米株先物、選挙の下げから一転 ダウ900ドル高もナスダックは横ばい
米中間選挙で民主党が上下両院を握る見通しになり、日本時間4日の昼に2%超下げた米国の株価指数の先物が、夜にかけて戻した。CNBCによると日本時間22時33分の時点で、ダウ平均の先物は912ドル高(+1.75%)、S&P500は0.8%高。一方でナスダック100はほぼ横ばいで、AIのインフラ株やテスラ・スペースXは下げたままだ。米国の通常取引は日本時間23時30分に始まる(値はすべて取引前のもの)。
開票が進む間、ナスダック100の先物は最大2.4%、S&P500の先物は1.4%下げた(ロイターの値をIBTが引用、Yahoo Finance)。CNBCによると、ナスダック100の先物の安値は2万7615.75で、7月30日以来の低さだった。そこから戻し、ロイター(カナダのグローブ・アンド・メール掲載)の米東部時間6時24分(日本時間20時24分)の値ではダウ先物が748ドル高(+1.44%)、S&P500が1.04%高、ナスダック100が0.93%高。CNBCの日本時間22時33分の更新ではダウ先物が912ドル高まで上げ幅を広げたが、ナスダック100はYahoo Finance(22時32分)で「ほぼ横ばい」、FXStreet(21時48分)で0.3%高と、上げは小さい。
戻した理由として、CNBCはトランプ大統領の発言を挙げる。大統領はニューヨーク・タイムズに選挙の結果を「受け入れる用意は十分にある」と話し、ウォール・ストリート・ジャーナルには民主党と協力していくと語った。ロイターによると、大統領は共和党の敗北にイランとの戦争が一因だったことも認めた。市場の見方は分かれる。CNBCによると、フリーダム・キャピタル・マーケッツのジェイ・ウッズ氏は、大統領と議会のねじれは歴史的に株式市場にとって良いと話し、モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントのアンドリュー・スリモン氏も、市場は1つの党が力を持ちすぎるのを嫌うとみている。一方、フォーチュンによると、ヤルデニ・リサーチのエド・ヤルデニ氏は、党派の対立が深まってねじれが政治のまひに変わるおそれを指摘している。大統領は民主党の法案に拒否権を使う考えも示している(FXStreet)。
中身を見ると明暗がはっきりしている。上げているのは、民主党の政策で追い風を受けると市場がみる業種だ。太陽光のファースト・ソーラーは取引前に8.5%高(CNBC)、8.3%高(ロイター)。FXStreetは、民主党が1月から太陽光の税の優遇を戻すとの期待を理由に挙げる。病院のHCAヘルスケアは7.16%高(CNBC)、6%超高(FXStreet)で、低所得の人の保険の補助が戻るとの見方からだという(FXStreet)。アマゾンも3%前後上げている(ロイター、Yahoo Finance)。下げたままなのは、テスラとスペースX(ともに4%超安、ロイター。Yahoo Finance の値ではテスラ4.82%安、スペースX 5.50%安)と、データセンターに関わるAIのインフラ株だ。CNBCによると、コアウィーブは取引前に一時8%安、IRENとネビウスは6%安。テキサス州知事選では民主党のジーナ・イノホサ氏が勝ち、データセンターの新設を止めると公約していた(Yahoo Finance、CNBC)。CNBCはウェルズ・ファーゴの推計として、米国のデータセンターの電力容量のおよそ27%がテキサス州にあると伝えている。スペースXの本社もテキサス州にある(CNBC)。
株以外も動いた。昼の記事で伝えた円高は戻っている。ドル円は東京時間に一時157円台前半まで円高に動いたが(外為どっとコム)、欧州時間には158円42銭まで円安に戻り(フィスコ、19時13分)、21時14分は158円40銭(みんかぶ)。ドル指数は101.32(−0.39%、CNBC)と4週間ぶりの低さを試しており(FXStreet)、ドルが安いなかで円がそれ以上に売られた形だ。フィスコは、選挙を通過してリスクが後退し、円売りに振れたと伝えている。金はスポットで1オンス4043.45ドル(約64万円、2.93%高、CNBC、米東部時間5時5分)と、2日続けて下げたあと4000ドル台を回復した(FXStreet)。日本の市場では、日経平均が現物の取引で一時3051円安まで売られ、大引けは893円23銭安の6万2188円63銭(−1.42%)だった。夜間の日経平均先物は20時19分に6万3580円まで上げ、22時28分は6万2930円(日中の清算値6万2450円より480円高、日経)。(1ドル=158円40銭で計算)
