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ヨリビケ- MARKET NEWS -
朝刊 | 米国 | 2026年11月6日 06:36

米株急落の理由は「データセンター」 民主党が議会の多数派、テキサスの次期知事は新規許可の一時停止を掲げる 光ファイバーのコーニング12.92%安、冷却のバーティブ14.02%安

5日(木)の米国株の売りの理由として伝えられているのは、AI 向けのデータセンターの建設が遅れるとの見方だ。3日(火)の中間選挙で民主党が上院・下院の両方で多数派をとり、テキサス州ではデータセンターの新しい許可の一時停止を掲げた候補が知事選に勝った。売りは半導体だけでなく、光ファイバーや冷却・電気の設備の会社にも広がった。

動画:Bloomberg Tech「Tech Selloff Deepens on Data Center Policy Fears」 YouTube で見る

CNBC によると、投資家は、民主党が議会の両院で多数派をとり、主な州の知事選でも勝ったことで、データセンターの建設が遅くなることを心配した。民主党と組む無所属のバーニー・サンダース上院議員は、全国でデータセンターの建設を一時止める「モラトリアム」を求めており、4日(水)の夜には X に「米国人は、巨大テックの寡頭支配者が環境を壊し、仕事を奪い、人類の未来を脅かすことを望んでいない」という趣旨の投稿をした(CNBC)。テキサス州の次期知事に決まった民主党のジーナ・イノホサ氏は、州全体でデータセンターの新しい許可を一時止める案を出している。すでに建設中の計画は対象外になると伝えられている(CNBC)。

背景には、選挙の前から広がっていたデータセンターへの反発がある。CNBC が Ballotpedia の分析などをもとに伝えたところでは、3日の投票で10州の41件の地域の住民投票のうち、1件を除くすべてで、データセンターを制限する側が支持されるか、開発を進める案が否決された。環境への影響や電気代の上昇、仕事が減ることへの不安が理由とされる(CNBC)。オープンAI は5日、自社のデータセンターの電気代を全額負担する約束を改めて示し、計画の公表や地域の意見を聞くことなどを盛り込んだ(CNBC)。

売りはデータセンターをつくる・支える会社に広がった。光ファイバーのコーニングは12.92%安、電源や冷却の設備のバーティブは14.02%安、電気の配線・保護の機器のエヌベント・エレクトリックは12.80%安、空調などの設備工事のコンフォート・システムズは11.58%安、電力機器のイートンは7.38%安、AI 向けのクラウドのコアウィーブは9.83%安だった(CNBC、Yahoo Finance)。半導体から離れた業種でも、データセンター向けの売上が伸びの柱になっている会社が大きく下げた形だ。

読み解きとして、CNBC は見方の違いを伝えている。JPモルガンのジェームズ・サリバン氏は、新しい施設がつくりにくくなるなら、すでに持っている計算能力の価値がむしろ上がるとの見方を示し、借り入れで設備を広げる新興のクラウド会社ほど、資金の調達コストが高くなっていると指摘した。前の日の4日に、自前のデータセンターを多く持つマイクロソフト(6.68%高)やアマゾン(6.12%高)が上げ、コアウィーブ(9.90%安)が下げたのは、この見方と合う動きだ(CNBC、Yahoo Finance)。ただ5日は、そのマイクロソフト(3.58%安)やアマゾン(2.19%安)も下げており、市場全体が不安に傾いた日だった。

この先の注目は、規制が実際の形になるかどうかだ。新しい議会が始まるのは来年1月で、CNBC は、トランプ大統領が2029年1月まで法案への拒否権を持つと指摘している。州のレベルでは、テキサス州の新しい知事の方針が具体化するかが焦点になる。CNBC が伝える野村のメモは、規制が AI 投資の大きな逆風になるのは2028年からとみている。

数字で見る

中間選挙(11/3)民主党が上院・下院の両方で多数派(CNBC、株探(フィスコ))
テキサス州の次期知事データセンターの新しい許可を州全体で一時停止する案。建設中の計画は対象外と伝えられる(CNBC)
住民投票(11/3)10州41件のうち、1件を除き制限側が支持・開発案が否決(CNBC、Ballotpedia の分析など)
光ファイバー・冷却(11/5 終値)コーニング −12.92%、バーティブ −14.02%(CNBC、Yahoo Finance)
電気設備・設備工事(同)エヌベント −12.80%、コンフォート・システムズ −11.58%、イートン −7.38%(同)
AI 向けクラウド(同)コアウィーブ −9.83%(同)
VIX 指数(同)28.18(+11.57)(株探、CNBC、Yahoo Finance)
ヨリビケの見方5日に10%を超えて下げた会社には、半導体のほかに、光ファイバー(コーニング)、電源・冷却(バーティブ)、電気設備(エヌベント)、空調工事(コンフォート・システムズ)が入った。データセンターの部品や工事を担う会社が、半導体と同じくらいの大きさで売られた。一方で4日は、自前のデータセンターを持つマイクロソフトとアマゾンが6%超上げ、コアウィーブは9.90%下げていた。市場が「つくる側」と「持っている側」を分けて見始めていることを示す動きと読める。

次に見るポイント

  • テキサス州の新しい知事の方針(データセンターの新しい許可の一時停止)が、いつ・どの範囲で具体化するか
  • 来年1月から始まる新しい議会の動き(大統領は2029年1月まで拒否権を持つ)
  • AI 向けクラウドの会社の資金の集め方と、データセンターの計画の見直しの発表

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動画:Bloomberg Podcasts「Stocks Sell Off as Data Center Backlash Reshapes the AI Trade」 YouTube で見る
この話題を伝えた動画今日の1分朝刊(11/6)日向かなえ

出典

日向かなえ ・ 朝刊 06:36 ・ 2026年11月6日

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。

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