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ヨリビケ- MARKET NEWS -
夕刊 | 半導体 | 2026年10月30日 16:13

イビデンと富士通、ストップ安のまま大引け イビデンは自社の上方修正よりインテルの見通し、富士通は7〜9月の本業の利益が市場予想を大きく下回る

30日(金)の東京市場で、ICパッケージ基板のイビデン(4062)は1500円(15.21%)安の8359円、富士通(6702)は700円(16.20%)安の3622円と、どちらも値幅制限いっぱいのストップ安で取引を終えた。イビデンは主要な取引先の米インテルの急落、富士通は自社の決算が理由で、売られた理由は別々だ。

動画:テレ東BIZ「米インテル 株価一時↓20%超 売上高見通し 予想下回る【モーサテ】」 YouTube で見る

イビデンは売り注文が集まって9時24分まで値がつかず、8601円で始まったあと、9時31分にストップ安の8359円をつけ、そのまま大引けまで終えた(株探、Yahoo!ファイナンス)。富士通は9時21分に3787円で始まり、10時12分にストップ安の3622円をつけ、終値も3622円だった(株探、Yahoo!ファイナンス)。株探の大引けのストップ安一覧では、2社とも「ストップ安で引けた」銘柄に入っている。業種別で2番目に下げた電気機器(−3.78%)の下落率の上位3銘柄は、富士通・イビデン・東光高岳だった(株探)。

イビデンの下げは、自社の決算より取引先の影響が大きい。フィスコによると、イビデンは29日(木)の取引時間中に出した決算で、7〜9月期の営業利益が332億円と前年同期の2.2倍になり、300億円強の市場予想を上回った。通期の営業利益の予想も1270億円から1330億円に上げた。それでも、主要な顧客のインテルが決算後に時間外取引で急落したことが嫌われた(フィスコ、株探)。インテルの10〜12月期の売上高の見通しは150億〜160億ドルで、市場予想(株探で170.5億ドル)を下回った。くわしくは同日10時50分の速報記事と昼刊の2本目にまとめた。

富士通は決算そのものが売られた。決算短信によると、4〜9月期の売上高は1兆6263億円(3.8%増)だったが、会社が本業のもうけとする調整後営業利益は1139億円(6.1%減)、純利益は825億円(68.5%減)だった。純利益の大きな減少は、前年同期にあった新光電気工業の売却益がなくなったためだ(MINKABU PRESS)。フィスコは、7〜9月期の調整後営業利益が590億円(31.6%減)で、770億円程度の市場予想を大きく下回ったとしている。MINKABU PRESS によると、主力のサービスソリューションは増収増益だったが、ハードウェアではシステムプロダクトの部材コストの上昇などが響き、パソコンなどのユビキタスソリューションはWindows 10の更新需要の反動で減収減益だった。

2社を並べて読むと、「好決算でも取引先しだいで売られる」と「予想に届かない決算は大きく売られる」が同じ日に起きた。イビデンにとってインテルの重みは下がってきており、有価証券報告書ではインテル向けの売上は2024年3月期の30.9%から2026年3月期は18.1%に下がり、最大の取引先はエヌビディア(29.4%)だ。それでも株価はインテルのニュースに反応した。富士通は通期の調整後営業利益の予想4250億円を据え置いており、フィスコは達成のハードルが上がったとの見方を伝えている。株価の下げで、イビデンの時価総額は約8500億円減った(1500円×発行済み株式数約5億6739万株、ヨリビケ計算)。

この先は、イビデンはインテルの動き、とくにイスラエルの工場の生産再開と、SECに出す四半期報告書で事故の影響がどう書かれるかが手がかりになる。富士通は半期報告書を30日(金)に提出する予定で(決算短信)、下期にITサービスの利益率がどこまで改善するかが、通期の予想に対する進み具合を見るポイントになる。週明け11月2日(月)は、2社の寄り付きの値段が最初の注目点だ。

数字で見る

イビデン(10/30 終値)8359円(−1500円、−15.21%)。9:24 始値 8601円 → 9:31 ストップ安、そのまま大引け(株探、Yahoo!ファイナンス)
富士通(10/30 終値)3622円(−700円、−16.20%)。9:21 始値 3787円 → 10:12 ストップ安、そのまま大引け(株探、Yahoo!ファイナンス)
イビデン 7〜9月期の営業利益332億円(前年同期の2.2倍)、市場予想 300億円強。通期予想 1270億円→1330億円(フィスコ)
イビデンの売上に占めるインテル向け30.9%(2024年3月期)→ 18.1%(2026年3月期)、エヌビディア 29.4%(有価証券報告書)
富士通 4〜9月期売上高 1兆6263億円(+3.8%)、調整後営業利益 1139億円(−6.1%)、純利益 825億円(−68.5%)(決算短信、MINKABU PRESS)
富士通 7〜9月期の調整後営業利益590億円(−31.6%)、市場予想 770億円程度。通期予想 4250億円は据え置き(フィスコ)
インテル 10〜12月期の売上高見通し150億〜160億ドル(市場予想 170.5億ドル=株探)(会社発表)
ヨリビケの見方イビデンの7〜9月期の営業利益(332億円)は、フィスコが伝えた市場予想(300億円強)を上回ったうえで通期予想も上げたが、株価は1日で15.21%下げた。インテル向けが売上に占める割合は18.1%で、2年前の30.9%から下がっている(有価証券報告書)。数字の上では関係が薄まっているのに、株価はまだ「インテル銘柄」として動いた日だった。

次に見るポイント

  • 11/2(月):イビデン・富士通の寄り付きの値段
  • インテルのイスラエル工場(Fab 28)の生産再開と、SECに出す四半期報告書(10-Q)での事故の影響の書き方
  • 富士通の下期:7〜9月に落ちたサービスの利益率がどこまで戻るか(通期の調整後営業利益の予想 4250億円)

関連する動画

動画:富士通株式会社 (Fujitsu Limited)「2026年度第2四半期 決算説明会」 YouTube で見る
この話題を伝えた動画今日の1分夕刊(10/30)神崎玲子

出典

神崎玲子 ・ 夕刊 16:13 ・ 2026年10月30日

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。

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