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ニデック、有報の適正意見は月内に間に合わずと報道 株価は一時7.7%安

日本経済新聞電子版は28日14時、ニデックが有価証券報告書について監査法人の「適正意見」を月内に得られないことが分かったと報じた。株価は報道の直後、6分で高値から225円下げ、前日比で一時7.7%安の1607円を付けた。14時31分時点は1721円(−1.15%)まで戻している。会社は14時40分時点で、この件の開示を出していない。

日向かなえ ・ 特集 14:55 ・ 2026年10月28日
動画:ANNnewsCH「ニデック、創業者の永守氏ら旧役員9人を提訴へ 不正会計で賠償請求」(10/28、前日の発表の報道) YouTube で見る

日経電子版によると、PwCジャパン監査法人が、監査が間に合わないことをニデック(6594)に伝えた。ニデックは東京証券取引所に対し、適正意見がないまま内部統制の資料を期限の月内に出し、そのあと早期に適正意見を得て、上場維持をめぐる審査を受けることをめざすという。ニデックは14時40分時点で、TDnet と自社のニュースのページにこの件の開示を出していない(ヨリビケ確認)。報道の内容は、会社がまだ認めていない段階だ。

株価は前日終値1741円に対し1781円で始まり、前場は小高く推移した。13時59分に1832円(+5.2%)の高値を付けた直後に報道が出て売りが膨らみ、14時5分に1607円(−7.7%)まで下げた。その後は買い戻され、14時31分時点で1721円(−1.15%)。出来高は同時点で1965万株と、前日1日分(857万株)の約2.3倍に膨らんだ(株探、Yahoo!ファイナンス)。日経平均は同じ時間帯に800円を超える上げ幅(14時27分時点で874円高、株探)で、ニデックの動きは相場全体とは逆だった。

背景には会計不正の問題がある。東証は2025年10月27日、ニデックを「特別注意銘柄」に指定した(日本取引所グループ)。会社が9月30日に出した2026年3月期の有価証券報告書では、PwCが連結財務諸表と内部統制の両方について「意見を表明しない(意見不表明)」とし、前期に続き2期連続になった。会社は前日27日、永守重信氏ら旧取締役6人・旧監査役2人・元CFO 1人の計9人に損害賠償を求める訴訟を起こすことを決めたと発表した。請求額はこれから検討し、準備が整いしだい提訴するとしている(ニデック開示)。朝日新聞によると、ニデックは内部管理体制の確認書を出すのに合わせて、10月中に有価証券報告書を出し直す意向で、過去の決算の訂正による純資産の修正幅は2025年3月期で4769億円の見込み。朝日は、東芝の最大の修正額2102億円などと比べて「過去最大」とする専門家の見方を伝えている。

焦点は東証の審査だ。日本取引所グループの説明では、特別注意銘柄の会社は指定から1年がたったら速やかに「内部管理体制確認書」を出し、東証がその内容などをもとに審査する。体制が適切に整い、運用もされていると認められれば指定は解除される。整ってはいるが運用がまだ不十分で、運用される見込みがある場合は指定が続き、次の審査は事業年度の末日以降になる。整っていないと認められた場合などは上場廃止になる。適正意見がないまま確認書を出した場合に、審査でどう扱われるかは、東証は明らかにしていない。

影響は株主構成にも及んでいる。ヨリビケの既報(10/19)のとおり、香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントは保有比率を9.00%に引き上げ、意図しない上場廃止のリスクに備えて非公開化の検討を取締役会に求めている。日経は不正問題を受けてニデックの社債の上乗せ金利が広がっていると報じており、株だけでなく会社のお金の借り方にも響く。この先は、10月最後の営業日の30日(金)までに確認書と有価証券報告書の出し直しが実際に出るか、会社がどう開示するか、そして東証の審査の結果が注目点になる。

数字で見る

前日終値(10/27)1741円(株探、Yahoo!ファイナンス)
高値(10/28 13:59)1832円(+5.2%)
安値(10/28 14:05、報道の直後)1607円(−7.7%)
10/28 14:31時点1721円(−1.15%)、時価総額 約2兆524億円(株探)
出来高(10/28 14:31時点)1965万株(10/27は1日で857万株)
特別注意銘柄の指定2025年10月27日(日本取引所グループ)
2026年3月期 有報の監査意見(9/30提出)意見不表明(2期連続)
ヨリビケの見方報道の直後、株価は13時59分の1832円から14時5分の1607円まで、6分で225円(12.3%)下げた。そこから14時31分の1721円までに、下げ幅のうち114円(約5割)を取り戻している。安値の1607円は10月1日の安値1637円を下回り、Yahoo!ファイナンスの月足(株式分割を調整した値)で見ると、2016年2月の安値1601.75円以来、約10年8か月ぶりの安さの水準だった(ヨリビケ計算)。出来高は14時31分の時点で前日1日分の約2.3倍で、上場の行方をめぐる売り買いが一気に増えたことが数字に出ている。

次に見るポイント

  • 10/30(金)10月最後の営業日:内部管理体制確認書と、有価証券報告書の出し直しが月内に出るか
  • ニデックの開示:日経の報道(適正意見が月内に間に合わない)についての説明
  • PwCジャパン監査法人の適正意見が出る時期
  • 東証の審査の結果(指定の解除・継続・上場廃止)と、その時期
  • 旧役員9人への訴訟の提起と請求額(会社は「準備が整い次第」)

関連する動画

動画:テレビ大阪ニュース「ニデックが創業者らに損害賠償を求め提訴を発表【『特別注意銘柄』指定から1年】」 YouTube で見る

出典

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。

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