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ヨリビケ- MARKET NEWS -
朝刊 | 企業 | 2026年10月31日 06:14

デル10.77%安、HPも9.58%安 インテルが「パソコンの出荷は今年12%減、来年も10%減」と見込む AI 向けのメモリー需要で部品が値上がり

30日(金)のNY市場で、パソコンをつくるデル(DELL)は前日比51.21ドル(10.77%)安の424.30ドル、HP(HPQ)は3.05ドル(9.58%)安の28.78ドルで終えた。インテルが29日の決算説明会で、パソコンの市場の落ち込みが長引くとの見方を示したことが売りにつながった。

動画:CNBC Television「Intel earnings show the company is 'still PC dependent', says Benchmark's Cody Acree」 YouTube で見る
デル 株価の騰落率(10/30)
−10.77%
パソコンをつくる会社

デルの終値は424.30ドル(51.21ドル安、10.77%安)、HP は28.78ドル(3.05ドル安、9.58%安)だった(株探、Yahoo Finance)。株探の値では、デルの時価総額は約1337億ドル、HP は約258億ドルで、この日の下げでそれぞれ約161億ドル、約27億ドル減った計算になる(ヨリビケ計算)。両社は29日の時間外取引でもすでに7%台下げていた(Stocktwits の記事、Yahoo Finance に配信)。

背景は、インテルが示したパソコンの市場の見通しだ。インテルは、世界のパソコンの出荷台数が2026年に約12%減り、2027年にもさらに約10%減ると見込む(Yahoo Finance、Investing.com)。タン最高経営責任者(CEO)は決算説明会で、パソコンの落ち込みの「ペースはこの2か月で速まった」と述べ、メーカー各社が売れ行きに合わせて在庫を減らしていると説明した(Yahoo Finance に配信の Stocktwits の記事、StockStory)。ジンスナー最高財務責任者(CFO)は、落ち込みが「少なくとも来年の前半まで続く」とみている(CNBC)。調査会社 IDC の速報では、7〜9月の世界のパソコンの出荷台数は6270万台で前年同期より20.1%減り、デルは760万台(25%減)、HP は1030万台(30.9%減)、首位のレノボは1490万台(22.6%減)だった(KitGuru、StockStory)。

パソコンの値段を押し上げているのは、メモリーだ。Yahoo Finance は、AI のデータセンターがメモリーを大量に使い、ノートパソコンやデスクトップの値段を押し上げていると伝えた。タン CEO は、この状況は「メモリーの供給と値段が落ち着き始めるまで続く」とみている(Yahoo Finance に配信の Stocktwits の記事)。IDC も、各社が上半期にメモリーの値上がりの前に在庫を積み増した分の反動と、高い値段・部品不足を落ち込みの理由に挙げている(KitGuru)。日本でもこの流れは見えている。キオクシアは30日の決算短信で、データセンター向けが伸びる一方、スマートフォンやパソコン向けの需要は鈍っていると説明した(4本目の記事)。

読み解くと、同じ「AI の需要」が、部品をつくる会社と製品を組み立てる会社で逆の向きに働いている。株探(MINKABU PRESS)の米国株概況は、AI のデータセンター投資がサーバー向けの半導体の需要を押し上げる一方、メモリー不足を通じてパソコンの市場を圧迫する構図だと伝えており、Yahoo Finance の見方とも合う。インテルの7〜9月期でも、データセンター・AI 部門の売上高は78%増えた一方、パソコン向けの部門は5%減った(会社発表、CNBC)。IDC の7〜9月の速報で出荷が大きく減っていた HP とデルが、インテルの見通しを受けてそろって約1割下げた形だ。

この先は、パソコン向けの部品を供給する側の決算が手がかりになる。11月3日(火)の米国時間に決算を出す AMD は、パソコン向けの CPU も手がけている。11月2日(月)のアップルの決算では、Mac の売上高が並ぶ(株探が伝えたブルームバーグの集計では、7〜9月の Mac の売上高の予想は97.0億ドル)。メモリーの値段がいつ落ち着くかは、インテルがパソコンの回復の条件に挙げている点だ。

数字で見る

デル 株価(10/30 NY終値)424.30ドル(−51.21ドル、−10.77%)、時価総額 約1337億ドル(株探、Yahoo Finance)
HP 株価(10/30)28.78ドル(−3.05ドル、−9.58%)、時価総額 約258億ドル(株探、Yahoo Finance)
インテルのパソコン出荷の見通し2026年 約12%減、2027年 約10%減(決算説明会。Yahoo Finance、Investing.com)
世界のパソコン出荷(7〜9月、IDC 速報)6270万台(−20.1%)。デル 760万台(−25%)、HP 1030万台(−30.9%)、レノボ 1490万台(−22.6%)(KitGuru、StockStory)
インテルのパソコン向け部門(7〜9月)81億ドル(−5%)。データセンター・AI は73億ドル(+78%)(会社発表、CNBC)
同じ日の関連株(10/30)AMD −10.88%、インテル −28.58%(株探、Yahoo Finance)
ヨリビケの見方株探の時価総額から計算すると、30日の下げでデルは約161億ドル、HP は約27億ドルの時価総額を失った。IDC の速報で7〜9月の出荷が前年より25%減ったデルと30.9%減った HP は、インテルの「今年12%減・来年10%減」の見通しを受けて、ともに約1割下げた(株探・IDC の値からヨリビケ計算。株価の先行きを示すものではない)。

次に見るポイント

  • 11/3(火)米国時間:AMD の決算。パソコン向け CPU の売れ行きの説明
  • 11/2(月)米国時間:アップルの決算。Mac の売上高(予想97.0億ドル、株探が伝えたブルームバーグの集計)
  • メモリーの値段の動き。インテルは、メモリーの供給と値段が落ち着くまでパソコンの回復は見込まないとしている

関連する動画

動画:Bloomberg Podcasts「Intel Plunges After Outlook Hit by PC Slump, Supply」 YouTube で見る
この話題を伝えた動画今日の1分朝刊(10/31)桐生レオン

出典

桐生レオン ・ 朝刊 06:14 ・ 2026年10月31日

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。

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