オリエンタルランド、営業益予想を15%上げ最高益へ 株価は一時8.8%高
東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランド(4661)は29日(木)16時に上期(4〜9月)の決算を発表し、今期(2027年3月期)の営業利益の予想を1607億円から1854億円に15.4%引き上げた。これまでの減益予想が一転して増益になり、会社は売上高・各利益とも過去最高になる見込みとしている。30日(金)の東京市場で株価は一時8.8%高の3450円と年初来高値をつけ、日経平均が1600円を超えて下げる中で逆行高となった。
桐生レオン ・ 特集 11:48 ・ 2026年10月30日会社の発表によると、上期の売上高は3487億円(前年同期比10.3%増)、営業利益は785億円(15.0%増)で、どちらも上期として過去最高だった。期初に会社が出していた上期の予想(営業利益589億円)を33.2%上回った。けん引役は、開園25周年を迎えた東京ディズニーシーのイベント「スパークリング・ジュビリー」だ。上期の入園者数は1310万人(6.9%増)、ゲスト1人当たり売上高は1万8940円(4.1%増)で過去最高。中身を見ると、チケットなどのアトラクション・ショー収入は1人当たり9422円とほぼ前年並み(0.3%減)で、伸びたのは25周年の関連グッズの商品販売(5735円、10.8%増)と飲食(3782円、5.8%増)だった。
通期の予想は、売上高を7243億円から7633億円(前期比8.3%増)に、営業利益を1607億円から1854億円(10.1%増)に、純利益を1137億円から1335億円に上げた。年間の入園者数の予想も2800万人から2850万人に見直した。配当は中間を8円から9円、期末も8円から9円にして、年間18円(前期15円、従来予想16円)にする。株探は、営業利益が2期ぶりに過去最高を更新する見通しだと伝えた。
株価の反応ははっきりしていた。前日の終値3170円に対し、30日は9時09分に3450円で寄り付き、これがそのまま高値になった。前場は6.72%高の3383円で終え、前場の売買代金は約223億円(株探、Yahoo!ファイナンス)。同じ時間、日経平均は前日比1639円安の6万3019円で前場を終え(株探)、アドバンテストなど AI・半導体の主力株が大きく売られた。国内の消費で稼ぐテーマパークの好決算は、AI への投資の行方を心配する売りとは別の材料として買われた形だ。同じく29日に予想を上げたコナミグループも前場に年初来高値をつけた(株探)。
読み解きで気をつけたい点が2つある。1つ目は、上期の経常利益(900億円、29.9%増)と純利益(618億円、28.1%増)の伸びが営業利益より大きいのは、沖縄のホテル(ハイアットリージェンシー瀬良垣アイランド沖縄)への出資案件でホテルを売却したことなどで、営業外収益が147億円に増えたためで、本業の伸びは営業利益の15.0%で見るのがよい。2つ目は、通期の上げ幅の中身だ。通期の営業利益の上げ幅247億円のうち、196億円(約8割)はすでに終わった上期の上振れ分で、下期(10〜3月)の予想の上げは51億円(期初の下期予想比5.0%増)にとどまる。会社は下期の営業利益を前年の下期より6.8%増と見ており、上期の15.0%増より伸びは小さい前提だ。
この先は、30日(金)15時30分の終値で年初来高値の水準を保てるか、東証の取引終了後に続く国内企業の決算でも、AI 以外の内需・消費の会社に同じような買いが入るかが注目点になる。オリエンタルランドについては、中間配当9円の支払いが12月9日。次の決算(10〜12月期)では、25周年のイベントで伸びた入園者数と1人当たり売上高が、下期も会社の前提どおりに続いているかが手がかりになる。
数字で見る
| 今期の営業利益の予想(2027年3月期) | 1607億円 → 1854億円(+15.4%、前期比+10.1%)、売上高 7243億円 → 7633億円(会社発表 10/29) |
|---|---|
| 上期(4〜9月)の実績 | 売上高 3487億円(+10.3%)、営業利益 785億円(+15.0%)、純利益 618億円(+28.1%)。売上高・営業利益は上期で過去最高(会社発表) |
| 入園者数・1人当たり売上高(上期) | 1310万人(+6.9%)、1万8940円(+4.1%、過去最高)。年間の入園者数の予想は 2800万人 → 2850万人(会社発表) |
| 1人当たり売上高の内訳(上期) | アトラクション・ショー 9422円(−0.3%)、商品 5735円(+10.8%)、飲食 3782円(+5.8%)(会社の決算説明資料) |
| 配当(年間) | 16円 → 18円(中間 9円・期末 9円、前期 15円)(会社発表) |
| 株価(10/30 前場) | 前日終値 3170円 → 9:09 始値・高値 3450円(+8.8%、年初来高値)→ 前引け 3383円(+213円、+6.72%)(株探、Yahoo!ファイナンス) |
| 日経平均(10/30 前引け) | 6万3019円(前日比 −1639円)(株探) |
次に見るポイント
- 10/30(金)15:30 オリエンタルランドの終値。年初来高値(3450円)の近くで終えるか
- 10/30(金)取引終了後 国内企業の決算が続く。AI・半導体以外の内需・消費の会社の株価の反応
- 12/9(水) 中間配当 9円の支払い(効力発生日、会社発表)
- 次の決算(10〜12月期) 入園者数と1人当たり売上高が、下期の会社の前提(営業利益は前年同期比+6.8%)どおりか
出典
- オリエンタルランド「第2四半期(累計)連結業績予想と実績との差異および通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」(2026/10/29、TDnet・PDF)
- オリエンタルランド「2027年3月期 第2四半期決算」決算説明資料(2026/10/29、TDnet・PDF)
- オリエンタルランド「2027年3月期 第2四半期(中間期)決算 補足資料」(2026/10/29、TDnet・PDF)
- オリエンタルランド「剰余金の配当(中間配当)および期末配当予想の修正に関するお知らせ」(2026/10/29、TDnet・PDF)
- 株探「OLCは年初来高値更新、一転増益で2期ぶり営業最高益へ上方修正」(10/30 9:33)
- 株探「<動意株・30日>(前引け)=OLC、コナミG、アトラG」(10/30 11:31)
- Yahoo!ファイナンス「オリエンタルランド【4661】」(10/30 11:30 時点)
※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。









