株の教科書 第2回「日経平均とTOPIX」 同じ日に逆に動くのはなぜ?測り方の違いとNT倍率
毎日のニュースで必ず聞く日経平均とTOPIX。10月13日は日経平均が1.82%下がったのに、TOPIXは0.14%上がった。同じ日本の株の物差しが逆を向く理由は「測り方」にある。2つの指数のしくみと、10月30日に始まるTOPIXの入れ替えをまとめた。
神崎玲子 ・ 特集 17:37 ・ 2026年10月24日日経平均株価は、東証プライム市場の225銘柄の株価から計算する「価格平均」の指数だ。もとは株価を足して銘柄数で割る単純な平均で、銘柄の入れ替えや株式分割で数字が飛ばないよう「除数」で調整している。単位は円。日本経済新聞社が算出し、構成銘柄の見直しは年2回(4月と10月)。10月1日にはJX金属・KOKUSAI ELECTRIC・カプコンが新たに加わった。
TOPIX(東証株価指数)は、JPX総研が算出する「時価総額」の指数だ。1968年1月4日の時価総額を100ポイントとして、市場に出回る株(浮動株)の時価総額で重みをつける。8月31日時点で1,636銘柄。重みの1位は三菱UFJフィナンシャル・グループ(約3.9%)、2位はトヨタ自動車(約2.7%)で、銀行業だけで全体の1割を超える。
測り方が違うと、同じ会社でも重みが大きく変わる。日経平均は株価の高い「値がさ株」の影響が大きく、連動する投資信託の組入比率では、アドバンテスト・東京エレクトロン・ファーストリテイリング・ソフトバンクグループの4社で3分の1を超える。ファーストリテイリングは日経平均では約9%を占めるが、TOPIXでは1%に届かない(0.89%)。
そのため、値がさの半導体株が大きく動くと、2つの指数はずれる。10月13日は前日の米半導体株安を受けて半導体関連が売られ、日経平均は1,253円(1.82%)下げた。一方、東証33業種のうち26業種は上がり、TOPIXは0.14%高。逆に10月1日は米マイクロンの決算で半導体株が買われ、日経平均は3.30%上げたのにTOPIXは0.57%高にとどまった。アドバンテスト1社で日経平均を700円以上押し上げた日だ。
2つの差は「NT倍率」(日経平均÷TOPIX)で見る。長く10〜13倍ほどで推移してきたが、AI関連など値がさの大型株が日経平均を引っ張り、10月23日の終値では15.81倍(ヨリビケ計算)。TOPIXは10月30日に初めての定期入れ替えを行い、35社が加わる。基準に届かない683社は、四半期ごとに8回に分けて重みを下げていく。
数字で見る
| 日経平均 | 東証プライムの225銘柄・株価の平均(単位は円) |
|---|---|
| TOPIX | 1,600社超・浮動株の時価総額で重みづけ(単位はポイント) |
| 10/13 終値 | 日経平均 67,777.52円(−1.82%)/TOPIX 4,110.67(+0.14%) |
| 10/1 終値 | 日経平均 68,956.72円(+3.30%)/TOPIX 4,131.98(+0.57%) |
| ファーストリテイリングの重み | 日経平均 約9%/TOPIX 0.89% |
| NT倍率(10/23) | 62,693.16円 ÷ 3,965.81 = 15.81倍(ヨリビケ計算) |
次に見るポイント
- 10月30日 TOPIXの初めての定期入れ替え(35社追加、683社は段階的に重みを下げる)
- NT倍率が15倍台からどちらに動くか
- 次回 株の教科書 第3回「株価」
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