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速報 | 企業・決算 | 2026年10月30日 15:49

東京エレクトロン、今期営業益1兆1690億円の予想 初の1兆円超え

東京エレクトロン(8035)は30日(金)15時30分、4〜9月期の決算を発表し、これまで出していなかった今期(2027年3月期)の予想を初めて示した。営業利益は1兆1690億円(前期比87.1%増)で、初めて1兆円を超える見通し。4〜9月期も売上・利益とも7月時点の会社予想を上回り、年間配当は実質52%増、1500億円の自社株買いの枠も決めた。

動画:東京エレクトロン公式「TEL Corporate Guide 2026 Short [Japanese Version]」(2026年10月28日) YouTube で見る

4〜9月期の売上高は1兆6674億円(前年同期比41.3%増)、営業利益は5067億円(67.2%増)で、半期として過去最高だった。7月30日に引き上げた会社予想(売上高1兆6200億円・営業利益4580億円)を、売上で474億円、営業利益で487億円上回った。7〜9月の3か月だけで見ると、売上高は9350億円(48.4%増)、営業利益は2953億円(86.4%増)、営業利益率は31.6%に上がった。

初めて出た今期の予想は、売上高3兆7000億円(51.4%増)、営業利益1兆1690億円(87.1%増)、純利益8650億円(50.6%増)で、会社はすべて過去最高を見込む。日本経済新聞は10月6日に「営業利益1兆円に達する公算が大きい」と報じており、会社の予想はその1兆円を上回った。背景として会社は、前工程の半導体製造装置の世界市場の見通しを、2026年は1600億ドル程度、2027年は2100億ドル以上に引き上げた(7月時点はそれぞれ1500億ドル以上・1900億ドル以上)。生成AIに加えて「エージェント型AI」が広がり、GPUや広帯域メモリ(HBM)だけでなく、CPU・DRAM・NANDの需要も増えるという説明だ。新しい装置の売上は7〜9月に7344億円と前の3か月から38%増え、下期は1兆5600億円を見込む。

株主への還元も増やした。中間配当は1株415円(10月1日の1株→5株の分割の前の株数で計算)と、7月の予想384円から増やした。期末は分割後の株数で108円を予定し、分割を考えに入れた年間配当は191円と過去最高になる(前期は分割後に換算して125.6円)。株探の計算では実質52.1%の増配。あわせて、11月1日から来年3月31日までに最大1500億円・2500万株(自社株を除く発行済み株式の1.1%)の自社株買いの枠を設けた。

決算が出たのは取引が終わった後で、30日の東京エレクトロンの株価は決算の前に9514円(前日比521円安、5.19%安)で引けた。米インテルの見通しが市場予想を下回って時間外で急落したことを受け、この日はAI・半導体株が売られ、日経平均も1369円36銭安の6万3290円11銭だった。東京エレクトロンは日経平均の中での比重が大きく(10月28日時点で7.75%、3番目)、決算への本格的な反応は11月2日(月)の東証で出る。地域別では、7〜9月の売上に占める中国の割合が36.4%と、4〜6月の30.4%から上がった。米国などの輸出規制のニュースに、これまで以上に敏感になりうる数字でもある。

このあとは、30日18時45分に決算を出すキオクシア(NANDメモリ)など、装置を買う側の投資計画が注目になる。東京エレクトロンの予想は下期に売上高2兆325億円を見込んでおり、その進み具合は次の10〜12月期の決算で確かめられる。会社の資料によると、宮城県大和町の新しい生産拠点(宮城生産革新センター)は2027年夏に完成する予定だ。

数字で見る

4〜9月期 売上高1兆6674億円(+41.3%)。7/30の会社予想は1兆6200億円(決算短信、株探)
4〜9月期 営業利益5067億円(+67.2%)。7/30の会社予想は4580億円(決算短信、株探)
7〜9月期 売上高・営業利益9350億円(+48.4%)・2953億円(+86.4%)、営業利益率31.6%(決算説明会資料、株探)
2027年3月期の会社予想(初めて開示)売上高3兆7000億円(+51.4%)・営業利益1兆1690億円(+87.1%)・純利益8650億円(+50.6%)(決算短信、株探)
年間配当の予想(分割後に換算)191円(前期125.6円)。中間は分割前の株数で415円、期末は分割後108円(決算短信、配当のお知らせ、株探)
自社株買いの枠最大1500億円・2500万株(発行済みの1.1%)、2026/11/1〜2027/3/31(会社発表)
7〜9月の売上に占める中国の割合36.4%(4〜6月は30.4%)(決算説明会資料、ヨリビケ計算)
株価(10/30 終値・決算発表の前)9514円(−521円、−5.19%)。日経平均は6万3290円11銭(−1369円36銭)(株探、Yahoo!ファイナンス)
ヨリビケの見方会社の通期予想から上期の実績を引くと、下期(10〜3月)は売上高2兆325億円・営業利益6623億円になる。上期と比べて売上は約22%多く、営業利益率は上期の30.4%から32.6%へもう一段上がる計画だ。営業利益1兆1690億円は、日経新聞が10月6日に報じた「1兆円」より16.9%上。年間配当191円を予想の1株利益381.69円で割ると50.0%で、会社の「配当性向50%」の方針どおり。7〜9月の中国向け売上は3399億円で前の3か月から52%増え、割合は6.0ポイント上がった。韓国と台湾を合わせると39.7%。いずれも会社の資料からのヨリビケ計算で、株価の先行きを示すものではない。

次に見るポイント

  • 10月30日(金)18:45:キオクシアの決算(装置を買う側のメモリ大手の投資計画)
  • 11月2日(月):東京エレクトロンの決算を受けた最初の東証の取引
  • 11月1日(日)から:最大1500億円の自社株買いの枠が始まる(2027年3月31日まで)
  • 次の決算(10〜12月期):下期の計画(売上高2兆325億円・営業利益6623億円)に対する進み具合と、中国の割合

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出典

日向かなえ ・ 特集 15:49 ・ 2026年10月30日

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。

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