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速報 | 政策 | 2026年11月7日 13:49

食料品の消費税1%法案、衆院通過 少数与党の参院で成否は野党次第

飲食料品の消費税率を2027年4月から2年間、8%から1%に下げる法案が6日(金)の衆院本会議で可決され、参院に送られた。野党は全党が反対し、与党は参院で過半数に届いていない。12月12日(土)の会期末までに成立するかは、国民民主党や公明党の判断にかかる。

動画:ANNnewsCH:消費減税関連法案が衆議院通過 与党などの賛成多数で可決 野党は全党が反対(2026年11月6日) YouTube で見る

6日(金)の衆院本会議で、飲食料品の消費税率を今の8%から1%に下げる関連法案が、与党などの賛成多数で可決された。期間は2027年4月から2年間(毎日新聞)。日経によると、国民民主党や公明党など野党は全党が反対した。自民党からも石破茂前首相や小渕優子氏らが採決の際に退席した。法案には、働く中低所得の人に所得に応じて配る「就業者負担軽減支援金」も入っており、毎日新聞によると2027・28年度に始め、29年度に給付額を増やして本格的に導入する。日経によると、27〜28年度は消費税率1%分に相当する6000億円を所得に応じて給付する。

背景には、財源と給付の中身がまだ示されていないことがある。片山さつき財務相は10月28日(水)の衆院財務金融委員会で、2年間で約10兆円の税収減を念頭に、財源は「必ず」確保し、赤字国債には頼らず予算全体の見直しと税外収入で賄うと述べた(共同通信)。野党は、財源も給付の対象者・金額も政府が明らかにしていないと批判している(日経、毎日新聞)。高市早苗首相は6日の衆院財務金融委員会で、給付の対象を「少なくとも諸外国並みである3割と同程度以上とする方向」で検討すると述べ、これまで参考として示していた年収350万円の上限についても「もう少し幅広く考えている」と話した。詳細は年末の予算編成の中で示すとしている(日経)。

影響は、同じ食べ物でも買い方で分かれる。店内で食べる外食は10%のまま、スーパーの食材や持ち帰りは1%になる(税理士ドットコム)。税理士ドットコムは、飲食店は売上の税率が10%のまま仕入れの食材だけが1%に下がるため、仕入れにかかった消費税を差し引ける額が減り、納める消費税がかえって増える可能性があると指摘している。株式市場では、外食チェーンとスーパー・コンビニ・持ち帰り弁当とで、価格の差の広がり方が違う形になる。国債市場では、2026年1月19日(月)に衆院選で消費税減税を求める主張が相次いだことによる財政悪化への懸念から国債が売られ、10年債利回りが一時2.275%と1999年2月以来の高さを付けた(共同通信)。長期金利が上がると、銀行の利ざやには追い風、不動産や借入の多い企業には重しになりやすい関係にある。

読み解きとして、焦点は参院の数だ。日経によると、与党は参院で会派ベースで過半数に4議席足りず、賛成する方針の日本保守党の2議席を足しても届かない。参院に置いた特別委員会は委員40人のうち委員長を除くと与党19人、野党20人で、野党がまとまって反対すれば委員会で否決できる構図になっている。衆院では野党が全党反対だったことを踏まえると、今のままでは参院を通る見通しは立っておらず、国民民主党や公明党の賛同を得るために、給付の対象や財源の説明をどこまで詰めるかが成否を分ける、と読める。

この先は、参院での審議と12月12日(土)の会期末までの成立が焦点になる(毎日新聞)。成立すれば2027年4月1日(木)から持ち帰りの食品やスーパーの価格が変わり、小売・外食の売上や価格設定に関わる。成立しない、または給付の対象が大きく広がって財源の手当てが見えにくくなれば、1月のように財政への見方が国債利回りに表れやすい。年末の2027年度予算の編成で示される給付の詳しい中身と財源も見ておきたい。

数字で見る

衆院の採決11/6(金)本会議で可決、野党は全党反対(日経)
税率飲食料品 8%→1%、2027年4月から2年間(毎日新聞、日経)
外食(店内)10%のまま、持ち帰りは1%(税理士ドットコム)
税収減2年間で約10兆円(10/28 片山財務相、共同通信)
給付(27〜28年度)消費税率1%分に相当する6000億円を所得に応じて(日経)
参院の勢力与党は会派ベースで過半数に4議席不足、特別委は与党19・野党20(委員長除く、日経)
長期金利(10年債)2.806%(11/5、財務省)。1/19は一時2.275%(共同通信)
ヨリビケの見方ヨリビケの計算では、店内で食べる外食と持ち帰りの税率の差は、今の2ポイント(10%と8%)から9ポイント(10%と1%)に広がる。税抜き1000円の弁当なら、今は持ち帰り1080円・店内1100円で差は20円だが、法案どおりなら持ち帰り1010円・店内1100円で差は90円になる。税収減の約10兆円は2年分なので、1年あたり約5兆円。長期金利は11月5日時点で2.806%(財務省)と、消費税減税論で財政への懸念が強まった1月19日の2.270%(終値、共同通信)より0.5ポイント以上高い水準にある。

次に見るポイント

  • 参院での審議:国民民主党・公明党が賛成に回るか。特別委員会は与党19・野党20(委員長除く)
  • 12/12(土):臨時国会の会期末。政府・与党はそれまでの成立をめざす
  • 年末:2027年度予算の編成。給付の対象(就業者の3割以上の方向)・金額と財源の中身
  • 2027/4/1(木):成立した場合、飲食料品の税率が1%に

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出典

白石ひかり ・ 特集 13:49 ・ 2026年11月7日

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。

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