日清製粉グループ本社、前引け6.26%高 発行済み株式の5%・200億円上限の自社株買いを好感
小麦粉大手の日清製粉グループ本社(2002)が29日(木)前場に大きく上がり、前引けは前日比126円(6.26%)高の2138円だった(株探・Yahoo!ファイナンス)。28日(水)に発表した上限200億円の自社株買いが手がかりになった。本業の利益の伸びは小さかったが、純利益は大きく増えた。
白石ひかり ・ 昼刊 11:55 ・ 2026年10月29日日清製粉グループ本社の株価は、前日終値2012円から始値2112円で始まり、10時48分に2148円50銭(6.78%高)まで上がった(株探・Yahoo!ファイナンス)。日経によると約3カ月ぶりの高値だった。前引けは2138円で、東証プライムの値上がり率で5位だった(株探)。
理由は株主への還元だ。同社は28日、上限1400万株(自己株式を除く発行済み株式の5.00%)または200億円の自社株買いを決めた。期間は11月2日から2027年6月23日までで、信託を使って市場で買う(同社の開示)。フィスコは、決算のサプライズは限られたが、自社株買いが買い材料になっているようだと伝えた。
決算の中身は2つに分かれる。4〜9月期の売上高は4417億円(前年同期比2.4%増)、本業の利益を示す営業利益は228億円(0.8%増)と小幅な伸びだった。一方、純利益は181億円(75.8%増)と大きく増えた(決算短信)。株探(MINKABU PRESS)によると、純利益の伸びは政策保有株を減らしたこと(売却)や、前の期のインドのイースト事業の減損の反動によるもので、海外の製粉事業では米国の生産体制の強化で出荷が増えた。通期の予想は売上高を8700億円から9000億円に上げ、営業利益460億円・純利益410億円は据え置いた。株探は、円安と小麦相場の上昇を売上高の予想に反映したと伝えている。
業種への広がりもあった。株探の業種別ランキング(11:32)では、食料品は+0.84%で上昇の7位、その上昇率の1位が日清製粉だった。前日の28日は食料品が業種別で下から2番目(−2.12%)だった(株探の10/28の集計)ので、1日で向きが変わった形だ。29日はほかにも、デンソーやJR東海など自社株買いを同時に発表した会社が並んだ(株探・日経)。
読み解くと、業績の伸びが小さくても、株主に返すお金の大きさが株価の反応を左右した例といえる。上限200億円は、前引け時点の時価総額約5999億円の約3.3%にあたる(ヨリビケ計算)。この先は、11月2日から始まる買い付けの進み具合と、30日(金)のアナリスト・機関投資家向け決算説明会の資料が、数字で確かめられるポイントになる。
数字で見る
| 株価(前引け 11:30) | 2138円(+126円、+6.26%) |
|---|---|
| 前場の高値 | 2148円50銭(10:48、+6.78%、約3カ月ぶり高値=日経) |
| 自社株買い | 上限1400万株(5.00%)または200億円/11/2〜2027/6/23・信託方式 |
| 4〜9月期 営業利益 | 228億円(+0.8%) |
| 4〜9月期 純利益 | 181億円(+75.8%) |
| 通期予想 | 売上高 8700億→9000億円に引き上げ、営業利益460億・純利益410億円は据え置き |
| 食料品(業種別、前引け) | +0.84%(10/28 は −2.12%)(株探) |
次に見るポイント
- 10/30(金)日清製粉グループの決算説明会(アナリスト・機関投資家向け)
- 11/2(月)から自社株買いの買い付け開始、毎月の取得状況の開示
- 小麦の価格・円安が売上高と利益にどう出るか(通期予想は売上高だけ引き上げ)
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出典
※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。









