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速報 | 米国株

グーグル親会社、時間外で約10%安 スペースX株の評価損で純利益25%減

グーグルの親会社アルファベットは米国時間28日(水)の取引終了後に7〜9月期の決算を発表し、株価(GOOGL)は時間外取引で約10%下げた。売上高は前年同期比25%増の1275億ドル、クラウドは2倍超に伸びた一方、純利益は25%減。保有するスペースX株の値下がりによる評価損が利益を押し下げた。

神崎玲子 ・ 特集 07:47 ・ 2026年10月29日
動画:Alphabet Investor Relations「Alphabet 2026 Q3 Earnings Call」(決算説明会) YouTube で見る

アルファベットが28日に米証券取引委員会(SEC)へ出した決算の発表文によると、7〜9月期の売上高は1275億7700万ドルで前年同期比25%増、営業利益は405億7600万ドルで30%増えた。一方、純利益は261億7000万ドルで前年同期の349億7900万ドルから25%減り、1株当たり利益(EPS)は2.12ドルと前年の2.87ドルを下回った。株価は通常取引で前日比1.34%高の324.89ドルで終えたが、MarketScreener によると時間外取引では292.49ドル(終値比9.97%安、MarketScreener の集計時点)で取引された。Yahoo Finance も時間外で10%超の下げと伝えている。

本業は伸びたのに利益が減ったのは、営業外の損益(その他の収益・費用)が82億2100万ドルの赤字になったためだ。会社は発表文で、保有株式の損益が87億ドルの損失となり、純利益を67億ドル、EPSを0.55ドル押し下げたと説明した。Investing.com が伝えた決算説明会の内容によると、アシュケナージ最高財務責任者(CFO)はその主因を、スペースXへの投資の未実現損失(まだ売っていない株の評価損)だと述べた。スペースX(SPCX)は6月に上場しており、株価は6月末の170.86ドルから9月末には150.86ドルへ11.7%下がっている(Yahoo Finance の株価データ、ヨリビケ計算)。売上の面でも、検索などの広告は前年同期比12%増の633億5000万ドルで、FactSet 調べの市場予想(650億ドル)に届かなかった(MarketScreener)。YouTube 広告も9%増にとどまり、Yahoo Finance によると前の四半期の13%増から伸びが鈍った。

伸びが際立ったのはクラウドだ。Google Cloud の売上高は307億900万ドルで前年同期の2倍超(103%増)、営業利益は111億2100万ドルと約3倍になった。会社は、AI向けの計算基盤や、自社開発のAI用半導体(TPU)を組み込んだシステムの販売が伸びに寄与したとしている。その裏で設備投資は膨らみ、7〜9月期の有形固定資産の取得は513億5500万ドルと前年同期の約2.1倍になった。営業活動で稼いだお金から設備投資を引いたフリーキャッシュフローは90億6500万ドルのマイナスで、4〜6月期(58億5500万ドルのマイナス)に続き2四半期連続のマイナスだ。四半期中には株式の追加発行(純額で計約124億ドル)と社債(純額287億ドル)でも資金を集めた(いずれも会社発表)。

波及は2つの方向にある。1つは、AI投資の買い手としての顔だ。Investing.com が伝えた説明会の内容によると、会社は2026年の設備投資の見通しを1950億〜2050億ドルで据え置き、2027年は大きく増やすとした(Yahoo Finance も同じ数字を伝えている)。データセンター向けの投資は、一般に半導体や製造装置だけでなく、電線・電力設備・冷却などの業種の受注につながる関係にある。もう1つは意外な経路で、スペースXの株価がグーグルの利益を直接動かすようになったことだ。保有株の損益は四半期末の株価で決まるため、スペースXの株価の動きや、テスラとの統合をめぐる報道が、アルファベットの最終利益の振れにもつながる。同じ夜に決算を出したマイクロソフトは時間外で上昇しており、AI投資を続ける大手の間でも株価の反応は分かれた。

この先は、まず29日(木)の東京市場で、AI・半導体・データセンター関連の銘柄がこの決算をどう受け止めるかが目に入る。スペースXの株価は28日の終値が145.23ドルで、9月末の150.86ドルを3.7%下回っている(Yahoo Finance)。10〜12月期の評価損益は12月末の株価で決まる。2027年の設備投資の具体的な額は、次の10〜12月期の決算で示すとしている(Investing.com)。

数字で見る

売上高(7〜9月期)1275億7700万ドル(前年同期比 +25%)(会社発表)
営業利益405億7600万ドル(+30%)(会社発表)
純利益・EPS261億7000万ドル(−25%)・2.12ドル(前年 2.87ドル)(会社発表)
保有株式の損益87億ドルの損失、EPSを0.55ドル押し下げ(会社発表。主因はスペースX=CFO)
Google Cloud売上 307億900万ドル(+103%)、営業利益 111億2100万ドル(会社発表)
設備投資・FCF513億5500万ドル(前年 239億5300万ドル)・FCF −90億6500万ドル(会社発表)
GOOGL 株価(10/28)終値 324.89ドル → 時間外 292.49ドル(−9.97%、MarketScreener の集計時点)(Yahoo Finance、MarketScreener)
ヨリビケの見方純利益が前年より約88億ドル減ったのは、保有株式の損益が前年の107億3400万ドルの利益から今回の86億6400万ドルの損失へ、差し引き約194億ドル振れたことが大きい。会社が示した影響(EPS 0.55ドル)を足し戻すとEPSは2.67ドルで、前年の2.87ドルとの差は0.20ドルに縮まる(ヨリビケ計算。前年の数字にも株の評価益が含まれる)。営業利益に占めるクラウドの割合は27%と、前年同期の12%から2倍以上になった(ヨリビケ計算)。

次に見るポイント

  • 10/29(木)東京市場:AI・半導体・データセンター関連の銘柄の反応
  • 12月末のスペースX(SPCX)の株価:10〜12月期の評価損益を決める(10/28 終値 145.23ドル、9月末 150.86ドル)
  • 12/7(月)普通株の配当(1株0.22ドル)の権利確定、12/14 支払い(会社発表)
  • 次の10〜12月期決算:2027年の設備投資の具体的な見通し

関連する動画

動画:CNBC International Live「What to watch in Microsoft and Alphabet earnings」(決算前) YouTube で見る
動画:Bloomberg Tech「Investors Eye AI Payoff in Microsoft, Alphabet Earnings」(決算前) YouTube で見る

出典

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。

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