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ヨリビケ- MARKET NEWS -
昼刊 | 半導体 | 2026年11月2日 11:50

キオクシア、前場で一時17%安の1万1165円 10〜12月の純利益見通し1兆3600億円は前年の15倍でも、7〜9月からは0.3%増どまり

2日(月)の東京市場で、キオクシアホールディングス(285A)は前場に一時、前週末比17.11%安の1万1165円まで下げ、13.29%安の1万1680円で前場を終えた。4〜9月の純利益は市場予想を上回ったが、会社が示した10〜12月の純利益の見通しは1兆3600億円と、直前の7〜9月(1兆3557億円)とほぼ同じ水準で、伸びが止まる形の見通しに売りが集まった。

動画:大和証券グループ公式チャンネル「11月2日(月)東京マーケットフラッシュ」 YouTube で見る

キオクシアは寄り付きから売り注文が多く、最初の取引が成立したのは9時16分(始値1万1670円)だった。9時34分に1万2010円まで戻したあと、10時59分に1万1165円(−17.11%)まで下げ、前引けは1万1680円(−1790円、−13.29%)。前週末30日(金)も7.14%下げており、2日続落だ(株探、Yahoo!ファイナンス)。前場の売買代金は約7200億円と、東証プライムで群を抜いて多かった(株探、MINKABU PRESS)。株探の集計では、キオクシア1社で日経平均を126.72円押し下げ、押し下げ役のトップだった。

決算そのものは大きい。決算短信によると、4〜9月の売上収益は4兆2471億円(前年同期の5.4倍)、純利益は2兆1978億円(37倍)。トレーダーズ・ウェブによると、上期の純利益の市場コンセンサスは2兆1881億円で、実績はこれを上回った。7〜9月だけでも純利益は1兆3557億円、営業利益は1兆9947億円で、売上に対する営業利益の割合は80.4%に達した(株探の業績表)。生成AI向けを中心にデータセンターの需要が強く、メモリーの平均販売単価が大きく上がったことが利益を押し上げた(株探の MINKABU PRESS)。

売られたのは、次の3か月の見通しだ。会社は10〜12月の売上収益を2兆5000億円、純利益を1兆3600億円と見込む。前年同期と比べると純利益は約15倍だが、7〜9月と比べると売上収益は0.8%増、純利益は0.3%増にとどまる(決算短信からヨリビケ計算、株探の MINKABU PRESS と一致)。MINKABU PRESS は、10〜12月に入るはずの売上の一部が7〜9月に前倒しになった分と、1〜3月にずれる分があり、純利益の見通しが「1兆6000億円弱」とされる市場のコンセンサスを下回ったと伝えた。フィスコも、10〜12月の Non-GAAP の営業利益のガイダンス2兆円が、2兆3000億円程度とされるコンセンサスを下回ったと指摘している。

あわせて会社は株主への還元の方針を新たに示した。トレーダーズ・ウェブによると、設備投資や研究開発などに必要なお金をまかなったうえで、中長期的に余った資金の100%を株主に返す方針で、自社株買いと「累進配当」(原則として減配しない配当)を基本にする。中間配当は初めての90円(10月1日の1株→3株の分割前の株数で)で、期末は未定だ(決算短信)。フィスコは、1〜3月期の利益拡大への期待は高まったものの、目先の伸びが鈍ることを嫌う売りが先に出たとみている。

読み解くと、市場が比べたのは「前の年」ではなく「直前の3か月」と「市場の予想」だった。前年比15倍という数字は、すでに株価に織り込まれていた期待を下回った。7〜9月に前倒しされた売上と1〜3月にずれる売上がどれだけあるかは、次の決算で確かめられる。東証は3日(火)が文化の日で休場のため、次の取引は4日(水)になる。

数字で見る

株価(11/2 前引け)1万1680円(−1790円、−13.29%)。前週末30日の終値は1万3470円(株探、Yahoo!ファイナンス)
前場の値動き始値1万1670円(9:16)、高値1万2010円(9:34)、安値1万1165円(10:59、−17.11%)(株探、Yahoo!ファイナンス)
4〜9月の実績売上収益 4兆2471億円(5.4倍)、純利益 2兆1978億円(37倍)。上期純利益のコンセンサスは2兆1881億円(決算短信、株探、トレーダーズ・ウェブ)
7〜9月の実績純利益 1兆3557億円、営業利益 1兆9947億円(営業利益率80.4%)(決算短信、株探)
10〜12月の会社見通し売上収益 2兆5000億円(前四半期比+0.8%)、営業利益 1兆9950億円、純利益 1兆3600億円(前四半期比+0.3%、前年同期の約15倍)。想定為替1ドル=157円(決算短信からヨリビケ計算、株探)
10〜12月の市場予想純利益「1兆6000億円弱」(MINKABU PRESS)、Non-GAAP 営業利益「2兆3000億円程度」に対しガイダンス2兆円(フィスコ)
日経平均への影響(前引け)−126.72円で押し下げのトップ(株探)
ヨリビケの見方トレーダーズ・ウェブが伝える4〜12月の純利益のコンセンサス3兆7813億円から、4〜9月の実績2兆1979億円を引くと、市場が10〜12月に見込んでいた純利益は約1兆5835億円になる。会社の見通し1兆3600億円はそれより約14.1%少ない(4〜12月の累計では約5.9%少ない)。前引けの株価で計算すると、時価総額は前週末から約2兆9500億円、決算前日の10月29日の終値1万4505円からは約4兆6500億円減った(発行済み株式数16億4631万株、すべてヨリビケ計算)。

次に見るポイント

  • 11/2(月)後場(12:30〜):前場の安値1万1165円からの戻りと、売買代金がどこまで膨らむか
  • 11/4(水):文化の日の休場明け。3日早朝(日本時間)の米アップルの決算など、休み中の海外の材料を受けた最初の取引
  • 次の10〜12月期の決算:7〜9月に前倒しされた売上と、1〜3月にずれる売上の大きさ。中間配当90円(分割前の株数で)の支払いは12/8(火)から
この話題を伝えた動画今日の1分昼刊(11/2)白石ひかり

出典

白石ひかり ・ 昼刊 11:50 ・ 2026年11月2日

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。

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