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速報 | 米国株 | 2026年11月3日 22:55

アップル株、取引前に4%安 年末の利益率見通しがメモリー高で下がる

アップル(AAPL)は日本時間3日朝の決算説明会で、10〜12月期の粗利益率の見通しを45〜46%と示した。7〜9月期の47.9%より低く、主な理由はメモリーの値上がりだという。売上は過去最高だったが、株価は3日(火)の取引開始前に一時4%あまり下げている。

動画:CNBC Television「Apple beats on revenue in John Ternus' first quarter as CEO」(2026年11月2日) YouTube で見る

決算そのものは市場予想を上回った(内容はヨリビケの3日の朝刊の記事)。株価が下げたのは、その後の説明会で示された見通しだ。会社の説明(米モトリーフール掲載の説明会の記録)によると、10〜12月期の売上は前年同期より7〜10%多く、サービスの売上は8〜9%増、粗利益率は45〜46%、営業費用は204億〜208億ドルを見込む。CNBC によると、粗利益率の見通しは市場予想の平均46.3%を下回った。説明会の前はほぼ横ばいだった時間外の株価は、説明会の途中で一時4%下げた(米トレーディングビュー、日本語版インベスティング・ドットコム)。3日(火)の取引開始前は、日本時間22時45分に323.70ドルと、2日の終値338.32ドルより4.32%安い(Yahoo Finance。CNBC も取引開始前に約4%安と報道)。

下げの中心はメモリーの費用だ。説明会でケバン・パレクCFOは、粗利益率が下がる理由を「主にメモリーの費用の上昇」と、新しい Siri の AI を広げる費用だと説明し、10〜12月期もメモリーの費用は課題であり続けるとした。ジョン・ターナスCEOは今のメモリーの値段の動きを「前例がない」と表現した。7〜9月期の47.9%には関税の払い戻しによる約1ポイントの上乗せが含まれており、会社はこれが続かないとしている。サビー・カーンCOOは、10〜12月期は Mac と iPad で、主にメモリーのために供給の制約が出るとし、新型の iPhone Duo も今の時点で供給が足りないと述べた。

見通しの評価は数字によって分かれる。売上の見通しについて、CNBC はバンク・オブ・アメリカの見方として、1540億〜1580億ドルは市場予想の1530億ドルを上回ると伝えた。一方、マイナビニュースは、7〜10%増は LSEG がまとめた予想の11.4%増を下回ると伝えており、どの予想と比べるかで評価が逆になる。サービスの伸びの見通し8〜9%は、報道で伝えられた市場予想の約10.7%を下回った。アナリストの多くは買いの評価を保ったまま目標株価を下げた。CNBC によると、ゴールドマン・サックスは390ドルから380ドルに、JPモルガンは360ドルから355ドルに、モルガン・スタンレーは355ドルから350ドルに引き下げた。ゴールドマンは、メモリーの値上がりが「何四半期も続く重荷」になるとみている。売りの評価のバークレイズは目標を245ドルから261ドルに上げたが、サービスの伸びをいちばん心配しているとした。

波及では、同じメモリーの値上がりが立場によって逆に効く点が大事だ。アップルにとっては部品の費用の増加だが、メモリーを作る側にとっては売値の上昇になる。日本では、メモリーを作るキオクシアの株価が2日に自社の決算で一時15%安と大きく揺れた(ヨリビケの2日の記事)。アップルはダウ平均の構成銘柄でもあり、ダウ平均の先物は米東部時間3日7時58分に359ドル安かった(米ストックタイタン)。日本の電子部品の会社はアップルを大きな取引先にしているところが多く、東京市場は3日が文化の日で休みのため、この見通しへの反応は4日(水)の取引で出ることになる。

この先は、米国時間3日(火)の通常取引で、取引開始前の下げがどこまで続くかが最初の焦点になる。同じ日の取引終了後には AMD が決算を発表し、半導体やメモリーの値段についての説明が出る。米中間選挙の開票は日本時間4日(水)の朝から始まる。アップルの配当(1株0.27ドル)の権利の基準日は11月12日(木)だ。

数字で見る

株価(11/2 月 終値)338.32ドル(Yahoo Finance、ヨリビケの朝刊の記事)
株価(11/3 火 取引開始前、日本時間22:45)323.70ドル(−14.62ドル、−4.32%)(Yahoo Finance。CNBC も約4%安と報道)
10〜12月期の見通し(会社)売上 前年同期比+7〜10%、サービス+8〜9%、粗利益率45〜46%、営業費用204億〜208億ドル(説明会の記録、マイナビニュース)
粗利益率の比較7〜9月期 47.9%(関税の払い戻しの約1ポイントを含む)→ 見通し45〜46%。市場予想の平均46.3%(Apple の 8-K、CNBC)
売上の見通しと予想1540億〜1580億ドル。予想1530億ドルより上(バンク・オブ・アメリカ、CNBC)/予想11.4%増より下(LSEG、マイナビニュース)
目標株価の変更(11/3)ゴールドマン 390→380ドル、JPモルガン 360→355ドル、モルガン・スタンレー 355→350ドル、バークレイズ 245→261ドル(CNBC)
ヨリビケの見方取引開始前の4.32%の下げを、7〜9月期の希薄化後の株数(146億3032万株)で時価総額に直すと、約2140億ドル(1ドル158.2円で約33.8兆円)が減った計算になる。粗利益率の見通しの真ん中の45.5%は、7〜9月期の47.9%より2.4ポイント低く、関税の払い戻しの約1ポイントを除いた約46.9%と比べても約1.4ポイント低い。売上の見通しの真ん中(1560億ドル)で考えると、粗利益率の1ポイントは約15.6億ドルにあたり、市場予想の平均46.3%との差0.8ポイントは粗利益で約12.5億ドル(約1970億円)になる。いずれも会社の発表と報道の数字からのヨリビケ計算で、株価の先行きを示すものではない。

次に見るポイント

  • 11/3(火)23時30分(日本時間):米国の通常取引の開始。取引開始前の下げがどこまで続くか
  • 11/4(水)朝(日本時間):AMD の決算。メモリーや半導体の値段についての説明
  • 11/4(水)朝から:米中間選挙の開票
  • 11/4(水):休み明けの東京市場。電子部品・メモリーの会社の反応
  • 11/12(木):アップルの配当(1株0.27ドル)の権利の基準日。支払いは11/16(月)

関連する動画

動画:Yahoo Finance「Apple's China problem: Why the stock slipped after a beat」(2026年11月3日) YouTube で見る
動画:Schwab Network「EARNINGS PANEL: AAPL」(2026年11月2日) YouTube で見る

出典

桐生レオン ・ 特集 22:55 ・ 2026年11月3日

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。

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