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速報 | 企業・決算 | 2026年10月31日 13:50

OpenAI、調達目標を200億ドルに縮小とFT報道 SBGは13%を持つ

英フィナンシャル・タイムズ(FT)は10月30日(米国時間)、ChatGPTを手がける米OpenAIが資金調達の目標を300億ドルから約200億ドルに引き下げたと報じた。評価額は1兆2500億ドルで、最初の締めは200億ドルを下回る見通しという。累計646億ドルを出資し約13%を持つソフトバンクグループにとって、11月10日(火)の決算を前に気になる話になった。

動画:CNBC Television:OpenAIのサム・アルトマンCEOとオラクルの共同CEOの対談(10/27) YouTube で見る

FTが事情に詳しい関係者の話として報じ、ロイターが伝えた。OpenAIは企業の評価額1兆2500億ドルで約200億ドルを集めることを目指している。当初の計画は評価額1兆4000億ドルで300億ドルだった。投資家が出資を約束する期限は30日で、一部の投資家が出資額を減らしたため、第1段階の締めで集まる額は200億ドルを下回る見通しだという。最大の出し手はアラブ首長国連邦(UAE)の政府系ファンドMGXを含む投資家の連合で、ファウンダーズ・ファンド、コートゥー、セコイア、アンドリーセン・ホロウィッツも加わる見込みと報じられた。OpenAIはコメントしていない。

評価額はすでに一度下がっていた。10月22日(木)にはCNBCやブルームバーグが、OpenAIが評価額を1兆2500億ドル(新たに入るお金を含まない「出資前」の評価)とし、最大300億ドルを集める方向で詰めていると報じていた。今回はそこから集める額も減ったことになる。FTは引き下げの理由を明らかにしていないが、ロイターは、AIへの巨額の支出への不安から米国のハイテク株が売られる中での動きと伝えた。30日のナスダック総合指数は2.86%安の2万5437で、10月6日の最高値から7.8%下にある。

日本の株式市場でいちばん近いのはソフトバンクグループ(9984)だ。同社は2月27日の契約にもとづき、300億ドルの追加出資を4月1日・7月1日・10月1日の3回に分けて払い込み終え、累計の出資額は646億ドル、持ち分は約13%になった。今回の資金調達はこの出資とは別の話で、報道で名前が挙がった参加者にソフトバンクグループは入っていない。同社の株価は30日、4481円(284円安、5.96%安)で終え、6月2日の年初来高値9074円から約5割下がっている。ただしFTの報道が出たのは東京の取引が終わった後で、30日はインテルやアマゾンの決算を受けてAI・半導体株が売られ、日経平均が一時1200円を超えて下げた日だった。報道を受けた初めての東京の取引は11月2日(月)になる。

波及は株式市場の外にも広がる。ロイターによると、UAEの連合の出資には、OpenAIがその地域で新たに作られる計算能力(データセンター)を借りられる選択肢が付く。また、評価額1兆2500億ドルのまま、富裕な個人が後から出資できる枠も設けるという。ロイターは先に、競合のアンソロピックが11月中旬に予定する上場の前に、OpenAIが出資の取り付けを急いでいると報じていた。両社は同じような投資家からお金を集めており、AI企業に向かうお金の量と値段が、上場前から試されている形だ。

この先は、第1段階の締めでいくら集まり、OpenAIが正式に発表するかが一つ目の点になる。ソフトバンクグループは11月10日(火)に4〜9月期の決算を発表する予定で、OpenAIへの投資の評価がどう示されるかが注目される。11月中旬に予定されるアンソロピックの上場で、もう一方の大手AI企業に市場がどんな値段を付けるかも、OpenAIの評価を比べる手がかりになる。

数字で見る

OpenAIの調達目標約200億ドル(当初は300億ドル、−100億ドル)。FT報道(10/30)
評価額1兆2500億ドル(出資前。当初の計画は1兆4000億ドル)。CNBC・ロイター
第1段階の締め200億ドルを下回る見通し(一部の投資家が出資額を減らした、FT報道)
ソフトバンクGの出資累計646億ドル、持ち分約13%(10/1に追加出資300億ドルの払い込み完了)
ソフトバンクGの株価4481円(−284円、−5.96%)。10/30終値、年初来高値は9074円(6/2)
ナスダック総合指数2万5437(−2.86%)。10/30終値、10/6の最高値から−7.8%
ソフトバンクGの決算11月10日(火)に4〜9月期を発表予定(同社IRカレンダー)
ヨリビケの見方報道どおりなら、調達の額は300億ドルから200億ドルへ3分の1減り、評価額は1兆4000億ドルから1兆2500億ドルへ10.7%(1500億ドル)下がったことになる。評価額の下げ幅1500億ドルは、今回集める予定の200億ドルの7.5倍にあたる。ソフトバンクグループの持ち分約13%に評価額を掛けた単純計算では、1兆4000億ドルなら約1820億ドル、1兆2500億ドルなら約1625億ドルで、差は約195億ドル。これは同社の累計出資646億ドルの約3割にあたり、1625億ドルでも累計出資の約2.5倍になる。ただし評価額は出資前のもので、持ち分も約13%という概数のため、この計算は同社の帳簿上の評価とは違う。株価では、ソフトバンクグループの30日の下落率5.96%は、同じ日のナスダック総合指数の下落率2.86%の約2.1倍、年初来高値からの下落率は50.6%だった。いずれもヨリビケの計算で、株価の先行きを示すものではない。

次に見るポイント

  • 11月2日(月):報道のあと最初の東京市場の取引(11月3日(火)は文化の日で休場)
  • OpenAIの第1段階の締め:集まった額と参加した投資家の正式な発表があるか
  • 11月10日(火):ソフトバンクグループの4〜9月期決算。OpenAIへの投資の評価の示し方
  • 11月中旬:アンソロピックの上場(ロイター報道)。大手AI企業に市場が付ける値段
  • ナスダック総合指数:10月6日の最高値から7.8%下。AIへの支出への不安が続くか

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出典

日向かなえ ・ 特集 13:50 ・ 2026年10月31日

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。

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