商船三井、今期の経常利益予想を31%上げ2950億円に ばら積み船とONEが好調
商船三井(9104)は11月2日(月)の取引終了と同時に、2027年3月期の連結経常利益の予想を2250億円から2950億円へ31.1%引き上げた。純利益の予想も2400億円から3000億円に上げた。発表は株価が決まった後で、市場が初めて反応するのは文化の日の休みが明けた4日(水)になる。
商船三井が東証の適時開示(TDnet)で15時30分に公表した。8月3日(月)に出していた予想を見直し、今期(2026年4月〜2027年3月)の連結経常利益を2950億円とした。前期の1758億円と比べると67.8%の増益になる。純利益(親会社株主に帰属する当期純利益)は3000億円で、前期の2133億円から40.7%増える計算だ。売上高は2兆2300億円から2兆3700億円(6.3%増)に、営業利益は1350億円から1510億円(11.9%増)に上げた。すでに終わった4〜9月期(上期)の経常利益も1260億円から1620億円に修正しており、上期の正式な決算は11月9日(月)に発表する予定だ(株探・Yahoo!ファイナンス)。配当予想を見直すという発表は、この日の15時30分の時点では出ていない。
会社が挙げた理由は3つある。鉄鉱石や石炭などを運ぶドライバルク(ばら積み船)事業と、エネルギー事業の市況が、8月の想定より高い水準で推移したこと。そして、コンテナ船事業を運営する持分法適用会社のOcean Network Express(ONE、本社シンガポール)も、堅調な市況を背景に想定を上回る業績になる見込みであることだ。ONEは日本郵船・商船三井・川崎汽船の3社がコンテナ船事業を統合して作った会社で、出資比率は日本郵船38%、商船三井31%、川崎汽船31%(2018年の3社の発表。日本格付研究所の2026年3月の資料でも同じ比率)。
この修正は同業の2社にもつながる。ONEの利益は、3社それぞれの決算に持分法の利益として出資比率に応じて入るからだ。川崎汽船はすでに10月23日(金)の取引終了後に、ばら積み船の市況とコンテナ船の上振れを理由に通期予想を引き上げていた(株探・フィスコ)。決算は川崎汽船が4日(水)、日本郵船が5日(木)の予定(株探・Yahoo!ファイナンス)。商船三井の「ONEが想定を上回る」という見方が、残る日本郵船の数字にどう表れるかが一つの手がかりになる。
2日の株価は、発表の前に動いていた。商船三井の終値は7579円で、前週末比93円安(1.21%安)。日本郵船は177円安の7371円(2.34%安)、川崎汽船は30円安の3490円(0.85%安)と、海運3社はそろって下げた(株探・Yahoo!ファイナンス)。日経平均は208円安の6万3081円だった。東証は3日(火)が文化の日で休みのため、今回の修正を受けた売買は4日(水)の朝から始まる。
この先は、4日(水)の川崎汽船、5日(木)の日本郵船、9日(月)の商船三井と、ONEを持つ3社の決算が1週間に並ぶ。商船三井の9日の決算では、上期の実績と、市況の想定をどう置いたか、配当をどうするかが示される。会社が理由に挙げたエネルギー事業の市況は、タンカーなどの運賃が中東の情勢で動きやすく、ホルムズ海峡をめぐる動きもあわせて見ておきたい。
数字で見る
| 今期の経常利益予想 | 2250億円→2950億円(+31.1%、11/2発表、会社) |
|---|---|
| 今期の純利益予想 | 2400億円→3000億円(+25.0%、同) |
| 前期比(経常利益) | +67.8%(前期 1758億円) |
| 上期の経常利益予想 | 1260億円→1620億円(+28.6%、前年同期 1146億円) |
| 1株利益の予想 | 698.27円→872.68円(同) |
| 9104 の終値 | 7579円(11/2、前週末比−1.21%、発表前。株探・Yahoo!ファイナンス) |
| ONE の出資比率 | 日本郵船38%・商船三井31%・川崎汽船31%(3社の発表・JCR) |
次に見るポイント
- 11月4日(水):休み明けの東証で商船三井(9104)の初めての反応。同じ日に川崎汽船(9107)の決算
- 11月5日(木):日本郵船(9101)の決算。ONEの持分法の利益がどう出るか
- 11月9日(月):商船三井の上期決算。市況の想定と配当
- ばら積み船の運賃市況と、ホルムズ海峡をめぐる中東の情勢(会社が理由に挙げたエネルギー事業の市況)
出典
桐生レオン ・ 特集 15:48 ・ 2026年11月2日※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。









