東京エレクトロン、今期の営業益予想1兆1690億円を初めて開示 キオクシアは18時45分に決算 反応は週明け2日(月)、3日(火)は休場
東京エレクトロン(8035)は30日(金)15時30分に4〜9月期の決算を発表し、これまで出していなかった今期(2027年3月期)の予想を示した。営業利益は1兆1690億円(前期比87.1%増)を見込む。キオクシアホールディングス(285A)も同日18時45分に決算を発表する予定。この日売られた半導体株自身の決算への反応は、週明け11月2日(月)の東証で出る。
東京エレクトロンの決算短信によると、4〜9月期の売上高は1兆6674億円(41.3%増)、営業利益は5067億円(67.2%増)で、7月に会社が示した予想(売上高1兆6200億円・営業利益4580億円)を上回った。初めて出した今期の予想は、売上高3兆7000億円(51.4%増)、営業利益1兆1690億円(87.1%増)、純利益8650億円(50.6%増)。株探によると、経常利益の予想は1兆1790億円(87.0%増)で、2期ぶりの最高益になる。年間配当は株式分割を考えに入れると実質52.1%の増配で、最大1500億円の自社株買いの枠も設けた(会社の発表、株探)。くわしくは同日15時49分の速報記事にまとめた。
発表は取引の終了後だった。30日の株価は、東京エレクトロンが521円(5.19%)安の9514円、キオクシアHDが1035円(7.14%)安の1万3470円で、どちらも決算の前に大きく下げて終えた(株探、Yahoo!ファイナンス)。東京エレクトロンは1社で日経平均を263.45円押し下げ、アドバンテストに次ぐ2番目だった(株探)。米インテルとアマゾンの時間外の急落を受けた売りが、決算を控えた銘柄にも及んだ形だ。
2社の決算はつながっている。東京エレクトロンは半導体をつくる装置のメーカーで、キオクシアはNAND型フラッシュメモリーをつくり、装置を買う側だ。東京エレクトロンは今回、前工程の半導体製造装置の世界の市場の見通しを、2026年は1600億ドル程度、2027年は2100億ドル以上に引き上げ、GPUや広帯域メモリー(HBM)だけでなく、CPU・DRAM・NANDの需要も増えると説明した(決算説明会資料)。キオクシアが今夜、どれだけの投資を計画しているかは、装置メーカーの受注の見通しにもかかわる。
読み解くと、この日の市場は「AIへの投資は利益につながるのか」という心配で半導体株を売ったが、その夕方に、半導体製造装置の大手が今期の営業利益を初めて1兆円を超える水準で示した。日本経済新聞は10月6日に「営業利益1兆円に達する公算が大きい」と報じており、会社の予想はそれを16.9%上回る(ヨリビケ計算)。一方、7〜9月の売上に占める中国の割合は36.4%と、4〜6月の30.4%から上がった(決算説明会資料からヨリビケ計算)。会社の強い見通しと、輸出規制などのリスクのどちらを市場が重く見るかは、2日(月)の値動きで分かる。
この先は、11月2日(月)が決算後の最初の取引日になる。3日(火)は文化の日で東京市場は休みのため、週明けの反応は1日だけ出て、1日空いて4日(水)に続く。来週は京セラ(2日)、住友ベークライト・三菱商事(4日)、ローム・太陽誘電・ソニーグループ(5日)など、電子部品や半導体に関わる会社の決算も続く(株探の予定表)。
数字で見る
| 東京エレクトロン 4〜9月期 | 売上高 1兆6674億円(+41.3%)、営業利益 5067億円(+67.2%)(決算短信) |
|---|---|
| 東京エレクトロン 今期の会社予想(初めて開示) | 売上高 3兆7000億円(+51.4%)、営業利益 1兆1690億円(+87.1%)、純利益 8650億円(+50.6%)(決算短信) |
| 株主への還元 | 年間配当 実質52.1%増、自社株買いの枠 最大1500億円(2026/11/1〜2027/3/31)(会社の発表、株探) |
| 東京エレクトロン(10/30 終値・決算の前) | 9514円(−521円、−5.19%)、日経平均への寄与 −263.45円(株探、Yahoo!ファイナンス) |
| キオクシアHD(10/30 終値・決算の前) | 1万3470円(−1035円、−7.14%)(株探、Yahoo!ファイナンス) |
| キオクシアHDの決算発表 | 10/30(金)18:45(予定)(会社のIRニュース、株探の予定表) |
| 前工程の装置の世界市場(東京エレクトロンの見通し) | 2026年 1600億ドル程度、2027年 2100億ドル以上(決算説明会資料) |
次に見るポイント
- 10/30(金)18:45:キオクシアHDの決算。設備投資の計画と、NANDの値段・需要の説明
- 11/2(月):東京エレクトロン・キオクシアHDの決算後の最初の取引。11/3(火)は文化の日で休場
- 次の10〜12月期の決算:東京エレクトロンの下期の計画(営業利益6623億円)に対する進み具合と、中国の割合
関連する動画
出典
- 東京エレクトロン「2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信」(2026年10月30日)
- 東京エレクトロン「2027年3月期 第2四半期 決算説明会資料」(2026年10月30日)
- キオクシアホールディングス IRニュース「2027年3月期 第2四半期 決算発表 10月30日 18:45(予定)」
- 株探「東エレク、非開示だった今期経常は87%増で2期ぶり最高益、未定だった配当は523円実施、実質52%増配」(10/30)
- 株探「日経平均30日大引け=4日ぶり反落、1369円安の6万3290円」(寄与度、10/30 15:32)
- 株探「来週の決算発表予定 三菱重、トヨタ、任天堂など (11月2日~6日)」(10/30 16:10)
- ヨリビケ速報「東京エレクトロン、今期営業益1兆1690億円の予想 初の1兆円超え」(10/30 15:49)
神崎玲子 ・ 夕刊 16:13 ・ 2026年10月30日※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。








