岩井コスモ証券への攻撃、狙いは相場操縦か 委託先の株は1週間で27%安
岩井コスモ証券のネット取引システムが攻撃され、顧客の意図しない売買が5口座で成立した問題で、同社は攻撃の目的が株価をつり上げて売り抜ける「相場操縦」だったとみられると明らかにした。翌日には口座番号とパスワードを片っ端から試す「総当たり攻撃」が676万件あった。システムを預かるトレードワークスの株価は、最初の公表から1週間で約27%下げた。
桐生レオン ・ 特集 17:53 ・ 2026年10月24日岩井コスモ証券によると、10月14日、ネット取引システムの運用を委託しているトレードワークスの売買管理システムに不正アクセスがあり、7口座で顧客の意図しない売買注文が出され、うち5口座で取引が成立した。同社は16日に第1報、20日に第2報を公表し、外部に漏れた顧客情報は4975人分(氏名・メールアドレスなど)となった。この情報だけでは口座へのログインや取引はできないとしている。
MBSニュースなどの報道によると、同社は、不正な売買で特定の銘柄に値動きがあったことから、株価をつり上げて持ち株を高値で売り抜ける「相場操縦」が目的だったとみられると説明した。売買の翌日には総当たり攻撃が676万件あり、AIが使われたとみられるが、顔認証などで被害は防いだという。
顧客の負担はない。岩井コスモ証券は不正な取引を取引前の状態に戻す措置を終え、トレードワークスは損失と対応費用を全額負担する方針で、サイバー保険の適用を見込むとしている。原因について、トレードワークスは管理機能の一部に設定の不備があったと開示している。
株価には大きく響いた。トレードワークス(3997)は10月16日の終値445円から23日には326円まで下げ、約27%安(ヨリビケ計算)。23日は12.37%安で、出来高は前日の約3.9倍に膨らんだ。岩井コスモホールディングス(8707)も同じ期間に4415円から4020円へ約9%下げた。
今週は、GMOのFX自動売買用サーバーへの不正アクセスでも取引口座が不正に操作された。証券・FXの口座そのものではなく、システムの委託先や周辺のサービスが入り口になる例が続いている。各社が監視を強める費用や、システム会社への見直しがどこまで広がるかが、この先の焦点になる。
数字で見る
| 不正アクセス | 10月14日(委託先トレードワークスの売買管理システム) |
|---|---|
| 不正な注文 | 7口座(うち5口座で成立) |
| 総当たり攻撃 | 676万件(売買の翌日、MBSニュースなど) |
| 漏れた顧客情報 | 4975人分(氏名・メールアドレスなど) |
| 3997 トレードワークス | 445円(10/16)→ 326円(10/23)、約27%安 |
| 8707 岩井コスモHD | 4415円(10/16)→ 4020円(10/23)、約9%安 |
次に見るポイント
- トレードワークスが示す補償額と保険の適用
- ほかの証券会社への同じ手口の広がり
- GMOのFX用サーバー事案の続報(10/30まで見舞金の案内、11/6まで補償の申請方法)
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出典
※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。