この先は、23時30分に始まる米国の通常取引で、先物の戻しが続くかどうかが最初の焦点になる。日本時間5日(木)0時には10月の米ISM非製造業景況指数が出る(市場予想54.7、みんかぶ)。テキサス州のデータセンターの規制がどこまで具体的になるかは、米国のデータセンター向けに電線や電力の設備を売ってきた日本の会社にも関わる。6日(金)には10月の米雇用統計が発表され、新しい議会は来年1月に始まる。
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| ナスダック100先物(開票中の安値) | −2.4%(ロイター=IBT)。2万7615.75は7/30以来の安値(CNBC) |
|---|---|
| 米株先物(日本時間 20:24、ロイター) | ダウ +748ドル(+1.44%)、S&P500 +1.04%、ナスダック100 +0.93% |
| 米株先物(日本時間 22:33、CNBC) | ダウ +912ドル(+1.75%)、S&P500 +0.8%。ナスダック100はほぼ横ばい(Yahoo Finance 22:32)、+0.3%(FXStreet 21:48) |
| 主な銘柄(取引前) | ファースト・ソーラー +8.5%(CNBC)・+8.3%(ロイター)、HCA +7.16%(CNBC)、テスラ −4.82%・スペースX −5.50%(Yahoo Finance) |
| ドル円(11/4) | 東京で一時157円台前半(外為どっとコム)→ 欧州 158円42銭(フィスコ 19:13)→ 21:14 158円40銭(みんかぶ) |
| 金(スポット、日本時間 19:05、CNBC) | 4043.45ドル(約64万円、+2.93%)。4000ドル台を回復(FXStreet) |
| 日経平均(11/4) | 現物:一時3051円安、大引け 6万2188.63円(−893.23円)/夜間先物:22:28 6万2930円(清算値比+480円)、高値 6万3580円(20:19、日経) |
次に見るポイント
- 11/4(水)23:30(日本時間):米国の通常取引の開始。先物の戻しが現物でも続くか、AIのインフラ株の下げが残るか
- 11/5(木)0:00(日本時間):10月の米ISM非製造業景況指数(予想54.7、みんかぶ)
- 11/5(木)9:00:東京市場。夜間の日経平均先物の戻しが現物にどう表れるか
- 11/6(金)22:30(日本時間):10月の米雇用統計
- テキサス州の新知事のデータセンター政策の中身と、来年1月に始まる新しい議会
関連する動画
出典
- CNBC:Dow futures surge 900 points after decisive win by Democrats in U.S. midterms(ライブ、11/4)
- The Globe and Mail(ロイター):U.S. stock futures rise as investors assess Democrats' midterm sweep(11/4)
- Yahoo Finance:Stock market today(ライブ、11/4)
- Yahoo Finance(IBT):Wall Street Futures Plunged After Democrats Swept Congress. Then Investors Started Buying Again.(11/4)
- FXStreet:Democratic midterm landslide sends stock futures higher(11/4)
- Fortune:Stock futures plunge as blue tsunami sweeps red states and data center hot spots(11/3)
- 財経新聞(フィスコ):欧州為替:ドル・円は堅調、リスク選好ムードに(11/4 19:13)
- みんかぶ:米30年固定金利は7.30%=ロンドン為替(11/4 21:14)
- みんかぶ:NY市場 この後のイベント(11/4 22:00)
- 外為どっとコム:ドル/円、一時157円台前半へ反落(11/4)
- 日本経済新聞:日経平均先物
御堂聡一 ・ 特集 22:49 ・ 2026年11月4日※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。









