ヨリビケについて 1分動画 YouTube @yoribike 11/7 更新
ヨリビケ- MARKET NEWS -
速報 | 原油・中東 | 2026年11月5日 09:48

原油1日で8.7%安、ブレント94ドル台 東京はINPEX安・JAL5%高

米国時間4日(水)、北海ブレント原油先物は1バレル94.62ドルと1日で8.7%下げた。中間選挙で負けた理由をバンス副大統領が「戦争」と認め、イランとの戦争が終わりに向かうとの見方が広がったと米CNBCは伝えている。5日(木)の東京市場では、原油を掘るINPEXが2日続けて下げ、燃料を多く使う日本航空(JAL)は5%前後上げている。

動画:Bloomberg Television「Trump Downplays Prospect of Strikes on Iran Following Midterm Elections」(11月4日) YouTube で見る

まず東京の反応だ。株探と Yahoo Finance(ともに約15分遅れ)の5日9時33分の値で、INPEXは3785〜3791円と前日より2.4〜2.6%安く、9時半前には3%超下げる場面もあった。石油資源開発も2%程度安い。一方、日本航空は3345〜3353円で5.2〜5.4%高、ANAホールディングスは3276円で3.6%高だ。石油の元売りのENEOSは0.2〜0.3%安と小幅の動きにとどまる。日経平均は同じ時刻に6万2523円(+0.54%)で、相場全体の上げより航空の上げと資源の下げが大きい。

原油の値動きの中身はこうだ。CNBCと韓国の中央日報(日本語版)によると、ブレントは8.7%安の94.62ドル、米国のWTI原油先物は8.3%安の88.12ドルで清算された。中央日報はブレントを1月限、WTIを12月限とし、約2か月ぶりの安値と伝えている。前日(3日)の清算値はブレント103.60ドル、WTI 96.09ドルで(Yahoo Finance)、ここから計算した下げ率は中央日報の8.67%・8.29%と一致する。けさのアジアの時間帯も、ブレントは94.54ドル(9時32分、Yahoo Finance)と前日の値の近くで推移している。

下げのきっかけは選挙の結果の受け止め方だ。CNBCによると、民主党が上下両院を制したことを受けて、バンス副大統領はSNSに「負けた理由は戦争だ」と書き込み、大統領自身も前夜にそう話したと説明した。トランプ大統領は英フィナンシャル・タイムズに、イランをすぐに攻撃する計画はないと話している(CNBC)。市場の見方は分かれる。CNBCによると、リポー・オイル・アソシエーツのアンディ・リポー氏は、大統領が合意に動きやすくなり、民主党が戦費を絞ろうとする可能性もあるとみる。一方、CIBCのレベッカ・バビン氏は「売りすぎかもしれない」とし、ラピダン・エナジーのボブ・マクナリー氏は、なお軍事的な緊張が高まる見込みのほうが大きいと話した。

まだ戦争が終わると決まったわけではない。Fox Newsによると、トランプ大統領は4日、さらなる軍事行動について聞かれ「イランがきちんとふるまわなければ、そうする」と答えた。CBSニュースも、大統領が合意と攻撃の両方をはかりにかけていると伝えている。ヨリビケの3日の記事のとおり、米軍は2日夜にもイランのゲシュム島を限定的に攻撃していた。原油の値段は、選挙という一つの出来事で大きく動いたが、戦争の行方そのものはまだ交渉の途中にある。

日本への波及は、まず燃料の費用だ。航空会社にとって燃料は大きな費用だ。けさの朝刊でも伝えたとおり、航空や海運など燃料を多く使う業種には追い風になりやすく、INPEXや石油資源開発のように原油を売る会社には重しになりやすい。ガソリンや電気の料金に届くのは時間がかかるため、目先は株価の方が先に動いている。この先は、11月11日(水)のENEOS、12日(木)のINPEXと石油資源開発の決算発表(株探の予定)で、会社が前提にする原油の値段がどう変わるかが注目になる。

数字で見る

ブレント1月限(11/4 水 清算値)94.62ドル(−8.98ドル、−8.67%)(CNBC・中央日報、前日103.60ドルは Yahoo Finance)
WTI 12月限(11/4 水 清算値)88.12ドル(−7.97ドル、−8.29%)(CNBC・中央日報、前日96.09ドルは Yahoo Finance)
ブレント1月限 10/30(金)からの3営業日113.43ドル → 94.62ドル(−18.81ドル、−16.6%)(ヨリビケ計算)
INPEX(11/5 9:33)3785〜3791円(前日比 −2.4〜−2.6%)。11/4 終値は3884円(−4.19%)(株探・Yahoo Finance)
日本航空(11/5 9:33)3345〜3353円(+5.2〜+5.4%)(株探・Yahoo Finance)
ANAホールディングス(11/5 9:33)3276円(+3.6%)(株探・Yahoo Finance)
日経平均(11/5 9:33)6万2523円(+335円、+0.54%)(Yahoo Finance。株探 9:28 6万2522円)
ヨリビケの見方東京市場が前に開いていた2日(月)10時33分のブレント(1月限)は111.05ドルだった(ヨリビケの2日の記事)。そこから4日の清算値94.62ドルまでの下げは14.8%だ。同じ間にINPEXは2日の終値4054円からけさ9時33分の3785円前後まで約6.6%の下げで、原油の下げの半分弱にとどまる。逆にJALは2日の終値3033円から約10%、ANAは3075円から約6.5%上げている(ヨリビケ計算、株価は Yahoo Finance)。94.62ドルを1ドル158.28円(5日9時48分)で円に直すと1バレル約1万4980円、1リットル(1バレル=約159リットル)あたり約94円で、2日の記事の約110円から約16円下がった。

次に見るポイント

  • 米国とイランの協議:カタールの仲介。ホルムズ海峡の通航と制裁の扱い
  • トランプ大統領の発言:攻撃を控えるのか、「さらなる行動」もありうるのか
  • 11月11日(水):ENEOSの決算発表(株探の予定)
  • 11月12日(木):INPEX・石油資源開発の決算発表(株探の予定)。会社が前提にする原油の値段
  • 11月29日(日):OPEC+の全体会合。2027年の生産の枠組み

関連する動画

動画:Fox Business「'IF IRAN DOES NOT BEHAVE': Trump weighs further action after midterms」(11月4日) YouTube で見る

出典

日向かなえ ・ 特集 09:48 ・ 2026年11月5日

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。

次に読む