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速報 | 企業・決算 | 2026年11月2日 13:49

住友商事、純利益予想を6700億円に上げ最高益へ 配当44円、株価は一時5%安

住友商事は2日13時、今期(2027年3月期)の純利益の予想を6300億円から6700億円に上げ、過去最高の見通しをさらに引き上げた。年間配当も40円から44円にする。ただ株価は発表の4分後に前の週末より約5%安い1600円まで下げ、13時30分時点でも1.9%安だった。

決算短信によると、4〜9月の純利益(親会社の所有者に帰属する中間利益)は前の年の同じ時期より15.5%多い3479億円、7〜9月だけでは21.0%増の1577億円だった。通期の予想は400億円(6.3%)上げて6700億円とし、前期の6003億円より11.6%多い。会社は、上期が当初の予想に対して高い進み具合だったことと、下期も各事業が堅調とみていることを理由に挙げる。配当は年44円(中間22円、12月1日支払い開始)にする。7月1日に1株を4株に分けたので、分ける前の前期の年150円は今の株数で37.5円にあたり、44円はその17.3%増になる(ヨリビケ計算。短信の「分割を考えない場合176円」と同じ)。

伸びたのは資源と発電などだ。事業ごとの純利益では、資源が316億円から544億円に増え、理由は銅の価格上昇、アルミのもうけの幅の拡大、貴金属の取引の好調だ。海外の発電事業の資産の入れ替えでエネルギートランスフォーメーションが100億円、SCSKの持ち分が増えたデジタル・AIが85億円増えた。一方、自動車は前の年にあった米国のタイヤ販売会社の売却益がなくなって299億円減り、都市総合開発も121億円減った。会社は見通しの中で、ホルムズ海峡をめぐる混乱でエネルギーの値段が高止まりし、AI・データセンター向けの投資が一部の金属の需要を支えていると説明している。

数字を分けて見ると、純利益の伸びには税金の動きが大きく効いている。税金を引く前の利益は3724億円から3450億円へ7.4%減ったが、マダガスカルのニッケル事業の売却にともなう税の効果で、法人所得税が前の年の411億円の支払いから157億円の戻りに変わり、差は568億円あった。通期の6700億円の中身は、会社の分け方で、ふだんの事業からの利益(基礎的収益)が6200億円から6700億円へ500億円増え、資産の売却などの利益は400億円から300億円へ100億円減った。万一に備えて差し引いている300億円(バッファー)はそのまま残している。

市場の反応は鈍かった。株探とYahoo!ファイナンスによると、株価は前の週末の終値1684円に対して朝から2%ほど安く、13時の発表直後に1684円まで戻したあと、13時4分に1600円(4.99%安)まで下げた。13時30分時点では1651.5円(1.93%安)で、同じ時点の三菱商事(0.69%安)、三井物産(1.52%安)、伊藤忠商事(2.47%安)、丸紅(1.72%安)と並ぶ下げ方だった。日経平均は13時に269円高だった(株探)。みんかぶの集計では、アナリストの今期の純利益の予想の平均は6687億円(11月2日時点)で、新しい会社予想6700億円との差は0.2%ほどしかない。また今回の発表に新しい自社株買いはなく、5月に決めた800億円の買いは9月3日に終わっている(決算短信)。

この先は、4日(水)に三菱商事・三井物産・伊藤忠商事・丸紅の4社がそろって決算を出す予定だ(株探の決算発表予定)。住友商事は6日(金)に半期報告書を出す。会社は今後の心配として、中東とホルムズ海峡の混乱の長期化、エネルギー・原材料の高止まりによる物価高、金利の上昇、AI関連投資の減速を挙げている。財務では、Sumisho Air Leaseの買収やSCSK株の追加取得で、借金から現預金を引いた額が半年で3兆1472億円から3兆8556億円へ7084億円増えた。

数字で見る

4〜9月の純利益3479億円(前年同期比+15.5%)。7〜9月は1577億円(+21.0%)(決算短信)
税引前の利益(4〜9月)3450億円(−7.4%)。法人所得税は−411億円→+157億円(決算短信)
通期の純利益予想6300億円→6700億円(+6.3%、前期比+11.6%)。基礎的収益6200→6700億円(決算短信)
アナリスト予想の平均6687億円(みんかぶ、11/2時点)
年間配当予想40円→44円(中間22円)。前期150円は分割後37.5円相当(決算短信)
株価(11/2)前週末1684円→13:04に1600円(−4.99%)、13:30に1651.5円(−1.93%)(株探、Yahoo!ファイナンス)
ほかの商社(13:30時点)三菱商事−0.69%、三井物産−1.52%、伊藤忠商事−2.47%、丸紅−1.72%(株探)
ヨリビケの見方純利益は15.5%増だが、税金を引く前の利益は7.4%減で、増益の分(466億円)より大きい568億円が税金の戻りの効果だった。ただ通期の予想の上げ幅はふだんの事業からの利益(基礎的収益)が中心で、こちらは500億円増えている。上期の3479億円は新しい通期予想の51.9%で、通期の6700億円を達成するには下期に3221億円が必要になり、これは前の年の下期(2991億円)より7.7%多い(ヨリビケ計算)。新しい予想はアナリストの平均(6687億円、みんかぶ)とほぼ同じで、株価の動きはほかの大手商社とそろっていた。還元は、配当44円×発行済み株式(自己株を除く約47億2550万株)で約2079億円、純利益予想の約31%にあたり、800億円の自社株買いを足すと約43%になる。会社の方針「総還元性向40%以上」は上回る計算だ(ヨリビケ計算)。予想1株利益141.44円に対し、13時30分の株価1651.5円は約11.7倍にあたる。

次に見るポイント

  • 11/4(水):三菱商事・三井物産・伊藤忠商事・丸紅の決算(株探の予定)
  • 11/6(金):住友商事の半期報告書の提出(決算短信)
  • 銅・アルミの値段:資源部門の増益の理由(決算短信)
  • ホルムズ海峡と原油の動き:会社がリスクとして挙げる
  • 12/1(火):中間配当22円の支払い開始(決算短信)

出典

神崎玲子 ・ 特集 13:49 ・ 2026年11月2日

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。

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