半導体株、決算で明暗 東エレク一時6%超高、キオクシア一時15%安
週明け2日(月)の東京市場で、10月30日(金)に決算を出した半導体株の値動きが大きく分かれた。初めて今期の予想を示した東京エレクトロンは一時6.8%高、10〜12月期の見通しが横ばいだったキオクシアホールディングスは一時15.0%安、SCREENホールディングスは18%を超えて下げた。米国の半導体株指数が金曜に7%あまり下げた後の、決算への最初の答えになった。
東京エレクトロン(8035)は前週末の終値9514円に対し9664円で始まり、9時36分に1万165円(+6.84%)まで上げた。9時46分時点は1万25円(+5.37%)。キオクシアホールディングス(285A)は売り注文が多く、取引が成立したのは9時16分(始値1万1670円)で、9時20分に1万1450円(−15.0%)を付けた。ブルームバーグも一時15%安と伝えている。9時46分時点は1万1730円(−12.92%)。SCREENホールディングス(7735)も9時22分にようやく寄り付き、9時46分時点で9269円(−18.51%)だった(株価はYahoo!ファイナンスと株探)。日経平均は318円09銭安の6万2972円02銭で始まり、9時29分には6万3147円39銭(−142円72銭)まで下げ幅を縮めた。
背景にあるのは、10月30日の米国市場の大きな下げだ。財経新聞によると、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は7.20%下げ、株探に載ったフィスコの記事も「7%を超えている」と伝えた。ナスダック総合指数は747.72ポイント安の2万5437.00(2.86%安)だった。株探に載ったフィスコの寄り付き概況は、インテルとアマゾンの決算が市場の予想に届かなかったことを挙げている。この流れの中で、3社の決算の中身が値動きを分けた。東京エレクトロンは、これまで出していなかった今期(2027年3月期)の予想を初めて示し、営業利益1兆1690億円(前期比87.1%増)、純利益8650億円(50.6%増)と、どちらも過去最高を見込んだ。最大1500億円の自社株買いの枠も決めた(くわしくは10月30日の記事)。
キオクシアの7〜9月期は、売上収益2兆4800億円・営業利益1兆9947億円と、7月に出した会社の見通しを上回った。ただ、次の10〜12月期の見通しは営業利益1兆9950億円と、7〜9月とほぼ同じ水準だった(決算短信)。ブルームバーグはこの計画が「市場の期待に届かなかった」と伝え、Investing.comによると、市場予想の平均は2兆3500億円だった。SCREENは4〜9月期の営業利益が545億円(前年同期比17.4%増)で、通期の予想(営業利益1565億円)は変えなかった(決算短信)。SCREENが大きく下げた理由を説明した報道は、9時50分の時点ではヨリビケでは確認できていない。
値動きは、指数の中身も大きく変えた。株探によると、9時29分時点で日経平均を押し上げた分は東京エレクトロンが約281円と最も大きく、押し下げた分はキオクシアが約110円、ソフトバンクグループが約83円、イビデンが約63円、SCREENが約51円だった。同じ時点で日経平均は約143円安だったので、東京エレクトロン1社を除くと約424円の下げになっていた計算だ(ヨリビケ計算)。フィスコによると、業種別では半導体だけでなく銀行・海運・サービスが下落率の上位にあり、三菱UFJやソフトバンクグループなど売買の多い大型株にも売りが出た。
読み解くと、市場が見ているのは「今の利益の大きさ」より「この先の伸び」だ。キオクシアの7〜9月の営業利益は東京エレクトロンの1年分の予想を上回るほど大きいが、次の3か月が横ばいという見通しが売られた。東京エレクトロンは、来年以降も装置の市場が広がるという会社の見方と、初めての通期の数字が買われた。同じ「AI向けの半導体」でも、伸びがいつまで続くかの見通しで評価が分かれている。東京市場は3日(火)が文化の日で休みで、その間に米国のアップルの決算(日本時間3日早朝)と米中間選挙がある。なお、ここでの株価は朝9時台の値で、取引の途中で変わる。
数字で見る
| 東京エレクトロン(8035) | 始値9664円、高値1万165円(9:36、+6.84%)、9:46時点1万25円(+5.37%)。前週末9514円(Yahoo!ファイナンス、株探) |
|---|---|
| キオクシアHD(285A) | 始値1万1670円(9:16)、安値1万1450円(9:20、−15.0%)、9:46時点1万1730円(−12.92%)。前週末1万3470円(Yahoo!ファイナンス、株探、ブルームバーグ) |
| SCREEN HD(7735) | 始値9425円(9:22)、9:46時点9269円(−18.51%)。前週末1万1375円(Yahoo!ファイナンス) |
| 日経平均 | 始値6万2972円02銭(−318円09銭)、9:29時点6万3147円39銭(−142円72銭)(株探) |
| 米SOX指数(10/30) | −7.20%(財経新聞。フィスコは「7%超」)。ナスダック総合 2万5437.00(−747.72、−2.86%)(株探) |
| キオクシア 10〜12月期の会社見通し | 営業利益1兆9950億円(7〜9月実績1兆9947億円)。市場予想は2兆3500億円(決算短信、Investing.com) |
| 日経平均への寄与(9:29時点) | 東京エレクトロン +約281円、キオクシア −約110円、SCREEN −約51円(株探) |
次に見るポイント
- 11/2(月)11:30 前場の終わり:3社の値動きが続くか(昼刊でお伝えします)
- 11/3(火)早朝(日本時間) 米アップルの決算。東京市場は文化の日で休場、米国は中間選挙
- 11/5(木) トヨタ・任天堂の決算
- 11/6(金)夜(日本時間) 米国の10月の雇用統計
関連する動画
出典
- 東京エレクトロン「2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信」(2026年10月30日)
- キオクシアホールディングス「2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕(連結)」(2026年10月30日)
- SCREENホールディングス「2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)」(2026年10月30日)
- ブルームバーグ「キオクシアHD株が大幅安、3Q計画は市場期待に届かず-還元策強化も」(2026年11月2日)
- Investing.com「キオクシア株が本日急落した理由とは」(2026年10月30日)
- 株探(フィスコ)「日経平均は318円安でスタート、アドバンテストや三菱UFJなどが下落/寄り付き概況」(2026年11月2日)
- 財経新聞「日経平均は395円安、寄り後はもみ合い」(2026年11月2日)
日向かなえ ・ 特集 09:50 ・ 2026年11月2日※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。








