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SKハイニックスに1.9兆円の特別配当案の報道 原資はキオクシアへの投資

韓国の東亜日報は26日(月)、半導体メモリー大手のSKハイニックスが、キオクシアへの投資で得た利益を元手に約16兆ウォン(約1.9兆円)の特別配当を検討していると報じた。会社は「さまざまな株主還元策を検討している」と答え、28日(水)の7〜9月期決算と合わせて株主還元策を発表するとした。特別配当を出すかはまだ決まっていない。

神崎玲子 ・ 特集 13:49 ・ 2026年10月26日
動画:イーデイリーTV(韓国)「SKハイニックス キオクシア投資が大当たり、16兆ウォンの配当で戻るか?」(10/26) YouTube で見る

ロイターによると、東亜日報は26日、SKハイニックスがキオクシアホールディングスの株の売却で得た利益を元手に、約16兆ウォン(約120億ドル)の特別配当を検討していると報じた。韓国の経済メディア Bloomingbit によると、東亜日報はキオクシアへの投資で今年上半期に約20兆ウォンの利益が出たとし、その約8割を株主に返す案だと伝えた。韓国取引所から報道について問われた会社は「さまざまな株主還元策を検討している」と説明し、28日(水)の7〜9月期決算の発表と合わせて株主還元策を公表するとした(ロイター)。Bloomingbit によると、会社は特別配当については「何も決まっていない」としている。

株価は報道に反応した。韓国の取引所で、SKハイニックスは前営業日終値の127万7000ウォンから一時131万5000ウォン(約3.0%高)まで上がり、13時45分時点では129万1000ウォン(1.10%高)だった(NAVER証券)。同じ時点で、韓国総合株価指数(KOSPI)は5512.74(0.68%安)、サムスン電子は0.58%安で、市場全体が下げる中での上昇だった。一方、東京のキオクシア(285A)は、朝方に一時1万3035円(2.2%高)まで上がった後、9時48分に一時1万2290円(3.6%安)まで下げ、13時48分時点では1万2570円(1.45%安)だった(株探・Yahoo!ファイナンス)。この日の東京市場では半導体株が広く売られており、キオクシアの下げがこの報道によるものかは分からない。

背景には、2018年の投資がある。ロイターによると、SKハイニックスは2018年、米投資会社ベインキャピタルが率いる日米韓の投資家連合を通じ、東芝のメモリー事業(いまのキオクシア)に約4兆ウォンを投資した。今年完了した株の売却の詳細は公表していない。AI向けのメモリーの需要が急に増え、SKハイニックスとサムスン電子は過去最高の利益を出しており、株主からは、たまったお金をもっと返すよう求める声が強まっている(ロイター)。SKハイニックスは8月に約40兆ウォンの自社株買いと消却を行い、2025〜27年に生み出すフリーキャッシュフローの50%超を株主への還元に充てる方針も示している(ロイター)。23日(金)には、半導体子会社ソリダイムの米国上場の計画を市場の変動を理由に一時止めた(ヨリビケの10/24の記事)。

波及の面では、まず東京のキオクシア株と、韓国株の重さがある。韓国の株式市場は10月に入って半導体株を中心に大きく売られ、15日には1日で約8%下げた。キオクシアは時価総額が約20.6兆円(26日13時29分時点、株探)の日経平均の構成銘柄で、SKハイニックスと同じメモリーの会社として値動きを比べられやすい。投資の元の会社が大きな利益を株主に返すかどうかは、キオクシアに投資した会社の利益がどれだけ大きかったかを示す材料にもなる。一般に、大きな特別配当は配当を受け取る海外の投資家のお金の動きにも関わり、為替のウォン相場の材料になることがある。

この先は、28日(水)のSKハイニックスの決算で、株主還元策の中身(特別配当を出すか、金額、一度に払うか分けて払うか)と、AI向けの高性能メモリー(HBM)の見通しが焦点になる。29日(木)午前3時(日本時間)には米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が出る。30日(金)には、キオクシアと東京エレクトロンが決算を発表する予定だ。メモリーの大手と日本の半導体の大手の決算が1週間に重なる。

数字で見る

報道された特別配当約16兆ウォン(約120億ドル)。キオクシアへの投資の利益が元手(東亜日報の報道、ロイター)
報道された利益今年上半期に約20兆ウォン、その約8割を還元する案(東亜日報の報道、Bloomingbit)
会社の説明「さまざまな株主還元策を検討」28日に発表。特別配当は未決定(ロイター・Bloomingbit)
SKハイニックス株(10/26)一時131万5000ウォン(約+3.0%)、13:45時点 129万1000ウォン(+1.10%)(NAVER証券)
KOSPI・サムスン電子(10/26 13:45ごろ)KOSPI 5512.74(−0.68%)/サムスン電子 −0.58%(NAVER証券)
キオクシア(285A、10/26)高値1万3035円(9:10)、安値1万2290円(9:48、−3.6%)、13:48時点 1万2570円(−1.45%)(株探・Yahoo!ファイナンス)
2018年の投資額約4兆ウォン(ベインキャピタル主導の連合を通じて、ロイター)
ヨリビケの見方報道どおり16兆ウォンなら、SKハイニックスの時価総額(26日13時45分ごろ 約943兆ウォン、NAVER証券)の約1.7%にあたる。時価総額を株価(129万1000ウォン)で割ると株の数は約7.3億株で、1株あたりにすると約2万2000ウォン(自社株を除いていないおおまかな計算)。円にすると、約120億ドル×1ドル156.91円(26日13時29分、株探)で約1兆8800億円になり、キオクシアの時価総額(約20.6兆円)の約9%の大きさだ。また報道された利益約20兆ウォンは、2018年の投資額約4兆ウォンの約5倍にあたる(いずれもヨリビケ計算)。

次に見るポイント

  • 10月28日(水):SKハイニックスの7〜9月期決算と株主還元策(特別配当の有無・金額・払い方)
  • 10月29日(木)午前3時(日本時間):FOMCの結果
  • 10月30日(金):キオクシア・東京エレクトロンの決算
  • 26日の大引け:キオクシアと韓国の半導体株の終値

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動画:テレ東BIZ「SKハイニックス時価総額韓国首位に サムスン電子を抜く【モーサテ】」 YouTube で見る
動画:Bloomberg Television「SK Hynix Announces $29 Billion Share Buyback Plan」 YouTube で見る

出典

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。

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