パーク24、タイムズカー流出で特損55億円 146万人に3000円の見舞金
パーク24(4666)が23日、カーシェア「タイムズカー」への不正アクセスの調査結果を公表し、運転免許証などの画像が外部に送られた痕跡のある約146万人に3000円相当の見舞金を渡すと決めた。対応費用を含めて55億円の特別損失を計上し、今期の純利益の予想を12.5%引き下げた。株価は発表前に1.31%高で終え、夜間のPTSでも小幅高となっている。
白石ひかり ・ 特集 18:58 ・ 2026年10月23日パーク24が23日の取引終了後(16時)に2つの開示を出した。外部の専門機関によるフォレンジック調査が終わり、氏名・住所・生年月日・電話番号・メールアドレス・運転免許情報などが外部に送られた痕跡があったのは6,628,007件、暗号化して保管していた免許証などの本人確認書類の画像は、外部送信の痕跡が1,464,800件、アクセスだけの痕跡が891,602件だった。これまで「約160万件の画像が漏えいのおそれ」としていたのを、調査で約146万件と確定させた。会社は、暗号化されているためすぐに画像が見られる状態ではないが、将来の復号の可能性は否定できないとしている。
見舞金は、画像の外部送信の痕跡があった人に3000円相当の現金か金券を渡す(渡し方は検討中)。これと対応費用を合わせて、今期(2026年10月期)の第4四半期に55億円の特別損失を計上する。純利益の予想は440億円から385億円に下げたが、売上高4110億円・営業利益425億円・経常利益395億円の予想と、1株65円の配当予想は変えていない。会社は、公表の直後にカーシェアの会員数の推移に一定の影響が出た一方、1日あたりの売上高は事案の前の水準を保っているとしている。
原因はWebシステムの脆弱性を突かれたことだった。会社は9月25日に異常なアクセスを見つけ、28日に適時開示した。株価は9月25日の2013.5円から、28日に3.00%安、29日に4.81%安と下げ、10月8日には1727円まで下がった。23日の終値は1814.5円で、事案が分かる前の9月25日より約9.9%低い。発表後の夜間PTS(ジャパンネクスト証券)では18時29分時点で1840円と、東証の終値を約1.4%上回っている(株探)。
影響は会社の外にも出ている。北海道新聞によると、北海道公安委員会は希望者に運転免許証の再交付を行い、10月7日までの約2週間で少なくとも約70件にのぼった。青森県でも再交付の対応が報じられている。会社は今回、免許証などの画像を退会後も7年間保管していた決まりを改め、登録の確認が終わったらすぐに消すことにし、いま持っている画像は10月末までにすべて削除する。本人確認のために画像を預かるサービスは多く、保管の期間を見直す動きが広がるかも見どころだ。サイバー攻撃をめぐっては、22日にもGMOインターネットグループのFX自動売買用サーバーへの不正アクセスが明らかになっている。
この先は、年内をめどに公表するとしている情報セキュリティとガバナンスの強化策と、社外取締役を中心とする調査委員会の検証が焦点になる。12月には今期(10月期)の決算発表があり、会員数や利用への影響が数字で示されるかが見どころになる。
数字で見る
| 外部送信の痕跡がある個人情報 | 6,628,007件(退会者を含む) |
|---|---|
| 外部送信の痕跡がある免許証などの画像 | 1,464,800件(アクセスのみ 891,602件) |
| 見舞金 | 1人3000円相当(現金または金券) |
| 特別損失(今期 第4四半期) | 55億円 |
| 今期 純利益の予想 | 440億円 → 385億円(−12.5%、前期 159億円) |
| 株価 9/25(事案の前)→ 10/23 | 2013.5円 → 1814.5円(約−9.9%) |
| 10/23 夜間PTS(18:29) | 1840円(東証終値比 約+1.4%) |
次に見るポイント
- 10月末:保有している免許証などの画像をすべて削除する期限
- 12月:今期(2026年10月期)の決算発表。カーシェアの会員数と1日あたりの売上への影響
- 年内:情報セキュリティとガバナンスの強化策の公表、調査委員会の検証
出典
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