ヨリビケについて 1分動画 YouTube @yoribike 10/28 更新
ヨリビケ- MARKET NEWS -
速報 | 企業・決算

アドバンテスト、今期2回目の上方修正 営業益9670億円、自社株買い2800億円

アドバンテスト(6857)は28日(水)15時30分、7〜9月期の営業利益が2668億円と四半期で過去最高だったと発表した。会社が7月に示した見通し(2245億円)を約19%上回り、今期の営業利益の予想を8460億円から9670億円に引き上げた。上方修正は7月に続き今期2回目。あわせて上限2800億円の自社株買いと、中間配当49円(前年同期29円)も決めた。28日の株価は発表前の取引で決まったもので、東証で決算に反応するのは29日(木)の取引から(夜間のPTS取引は28日16時30分から)。

桐生レオン ・ 特集 15:50 ・ 2026年10月28日
動画:ヨリビケ 深掘り(ショート・3分、決算前に公開)「アドバンテストは『AIのツルハシ売り』?どこが勝っても通る半導体の“関所”」 YouTube で見る

決算短信と決算説明会資料によると、4〜9月の売上高は8452億円(前年同期比60.5%増)、営業利益は4568億円(同96.5%増)で、いずれも中間期として過去最高だった。7〜9月の3か月だけを見ると、売上高は4777億円(同81.7%増)、営業利益は2668億円(同146.0%増)で、売上高に対する営業利益の割合(営業利益率)は55.9%。会社が7月に示した7〜9月の見通し(売上高4345億円、営業利益2245億円)を、売上高で約10%、営業利益で約19%上回った(ヨリビケ計算)。税引前の利益には、持っている株などの評価益を主とする金融収益 約570億円も含まれている。

背景はAI向け半導体の検査の需要だ。会社は、データセンター向けのSoC(演算用の半導体)やメモリの生産が増え、先端パッケージの採用などで半導体が複雑になるほど、出荷前の検査に使うテスタ(試験装置)の需要が増えていると説明した。テスタの世界の市場規模は、2026年が130億〜145億ドルとの見方を7月から据え置き、2025年の約90億ドル、2024年の約60億ドルから大きく伸びるとしている。SoCテスタの年間の生産能力は5000台以上に達し、1万台の目標も大幅に前倒しをめざす。4〜9月の平均為替レートは1ドル160円(前年同期146円)で、円安も利益を押し上げた。

通期の予想は、売上高を1兆7140億円から1兆8630億円へ、営業利益を8460億円から9670億円へ、純利益を6600億円から7415億円へ引き上げた。営業利益の予想は、期初(4月)の6275億円から2回の修正で合わせて3395億円増えたことになる(ヨリビケ計算)。株主への還元では、中間配当を49円とし(配当総額353億7600万円)、期末と年間の配当は「未定」のまま。自社株買いは上限1100万株(自己株を除く発行済み株式の1.5%)・2800億円で、期間は10月29日から2027年3月24日まで、東証の市場で買う。会社は中期経営計画の3年間で、配当と自社株買いの合計を利益の50%以上にする方針を掲げている。4〜9月にもすでに1059億円の自社株買いをした(キャッシュ・フロー計算書)。

相場への影響は大きい。アドバンテストは日経平均の構成比が最も大きい銘柄で、ヨリビケの既報(10/27)のとおり、株価が1000円動くと日経平均を約216円動かす。28日の株価は決算の発表前の取引で前日比1070円高(+3.16%)の3万4930円で終え、日経平均の上げ幅685円82銭のうち約231円がアドバンテスト1社の分だった(株探)。前日27日にも8.98%上げており、決算を前に2日で約1割上がっていた。29日の取引では、アドバンテストの値動きが日経平均や、東京エレクトロン・ディスコ・レーザーテックなど半導体関連の銘柄にどう波及するかが目に見える形で出る。

この先の注目は3つ。1つ目は下期の利益率で、通期の予想から4〜9月の実績を引くと、下期の営業利益は5102億円、売上高は1兆178億円で、営業利益率は50.1%になる(会社資料、ヨリビケ計算)。7〜9月の55.9%からは下がる前提で、会社は部材の値上がりを織り込んだと説明している。2つ目は為替で、下期の前提は1ドル150円。会社の試算では1円の円安で今期の営業利益が約58億円増える。3つ目は、2027年も供給が需要に追いつかない状況が続くという会社の見方が、米国の大手IT企業のAI投資の計画で裏づけられるかどうかだ。

数字で見る

7〜9月期の売上高4777億円(前年同期比+81.7%)。7月の会社見通し4345億円(決算説明会資料)
7〜9月期の営業利益2668億円(同+146.0%)、四半期で過去最高。7月の会社見通し2245億円、営業利益率55.9%(同)
4〜9月の純利益3681億円(同+116.8%)。金融収益 約570億円を含む(決算短信、株探)
今期の営業利益の予想8460億円 → 9670億円(+14.3%)。4月の期初予想は6275億円(決算短信)
今期の純利益の予想6600億円 → 7415億円(+12.3%)(決算短信、株探)
自社株買い(10/28決議)上限2800億円・1100万株(1.5%)、10/29〜2027/3/24(会社発表)
中間配当49円(前年同期29円)、期末・年間は未定(会社発表)
株価(10/28 15:30 終値)3万4930円、前日比+1070円(+3.16%)、出来高1336万9900株(Yahoo!ファイナンス、松井証券)
日経平均(10/28 終値)6万3954円19銭(+685円82銭)、うちアドバンテストの寄与 約231円(株探、共同通信)
ヨリビケの見方7〜9月の営業利益2668億円は、7月に会社が示した見通しより423億円多い。今期の営業利益の予想は2回の修正で期初の6275億円から3395億円増え、約1.5倍になった。下期の営業利益率の前提は50.1%で、7〜9月の実績55.9%より5.8ポイント低い。自社株買いは28日の終値3万4930円で計算すると、2800億円で買えるのは約802万株で、株数の上限1100万株より先に金額の上限に届く(株数の上限まで買えるのは株価が約2万5455円以下のとき)。2800億円は28日の終値で見た時価総額(自己株を除く、約25兆2000億円)の約1.1%にあたる(いずれもヨリビケ計算)。

次に見るポイント

  • 10/29(木):決算を受けた最初の取引。アドバンテストの値動きと日経平均への寄与、半導体関連株への広がり
  • 10/29(木)から:自社株買いの開始(上限2800億円、2027年3月24日まで)。買った株数は会社の開示で確かめられる
  • 11/13(金):半期報告書の提出予定日(決算短信)
  • 12/1(火):中間配当49円の支払い開始
  • 下期:営業利益率50.1%の前提と、1ドル150円の為替の前提に対する実際の動き

関連する動画

動画:ヨリビケ 深掘り(本編・約10分、決算前に公開)「アドバンテストって何の会社?『AIのツルハシ売り』の正体」 YouTube で見る
動画:テレ東BIZ ダイジェスト「日経平均3日ぶり反発 アドバンテスト好決算でAI・半導体に見直し買い【日経CNBC】」(前回の決算の翌日、2026年7月30日) YouTube で見る
動画:Advantest(公式)「アドバンテスト 企業テーマビデオ 2026」 YouTube で見る

出典

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。

次に読む