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速報 | 米国株

NXP、時間外で一時9%安 好決算でも車の在庫積み増しは「見えない」

車載半導体大手のオランダのNXPセミコンダクターズが米国時間27日(火)の引け後に7〜9月期決算を発表した。売上高は前年同期比19%増と市場予想を上回ったが、10〜12月の売上見通しは市場予想並みにとどまり、株価は時間外取引で一時約9%下げた。ルネサスエレクトロニクスの決算は29日(木)にある。

御堂聡一 ・ 特集 07:55 ・ 2026年10月28日
動画:NXP Developer Zone(NXP公式)「What Is a Software-Defined Vehicle? NXP's Scalable Approach to SDV Architecture」(NXPが成長の柱に挙げるSDVの説明) YouTube で見る

NXPが27日(火)に発表した7〜9月期(9月27日まで)の売上高は37億8600万ドルで、前年同期比19%増、前の四半期比8%増だった。売上高から一時的な費用などを除いた調整後の1株利益(EPS)は4.20ドル。Investing.comによると、市場予想は売上高37億6000万ドル、EPS 4.11ドルで、どちらも上回った。一方、10〜12月の売上の見通しは37億5000万〜39億5000万ドルで、中央値の38億5000万ドルはLSEGがまとめた市場予想の38億6000万ドルをわずかに下回った(CNBC・Investing.com)。株価は通常取引で3.12%高の253.50ドルで終えたあと、時間外取引で一時231.20ドル(約8.8%安)まで下げた。Yahoo!ファイナンスの値では、米東部時間18時25分に235.00ドル(7.3%安)。Investing.comは234.25ドル(7.6%安)と伝えている。

NXPは売上の半分以上を車向けが占める。7〜9月の車載の売上は20億7000万ドル(13%増)で、全体の約55%だった。決算説明会では、アナリストが「自動車メーカーや部品会社が半導体の在庫を積み増す動き(リストック)はあるか」と質問し、会社側は「広い範囲での在庫の積み増しを示すような目立った動きは見ていない」と答えた(Investing.com・Benzingaの説明会の書き起こし)。供給がひっ迫するなかで、一部の自動車メーカーが安全のための在庫を持つことを話し合っているものの、まだ注文にはなっていないという。会社は10〜12月の車載の売上を、前年同期比で10%台前半の増加と見込んでいる。

伸びが目立ったのは車以外だ。工場の機械や家電に使う「産業・IoT」は8億200万ドル(39%増)、データセンターなどの「通信インフラ・その他」は5億300万ドル(54%増)で、伸び率は車載を大きく上回った。スマートフォン向けは4億1100万ドル(4%減)。社長兼CEOのラファエル・ソトマイヨール氏は、ソフトウェアで機能を更新する車(SDV)に加え、データセンターや「フィジカルAI」(ロボットなど現実の世界で動くAI)を長い目で見た成長の柱に挙げた(決算発表文)。取締役会は10月に50億ドルの自社株買いの枠を新たに認め、前の枠の残り13億ドルに上乗せした。27日はAI向けの半導体株が買われ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は3.60%高だった。その日の引け後に、車の比率が高いNXPは逆に売られた形だ。

日本では、車の制御に使うマイコン(小型のコンピューターの半導体)でNXPと競うルネサスエレクトロニクスが、29日(木)に7〜9月期の決算を発表する予定だ(かぶよほ・トレーダーズ・ウェブ)。27日(火)の東証の終値は、ルネサスが2884.5円、車向けのパワー半導体を手がけるロームが3700円だった。NXPの説明会で出た「車の在庫の積み増しはまだ見えない」という話が、日本の車載半導体の会社の説明と同じになるのか、違うのかが、決算を読むうえでの手がかりになる。

この先は、まず28日(水)の米国の通常取引で、時間外の下げがどうなるか。日本時間29日(木)未明には米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が出る。同じ29日にルネサス、30日(金)にはキオクシアと東京エレクトロンが決算を発表する予定で、AI向けと車向けの半導体の明暗が、今週の決算で続けて確かめられることになる。

数字で見る

7〜9月 売上高37億8600万ドル(前年同期比+19%、前の四半期比+8%、NXP決算発表文)
7〜9月 調整後EPS4.20ドル(Investing.comによると市場予想4.11ドル)
7〜9月 車載の売上20億7000万ドル(+13%、売上の約55%)
7〜9月 産業・IoT/通信インフラ8億200万ドル(+39%)/5億300万ドル(+54%)
10〜12月 売上の見通し37億5000万〜39億5000万ドル(中央値38億5000万ドル、LSEGの市場予想38億6000万ドル)
株価(27日・米国)終値253.50ドル(+3.12%)、時間外の安値231.20ドル(約−8.8%)、18:25時点235.00ドル(Yahoo!ファイナンス)
27日(火)東証の終値ルネサス2884.5円、ローム3700円(Yahoo!ファイナンス・かぶよほ)
ヨリビケの見方10〜12月の売上の見通しの中央値38億5000万ドルは、7〜9月の37億8600万ドルより約1.7%多いだけになる。前年同期比では12〜18%増(中央値で約15%)で、7〜9月の19%から伸びが小さくなる計算だ。時間外の235.00ドルは26日(月)の終値245.83ドルより約4.4%低く、27日の上げを打ち消してさらに下回った。7〜9月の売上の約55%を占める車載の伸び(13%)は、全体の伸び(19%)を下回っている(いずれもヨリビケ計算。予想ではない)。

次に見るポイント

  • 28日(水):米国の通常取引でのNXPの株価(時間外は一時約9%安)
  • 28日(水)15:30:アドバンテストの決算
  • 29日(木)未明(日本時間):FOMCの結果
  • 29日(木):ルネサスエレクトロニクスの7〜9月期決算
  • 30日(金):キオクシア・東京エレクトロンの決算

関連する動画

動画:Bloomberg Television「NXP, Vanguard to Build $7.8 Billion Singapore Chip Plant」(2024年、NXPのシンガポールの新工場の報道) YouTube で見る

出典

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。

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