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速報 | 企業・決算 | 2026年10月30日 22:50

パナソニック、純利益予想を5400億円に上げ最高益へ 夜間PTSで約1割高

パナソニック ホールディングス(6752)は30日(金)の取引終了後、今期(2027年3月期)の純利益の予想を4500億円から5400億円に20%引き上げた。AIデータセンター向けの部品と電池が想定以上に伸びた。年間配当も54円から70円にする。日中は日経平均の急落とともに3.67%安で引けたが、夜間のPTSでは東証の終値より約1割高い値段がついている。

動画:日経CNBC 公式チャンネル「【10月30日(金)東京株式市場】日経平均株価は反落 1369円安/インテル急落が直撃、イビデンはストップ安」(決算の前の相場、10/30) YouTube で見る

決算短信によると、今期の会社予想は売上高8兆4000億円(従来7兆8000億円)、営業利益7100億円(同5900億円)、純利益5400億円(同4500億円)。純利益は前期の1895億円の約2.8倍になる。上方修正は7月に続いて今期2回目(ロイター)。日経によると純利益は3年ぶりに過去最高を更新し、営業利益は42年ぶりの最高になる見通し。4〜9月の上期は、売上高が4兆925億円(前年同期比7.1%増)、営業利益が3632億円(2.2倍)、純利益が2769億円(94.5%増)だった。年間配当は中間27円・期末43円の計70円で、前期の40円から30円増える。

伸びの中心はAI向けだ。部門別の上期の営業利益は、電池の「エナジー」が965億円(前年同期の2.9倍)、電子部品・材料の「インダストリー」が869億円(1.9倍)。ロイターによると、インダストリーはAIインフラ向けのコンデンサーや多層の基板材料が増え、エナジーは北米のEV向け電池とデータセンター向けの蓄電システムが伸びた。エナジーの7〜9月の営業利益は556億円で、前年同期の12億円から大きく増えた(同)。産経新聞によると、AIインフラ関連の今年度の売上高の見通しは8200億円から9100億円に上がった。一方で、上期にはドラム式洗濯乾燥機のリコール費用190億円を計上している(決算短信)。

波及は電池と電子部品の両方に及ぶ。エナジーはテスラなどのEVメーカーに電池を供給している(ロイター)。産経新聞によると、大阪市の住之江工場ではEV向けの電池ラインを使って4月からデータセンター向け電池の出荷を始め、米カンザス工場でもデータセンター向けの生産を始めた。同じ日には、子会社のパナソニック インダストリーが、AIサーバー向けの基板材料「MEGTRON」とGPUの電源回路向けのコンデンサーなどに約920億円を投じると発表した(中国・蘇州、タイ・アユタヤ、インドネシア・バタム、京都・宇治、三重・四日市)。同じ30日の引け後には、TDKもデータセンター向けの受動部品などを理由に今期の純利益の予想を2250億円から2800億円に上げた(株探)。午後には村田製作所も予想を上げており、AIの電子部品で上方修正が並んだ一日になった。

読み解きのポイントは、市場の値動きと会社の数字の向きの違いだ。30日の東京市場は米インテルの急落を受けてAI・半導体株が売られ、日経平均は1369円安(2.12%安)の6万3290円で引けた。パナソニックも決算の前に3548円(135円安)まで下げて引けた。ところが会社の数字では、AI向けの部品やEV・データセンター向けの電池が伸びたインダストリーとエナジーの2部門で上期の営業利益の半分を稼ぎ、通期の予想も上がった。夜間PTS(J-Market)では22時45分時点で3888円(東証終値比9.58%高)、株探のPTSでは22時27分時点で3909.4円と、どちらも東証の終値より約1割高い。市場が気にしているのが「AI投資がいつまで続くか」なら、このような実際の販売・業績の数字が出るたびに見方が揺れやすい、という読み方ができる。

この先は、11月2日(月)の東証で決算への最初の反応が出る。夜間PTSは売買が少なく、東証の値段とずれることがある。下期の営業利益は、通期予想から上期の分を引くと約3468億円で、上期(3632億円)より少し少ない計画になっている。半期報告書は11月11日(水)に提出される予定で、中間配当27円の支払いは11月30日(月)から。

数字で見る

今期の純利益予想5400億円(従来4500億円、+20.0%)。前期は1895億円(決算短信)
今期の営業利益予想7100億円(従来5900億円)、調整後営業利益は7800億円(同6500億円)(決算短信、日経)
今期の売上高予想8兆4000億円(従来7兆8000億円)(決算短信、日経)
4〜9月の実績売上高4兆925億円(+7.1%)、営業利益3632億円(2.2倍)、純利益2769億円(+94.5%)(決算短信、産経)
部門別の上期の営業利益エナジー965億円(2.9倍)、インダストリー869億円(1.9倍)(決算短信のセグメント情報)
年間配当70円(中間27円・期末43円)。従来予想54円、前期40円(決算短信、日経)
株価(10/30)東証終値3548円(−135円、−3.67%)。夜間PTS(J-Market)3888円(+9.58%、22:45)(株探、Yahoo!ファイナンス)
ヨリビケの見方上期の営業利益3632億円のうち、エナジー(965億円)とインダストリー(869億円)の2部門で1834億円、全体の約50%を占める。前年同期からの営業利益の増加分1982億円のうち、この2部門の増加分は1040億円で約52%。通期の営業利益予想7100億円に対して上期の進み具合は約51%で、残りの下期は上期の約95%の計画になる。AIインフラ関連の売上の見通し9100億円(産経新聞)は、全体の売上予想8兆4000億円の約11%。いずれも会社の資料と報道からのヨリビケ計算で、株価の先行きを示すものではない。

次に見るポイント

  • 11月2日(月):決算を受けた最初の東証の取引。夜間PTSの値段とのずれ
  • 11月11日(水):半期報告書の提出予定日(決算短信より)
  • 11月30日(月):中間配当27円の支払い開始(決算短信より)
  • 2026年12月:中国・蘇州の基板材料の新棟(第I期)の量産開始予定(会社発表)
  • 次の決算(10〜12月期):エナジーとインダストリーの利益の伸びと、下期の計画(営業利益 約3468億円)との差

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動画:テレ東BIZ ダイジェスト「パナ AI関連に5000億円投資 純利益は半減【WBS】」(前の期の決算のころ) YouTube で見る

出典

白石ひかり ・ 特集 22:50 ・ 2026年10月30日

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