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速報 | 米国株 | 2026年11月7日 07:50

スペースX株8.6%高 マスク氏「政府の売上は今期10%未満」

イーロン・マスク氏は6日(金、米国時間)、Xへの投稿で、スペースX(SPCX)の売上に占める米政府の契約の割合は今の四半期に10%を下回り、1年後には5%未満になると述べた。前の四半期は16.6%だった。中間選挙のあと2日で12.5%下げていたスペースX株は、この日8.62%高の134.27ドル(約2万1200円、1ドル=158円で計算)で終えた。

動画:ハイテク株が戻した6日の米国市場(Bloomberg Television) YouTube で見る

インベスティング・ドットコムの記事によると(ブルームバーグも同じ内容を伝えている)、マスク氏はXの利用者への返信の形で、政府との契約は「最高の製品で、いちばん安い」と書いたうえで、政府からの売上は今の四半期(10〜12月期)に全体の10%未満、1年後には5%未満になるとした。前の四半期(7〜9月期)の政府の割合は16.6%。米テキサスのラジオ局WBAPによると、同じ返信の中で「政府がいらない契約があれば喜んで解約する。言ってくれればいい」とも書いた。いずれも会社の決算資料ではなく、マスク氏個人の投稿で、ヨリビケでは割合の計算の仕方を確認できていない。

背景は3日(火)の米中間選挙だ。民主党が上下両院の多数を握る見通しになった。WBAPによると、マスク氏が返信した投稿は、民主党の側からマスク氏の会社への政府の契約を批判する声が出ていることを受けたものだった。スペースX株は4日(水)に3.81%安、5日(木)に9.05%安と2日続けて下げ、合わせて12.5%値下がりした(終値はYahoo Finance、2日間の下げ幅はモトリーフールも12.5%と伝えている)。上場の書類によると、2025年の売上のおよそ5分の1は米連邦政府の機関からだった(インベスティング・ドットコム)。スペースXはNASAや米国防総省の打ち上げのほか、早ければ2028年に宇宙船スターシップで人を月に運ぶNASAの契約も持っている。

6日の上げで、2日間の下げのうち約6割を取り戻したが、134.27ドルはまだ6月の上場時の公開価格135ドルをわずかに下回る。マスク氏のもう一つの会社テスラも、前の日の10.77%安から4.23%高の358.22ドルに戻した(Yahoo Finance)。この日は前日に12%超下げた米半導体株の指数が4.2%上がるなど、売られたAI関連株が全体に買い戻された日でもある。スペースXは売上の半分超がAIの部門で、ヤフーファイナンスは、スペースX株がこの日、AI株と一緒に戻したと伝えている。

見方を変えると、政府への依存が減る一方で、別の1社への依存が目立つ。インベスティング・ドットコムによると、スペースXの最大の顧客は米アンソロピックで、売上の3分の1を超える。7〜9月期の売上高145.8億ドル(約2.3兆円)で計算すると、政府は約24億ドル、アンソロピックは49億ドル超になる。政府の割合が下がるのは、政府の売上が減るからではなく、AIの計算力を貸す売上が急に伸びて全体が大きくなったためという面が大きい。

この先は、10日(火)日本時間夜の米10月の消費者物価指数(CPI)で米金利の見方がどう動くか、そして10〜12月期の決算で、マスク氏の言う「10%未満」が会社の数字で確かめられるかが焦点になる。新しい議会は2027年1月に始まり、政府の宇宙・防衛の予算の議論はそこからが本番だ。

数字で見る

スペースX株 終値(11/6)134.27ドル(+8.62%)(モトリーフール、インベスティング・ドットコム)
11/4〜5の下げ141.31ドル→123.62ドル、−12.5%(Yahoo Finance、モトリーフール)
政府の売上の割合7〜9月期 16.6% → 10〜12月期「10%未満」・1年後「5%未満」(マスク氏の投稿、インベスティング・ドットコム、ブルームバーグ)
2025年の政府の割合およそ5分の1(上場の書類、インベスティング・ドットコム)
7〜9月期の売上高・純利益145.8億ドル(+161%)・44億ドル(スペースXの決算発表)
最大の顧客アンソロピック、売上の3分の1超(インベスティング・ドットコム)
テスラ株 終値(11/6)358.22ドル(+4.23%)、前日は−10.77%(Yahoo Finance)
ヨリビケの見方7〜9月期の売上高145.8億ドルにマスク氏の投稿の数字の16.6%をかけると、政府からの売上は約24.2億ドル(約3800億円)。アンソロピック1社の「3分の1超」は48.6億ドル(約7700億円)を超え、政府全体の約2倍になる(ヨリビケ計算)。スペースX株は6日に、4〜5日の2日間の下げ(17.69ドル)のうち10.65ドル、約6割を取り戻したが、上場時の公開価格135ドルにはまだ0.73ドル届いていない。政治の重しが軽くなったかどうかより、株価がAIの需要と一緒に動く会社になっていることが、この1週間の値動きに表れている。

次に見るポイント

  • 11/9(月):週明けの米国市場。スペースX株が公開価格135ドルを回復するか、AI株の戻りが続くか
  • 11/10(火)日本時間夜:米10月の消費者物価指数(CPI)。強ければハイテク株の重しになりやすい
  • 10〜12月期の決算(来年初め):政府の売上が本当に10%未満になったか、アンソロピック向けの割合
  • 2027年1月:新しい米議会が始まる。宇宙・防衛の予算とマスク氏の会社への契約の扱い

関連する動画

動画:マスク氏の会社への投資を語るバロン・キャピタルのロン・バロン氏(CNBC Television) YouTube で見る
動画:中間選挙とマスク氏(CNN) YouTube で見る

出典

神崎玲子 ・ 特集 07:50 ・ 2026年11月7日

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。

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