上方修正と増配に買い、据え置きに売り 丸文・ストライクがS高
週明け2日(月)の東京市場の前場は、日経平均が195円安で、東証プライムの約7割の銘柄が下げた。その中で、10月30日(金)の取引のあとに今期の予想を引き上げ、配当も増やした会社に買いが集まり、丸文とストライクグループがストップ高になった。反対に、半年の実績が会社の予想を大きく上回っても、通期の予想を据え置いた会社には売りが出た。
2日の前場の日経平均は6万3095円11銭(前週末比195円00銭安)で終えた。東証プライムでは値下がりが1053銘柄、値上がりが444銘柄だった(株探)。値上がり率の上位には、30日(金)の引け後に決算と一緒に今期の業績予想や配当予想を引き上げた会社が並んだ。半導体商社の丸文(7537)は値幅の上限のストップ高の2180円(+22.5%)、M&A仲介のストライクグループ(6196)もストップ高の1713円(+21.2%)、NGK(5333、旧日本ガイシ)は5007円(+8.5%)、中国電力(9504)は1121.5円(+12.8%)だった(いずれも前引け、株探・Yahoo!ファイナンス)。
丸文は、車向けの半導体の需要が想定を上回ったとして、今期の営業利益の予想を78億円から98億円に引き上げ、年間配当の予想を77円から100円にした(前期は50円)。NGKは、AI向けの半導体製造装置に使う部品と、米国のデータセンター投資で増強が進む送変電設備向けのがいしが伸び、円安も加わったとして、営業利益の予想を1070億円から1300億円に、年間配当を106円から126円に引き上げた。ストライクは今期も最高益の計画で、発行済み株式の5.2%にあたる300万株・40億円を上限とする自社株買いを2日から始める(いずれも会社発表)。
意外だったのは電力株だ。中国電力は、燃料価格の上昇で電気料金への反映が遅れる分の損失が膨らむなどとして、経常利益の予想を400億円から380億円に下げた。それでも、グループの電気工事会社、中電工(1941)が行う自社株の公開買い付け(TOB)に保有株の一部630万株を1株4614円で応募し、連結で約50億円の特別利益が出る見込みとなったため、純利益の予想は310億円から350億円に上がり、年間配当も30円から40円に増やした(会社発表)。株探は、配当の増額を好感した買いに加え、売っていた投資家の買い戻しも入ったようだと伝えている。同じように、関連会社の株を手放す取引で利益が出る会社も買われた。ビジネスブレイン太田昭和(9658)は、アクセンチュアが1株8500円での買い付けを始めたグローバルセキュリティエキスパート(4417)の株をすべて手放す契約を結び、約170億円の売却益を見込むと発表し、10.7%上がった。
反対側も見ておく。アルプスアルパイン(6770)は、4〜9月の営業利益が132億円と会社の予想(90億円)を約47%上回ったが、通期の予想は「下期の事業環境等を慎重に見極める必要がある」として据え置き、11.2%下げた(会社発表、Yahoo!ファイナンス)。通期の予想を下げた三菱倉庫(9301)は12.6%安、7〜9月が前年より減益だった大塚商会(4768)も12.6%安、7〜9月の営業利益が市場予想に届かなかったとフィスコが伝えたSCREENホールディングス(7735)は18.7%安だった。比べて読むと、きょうの値動きは、終わった半年の実績よりも、通期の見通しと株主への還元をどう変えたかに強く反応したと読める。ただ、コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングス(+9.4%)やネクセラファーマ(+9.3%)のように、30日までに業績予想の修正を出さずに買われた会社もあり、一律ではない。
決算の発表はこれからが山場だ。2日の引け後には住友商事・京セラ・SBIホールディングスなど45社が発表を予定している(株探)。3日(火)は文化の日で東証は休みのため、2日の夕方以降の発表への東証での反応は4日(水)の取引で出る。中電工の自社株TOBは12月1日(火)まで、アクセンチュアによるグローバルセキュリティエキスパートへのTOBは12月15日(火)までだ。
数字で見る
| 日経平均(11/2 前引け) | 6万3095円11銭(−195円00銭、−0.31%)。プライム 値上がり444・値下がり1053・変わらず48(株探、ザイFX) |
|---|---|
| 丸文(7537) | 2180円(+400円、+22.47%、ストップ高)。今期の営業益予想 78億→98億円、年間配当 77→100円(会社発表、株探、Yahoo!ファイナンス) |
| ストライクグループ(6196) | 1713円(+300円、+21.23%、ストップ高)。自社株買い 上限300万株・40億円、11/2〜2027/8/31(会社発表、株探、Yahoo!ファイナンス) |
| NGK(5333) | 5007円(+394円、+8.54%)。営業益予想 1070億→1300億円、年間配当 106→126円(会社発表、株探、Yahoo!ファイナンス) |
| 中国電力(9504) | 1121.5円(+127.2円、+12.79%)。経常益予想 400億→380億円、純利益予想 310億→350億円、年間配当 30→40円(会社発表、株探、Yahoo!ファイナンス) |
| アルプスアルパイン(6770) | 1851円(−234円、−11.22%)。4〜9月の営業益132億円(会社予想90億円)、通期予想は据え置き(会社発表、株探、Yahoo!ファイナンス) |
| ほかの値下がり(11/2 前引け) | SCREEN HD −18.65%、三菱倉庫 −12.60%、大塚商会 −12.57%(Yahoo!ファイナンス、株探) |
次に見るポイント
- 11/2(月)引け後:住友商事・京セラ・SBIホールディングスなど45社の決算(株探)。反応は休み明けの4日(水)
- 11/3(火):文化の日で東証は休場
- 11/2〜12/1(火):中電工の自社株TOB(1株4614円)。中国電力は630万株を応募
- 11/2〜12/15(火):アクセンチュアによるグローバルセキュリティエキスパートへのTOB(1株8500円)
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出典
白石ひかり ・ 特集 11:49 ・ 2026年11月2日※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。








