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速報 | 企業・決算 | 2026年11月5日 14:00

トヨタ、営業利益予想を3.9兆円に上げ増益へ 自社株買い枠も1.3兆円に

トヨタ自動車(7203)が5日(木)13時55分、4〜9月期の決算を発表した。通期の営業利益の予想を3兆4000億円から3兆9000億円へ5000億円上げ、前の期より増える見通しに変えた。純利益の予想も3兆2500億円から3兆5700億円に上げた。自社株買いの枠は3000億円増やし今期1.3兆円に、10億株の消却も加える。株価は発表の前から7%あまり高く、発表のあと前日比12%高まで上げ幅を広げた。

動画:ANNnewsCH「トヨタ 今年度の業績予想を上方修正 ハイブリッド車の販売好調に円安が追い風」(2026年8月4日、前回の上方修正) YouTube で見る

会社の決算短信によると、4〜9月の営業収益(売上高)は26兆9625億円(前年同期比9.5%増)、営業利益は2兆1911億円(9.2%増)、純利益は2兆2364億円(26.1%増)だった。7〜9月の3か月だけで見ると、営業利益は1兆1277億円で前年の同じ時期より34%多い(ヨリビケ計算)。株探の試算では、7〜9月の純利益は7594億円で前年より18.5%少ないが、売上高に対する営業利益の割合は6.8%から8.4%に上がった。

通期の予想は、営業利益3兆9000億円(前回比+5000億円)、純利益3兆5700億円(+3200億円)。営業収益は54兆円から53兆5000億円へ5000億円下げた。前の期の実績(営業利益3兆7662億円)と比べると、営業利益は3.6%増える見通しになり、8月の時点の「9.7%減」から増益に変わった。会社は修正の理由に、関税の負担が軽くなったこと、部品・中古車・金融などクルマを売ったあとの稼ぎ(会社の言う「バリューチェーン収益」)の拡大、改善の努力を挙げている。一方で、1兆円規模の資材の値上がり、中東情勢、震災・洪水の影響もあるとしている。

中身を分けると、4〜9月の増益の大部分は円安だ。会社の説明資料では、営業利益の前年からの増加1854億円に対し、為替の影響が+6850億円(4〜9月の平均は1ドル=159円、前年は146円)。為替や金利スワップなどの評価の影響を除くと、営業利益は前年より1950億円少なかった。資材の値上がり(中東の影響1250億円を含む)は4650億円の減益要因になった。地域では、北米が関税の影響で前の期に赤字だったが、会社は「この第2四半期には黒字に回復」と説明している。

台数は強弱が分かれた。4〜9月のトヨタ・レクサスの販売は505万9000台で前年の96.0%。会社は中国の需要の減り方と中東情勢の影響を理由に挙げる。通期のトヨタ・レクサスの販売見通しは、中国市場の減速などを反映して1050万台から1030万台に下げた。連結の販売台数970万台は据え置き、地域別ではタイの洪水の影響も織り込んだ。株主への還元では、中間配当50円(前期比+5円)、年間100円の予想は変えず、自社株買いの枠を3000億円増やして今期の上限を1.3兆円にした。会社は理由を「株主からの売却要請に応えるため」と書いている。消却は10億株を加えて今期12億株とし、今期の総還元性向は69.4%の見込みとした。

株価は発表の前から高く、13時28分に3254円(前日比+7.46%)と、日経平均が900円を超えて下げるなかで上げていた。13時55分の発表のあと上げ幅を広げ、13時58分に3407円まで上がり、14時は3403円(+12.38%)だった(株探・Yahoo Finance、ともに約15分遅れ)。株探の時価総額は約49.7兆円。この日は半導体株が大きく売られる一方、トヨタ・ホンダ・日産自動車など自動車株は朝から5〜6%高かった(株探、10時31分)。この先は、為替の前提だ。会社は通期の前提を1ドル=160円から157円へ円高方向に直した。5日昼の実勢は157.8円前後(株探 13:28)で、前提とほぼ同じ水準にある。

数字で見る

4〜9月の営業利益2兆1911億円(前年同期比9.2%増)(決算短信・株探)
4〜9月の純利益2兆2364億円(前年同期比26.1%増)(決算短信・株探)
通期の営業利益予想3兆4000億円 → 3兆9000億円(+14.7%、前期比3.6%増)(11/5 会社発表)
通期の純利益予想3兆2500億円 → 3兆5700億円(+9.8%、前期比7.2%減)(決算短信・株探)
為替の前提(通期)1ドル=160円 → 157円、1ユーロ=181円 → 182円(会社の説明資料)
自社株買い・消却取得枠を3000億円増やし今期上限1.3兆円、消却は10億株追加で今期12億株(会社の説明資料)
株価(11/5)前日終値3028円 → 13:28 3254円(+7.46%)→ 発表後 13:58 高値3407円 → 14:00 3403円(+12.38%)(株探・Yahoo Finance、約15分遅れ)
ヨリビケの見方通期の営業利益3兆9000億円から上期の実績を引くと、10月〜来年3月の営業利益は約1兆7089億円で、上期より22%少なく、前の期の同じ時期(約1兆7605億円)よりも2.9%少ない計画になる(ヨリビケ計算)。上期の進み具合は56.2%。上期の増益は為替の+6850億円に支えられ、為替などを除くと減益だったことを考えると、下期の前提の1ドル=157円を保てるかが利益の水準を大きく左右する。消却する10億株は、発行済み株数145億9499万株の約6.9%にあたる(ヨリビケ計算)。新しい1株利益の予想299.95円で14時の株価3403円を割ると、PERは約11.3倍(修正前の272.17円なら約12.5倍)になる(ヨリビケ計算)。

次に見るポイント

  • 11月5日(木):投資家向けの決算説明会。下期の為替・関税・資材価格の前提の説明
  • 11月12日(木):半期報告書の提出予定日(決算短信)
  • 11月26日(木):中間配当50円の支払い開始予定日(決算短信)
  • 中国の販売:会社は中国市場の減速などでトヨタ・レクサスの通期の販売見通しを1050万台から1030万台に下げた。下期の台数の戻り方
  • 為替:会社の前提は1ドル=157円。5日昼は157.8円前後(株探)

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動画:【公式】トヨタ自動車コーポレート「トヨタ自動車株式会社 2026年3月期 決算説明会」(前の期の本決算の説明会) YouTube で見る

出典

神崎玲子 ・ 特集 14:00 ・ 2026年11月5日

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。

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