 8-K Exhibit 99.1、2026年11月2日)
- CNBC「Apple beats on quarterly revenue in CEO John Ternus' first earnings report: Live updates」(2026年11月2日)
- MacRumors「Apple Reports 4Q 2026 Results: $30.7B Profit on $114.5B Revenue」(2026年11月2日)
- Yahoo Finance Apple(AAPL)
- Nasdaq Apple(AAPL)の株価
日向かなえ ・ 朝刊 06:41 ・ 2026年11月3日※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。









