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速報 | 日本株 | 2026年11月4日 09:50

ヤマトHD一時13%高 米ファンドが5%保有、会長の退任を要求

米投資ファンドのファラロン・キャピタル・マネジメントがヤマトホールディングス(9064)の株を5.02%持ち、長尾裕会長の取締役退任を求めていることが、2日(月)に提出された大量保有報告書で分かった。休み明けの4日(水)、ヤマト株は一時2223.5円と前の営業日より13.0%高くなった。会社は4日に4〜9月期の決算を発表する予定で、経営陣がどう答えるかに目が集まる。

動画:テレ東BIZ:ヤマトHD社長に桜井敏之氏 7年ぶりトップ交代(背景、約9か月前) YouTube で見る

ファラロンが2日に関東財務局へ出した大量保有報告書によると、保有の割合は5.02%で、5%を超えたのは10月28日(水)。保有の目的は、純投資と、会社の価値を中長期で高めるための「建設的な対話」としている(ロイター、共同通信)。そのうえで、長尾会長の代表取締役と取締役からの退任、さらに桜井敏之社長のほかの取締役を社外の人にすることを求めた(日経、共同通信)。ヤマトHDは「個別の株主の動向にはコメントを控える」としている(日経、共同通信)。

4日の東京市場では、ヤマト株は買い注文が先行し、最初に値が付いたのは9時10分で2157.5円(+9.7%)だった。その後も上がり、9時32分に2223.5円(+13.0%)を付けた。9時45分時点は2215.5円(+12.6%)で、時価総額は約8000億円(Yahoo!ファイナンス、株探)。日経平均が休み前より安く推移するなかでの大きな上げになった。

ファンドが問題にしているのは利益の低さだ。日経によると、ファラロンはヤマトHDの営業利益が2022年3月期から26年3月期まで5期続けて期初の予想を下回り、収益性が同業他社と比べて「著しく低い水準」にあると指摘した。直近の1年は会社の発表で確かめられる。26年3月期は期初に400億円の営業利益を見込んでいたが、2月に280億円へ下げ、実際は283億円だった(会社の決算短信、株探)。4月には長尾氏が社長から会長に移り、ヤマト運輸の常務執行役員だった桜井氏が社長に就いた。ファラロンは、桜井社長が過去のしがらみから離れて大胆な改革を進めるには、長尾氏の退任が必要だとしている(日経)。

波及も出ている。同じ宅配のSGホールディングス(佐川急便の親会社、9143)も一時3%台の上昇になった(9時45分時点 +3.8%、Yahoo!ファイナンス、株探)。物言う株主が入ると、利益率の低い会社に改革の圧力がかかるという連想が、同業にも広がった形だ。ヤマトの今期(27年3月期)の会社予想は、営業利益420億円(前期比+48.4%)、年間配当46円(会社の決算短信、株探)。ただ4〜6月期は48億7100万円の営業赤字だった(同)。宅配は年末に荷物が増えるため利益が下期に偏りやすいが、予想に届くには7月から来年3月までの9か月で約469億円の営業利益が要る計算になる。

この先の焦点は、4日に出る4〜9月期の決算だ。半年の利益が会社の計画どおりに進んでいるか、通期の予想を変えるか、そしてファラロンの提案に会社が何か答えるかを見たい。退任の提案は、通常は来年6月の株主総会での議案になりうるが、ファラロンが総会でどう動くかは報告書や報道からはまだ分からない。

数字で見る

ファラロンの保有割合5.02%(5%超えは10/28、報告書の提出は11/2)(ロイター、共同通信)
ファラロンの要求長尾会長の代表取締役・取締役の退任、桜井社長以外の取締役を社外に(日経、共同通信)
ヤマト株(11/4)始値2157.5円(9:10)、高値2223.5円(9:32、+13.0%)、9:45時点2215.5円(+12.6%)。前営業日11/2の終値1967.5円(Yahoo!ファイナンス、株探)
26年3月期の営業利益期初予想400億円 → 2/2に280億円へ下方修正 → 実績283億円(会社の決算短信、株探)
27年3月期の会社予想売上1兆9180億円、営業利益420億円(+48.4%)、年間配当46円(会社の決算短信、株探)
4〜6月期の営業損益48億7100万円の赤字(前年同期は64億9400万円の赤字)(会社の決算短信、株探)
SGホールディングス(11/4)9:45時点1520円(+3.8%)(Yahoo!ファイナンス、株探)
ヨリビケの見方発行済み株式3億6049万株(Yahoo!ファイナンス)の5.02%は約1810万株で、2日の終値1967.5円なら約356億円、4日9時45分の2215.5円なら約401億円になる(ヨリビケ計算)。ファンドの持ち分は、ひと朝で約45億円ふくらんだことになる。会社全体の時価総額では約894億円の増加だ。また、前期の営業利益283億円は、5年前の21年3月期の921億円(会社の決算資料、株探)の約3割にとどまる。ファンドが「利益の低さ」を言う背景には、この落ち込みがある。

次に見るポイント

  • 11/4(水)ヤマトHDの4〜9月期決算:半年の営業利益、通期予想420億円の扱い、ファラロンへの言及があるか
  • 11/4(水)大引け:ヤマト株が上げ幅をどこまで保つか、同業のSGHD・NIPPON EXPRESSホールディングスへの広がり
  • 11/6(金)SGホールディングスの決算(株探の予定表)
  • ファラロンが追加で株を買い増すか(保有割合が1%以上動くと変更報告書が出る)

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動画:ANNnewsCH:ヤマトが物流の新拠点を公開(10/28) YouTube で見る

出典

御堂聡一 ・ 特集 09:50 ・ 2026年11月4日

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。

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