ゆうちょ銀が松井証券に2割出資と報道 松井は「検討は事実、決定なし」
日本経済新聞電子版は28日昼、ゆうちょ銀行が松井証券に約2割を出資する方針を固めたと報じた。松井証券は12時55分に「出資の協議を含む提携を検討しているのは事実だが、決定した事実はない」と開示。株価は後場の寄りで一時6.5%高まで上げたが、13時31分時点では上げ幅の約8割を縮めている。
神崎玲子 ・ 特集 13:50 ・ 2026年10月28日松井証券(8628)は28日、日経電子版の報道を受けて適時開示を出し、ゆうちょ銀行(7182)との間で出資の協議を含む提携を検討していることを認めた。一方で「当社の発表に基づくものではない」「現時点で決定した事実はない」としている。日経によると、ゆうちょ銀行は松井証券の創業家系の会社から株を買い取って約2割を持ち、単独の筆頭株主になる見通しで、取締役も1人送るという。出資額や時期などは、会社からはまだ発表されていない。
株価は前日終値1022円に対し、報道の直後の後場寄り(12時30分)に1088円(+6.5%)まで上げた。その後は伸び悩み、13時31分時点では1036円(+1.37%)。売買代金は同時点で約41億円だった。ゆうちょ銀行は3018円(−0.33%、13時29分)、親会社の日本郵政は2364.5円(−1.36%、同)と小幅に下げている。
背景には「貯蓄から投資へ」の流れがある。日経は、ゆうちょ銀行が約1億2000万の貯金口座の利用者に株の売買の窓口を開く狙いだと伝えている。松井証券は同じ28日の11時30分に上期(4〜9月)の決算を出しており、中間純利益は104億3500万円と前年同期から59.7%増えた。株の売買が活発で委託手数料が伸びた。9月末の総口座数は183万7434口座。
波及先として見られるのは、ネット証券どうしの顧客の取り合いだ。ただ、13時29分時点でSBIホールディングスは+0.90%、マネックスグループは−0.48%と、同業の株価の動きは小さい。報道のとおり約1億2000万口座の利用者に売買の窓口が開かれるなら、松井の9月末の総口座数(183万7434口座)とは桁の違う入り口になる。
この先は、両社が正式に発表するかどうか、するなら出資の比率・金額・時期と、ゆうちょの利用者がどんな形で株を買えるようになるのかが確認点になる。日経は時期について「11月上旬にも」と伝えているが、会社はまだ何も決めていないとしている。
数字で見る
| 松井証券の株価(10/27終値) | 1022円 |
|---|---|
| 同 高値(10/28 12:30) | 1088円(+6.5%) |
| 同 13:31時点 | 1036円(+1.37%) |
| 報道された出資比率・取得額(日経) | 約2割・500億円超 |
| 松井の上期 中間純利益(4〜9月) | 104億円(前年比+59.7%、会社発表) |
| 松井の中間配当 | 28円(前年25円、11/24支払い開始) |
| 松井の総口座数(9月末) | 183万7434口座(会社資料) |
次に見るポイント
- 松井証券・ゆうちょ銀行の正式な発表の有無(日経は「11月上旬にも」と報道)
- 出資の比率・金額・取締役の派遣など、発表された場合の条件
- 11/13(金)松井証券の半期報告書の提出予定日
- 11/24(火)松井証券の中間配当(28円)の支払い開始日
- ゆうちょ銀行・日本郵政の中間決算での、投資の取り組みについての説明
出典
※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。









