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夕刊 | 決算

コマツ、純利益予想を一転増益に引き上げても7.56%安 日立も9.77%安 市場の予想にどれだけ届いたかで明暗

29日(木)は、同じ「上方修正」でも株価の反応が分かれた。コマツ(6301)は14時30分に今期の純利益の予想を3490億円から3820億円に引き上げたが、7.56%安で引けた。前日に上方修正した日立製作所(6501)も9.77%安。一方、アドバンテストは6.01%高だった(株探・Yahoo!ファイナンス)。

神崎玲子 ・ 夕刊 16:15 ・ 2026年10月29日
動画:日経CNBC 公式チャンネル「【10月29日(木)東京株式市場】…日立は上方修正・最高益予想も大幅安/イビデン上方修正も株価は乱高下…」(10/29) YouTube で見る
決算・業績予想で動いた銘柄 騰落率(10/29)
アドバンテスト
+6.01%
コマツ
-7.56%
日立製作所
-9.77%

コマツの終値は6300円(−515円、−7.56%)。発表前の14時9分には6827円とこの日の高値をつけていたが、発表後に売られ、15時18分には6201円まで下げた(株探・Yahoo!ファイナンス)。日経は14時40分時点で約3か月ぶりの安値と伝えた。株探の日足で確かめると、6201円は7月17日(金)の安値6178円以来、終値の6300円も7月17日の終値6251円以来の低さだった。

会社が14時30分に出した決算短信によると、2027年3月期の予想は売上高4兆4500億円(前期比7.7%増)、営業利益5850億円(同3.1%増)、純利益3820億円(同1.5%増)。株探の業績表によると、7月時点の予想は売上高4兆3020億円、営業利益5550億円、純利益3490億円で、純利益は減益の予想から一転して増益になった。4〜9月期は売上高が2兆1586億円(前年同期比14.1%増)、純利益が1919億円(同9.2%増)。会社は、建設機械・車両で多くの地域の需要が想定を上回ったことや、為替が想定より円安だったことを挙げている(株探の MINKABU PRESS)。

それでも売られた理由について、株探(MINKABU PRESS)は、純利益の予想が3950億円程度とされる市場のコンセンサスに届かず、失望売りを促したようだと伝えた。日立も同じ形だ。28日(水)の引け後に、今期の純利益の予想を9000億円から9200億円に、調整後営業利益を1兆4080億円から1兆4500億円に引き上げたが(会社の開示)、終値は5071円(−549円、−9.77%)で、14時59分には4968円まであった(株探・Yahoo!ファイナンス)。株探(MINKABU PRESS)は物足りなさを意識した売りと伝えている。

下げは指数にも表れた。株探の集計では、日経平均へのマイナスの寄与度は日立が18.51円、コマツが17.36円で、ファナック(19.05円)に次ぐ2位と3位だった。業種別では機械(−1.70%)が33業種の最下位、電気機器(−1.16%)がその次で、それぞれの下落率の上位にコマツと日立が入った(株探)。

比べて読むと、上方修正の幅と株価の動きは結びついていない。純利益の予想の引き上げ幅は、コマツが約9.5%、日立が約2.2%、アドバンテストが約12.3%(ヨリビケ計算)。コマツは日立より大きく引き上げたのに大きく下げた。コマツの新しい予想3820億円は、株探が伝えるコンセンサス3950億円程度を約3.3%下回る。さらに、上期の純利益1919億円を通期の予想から引くと、下期は約1901億円で、上期をわずかに下回る計算になる(ヨリビケ計算)。今の決算では、修正したかどうかよりも、市場があらかじめ見込んでいた水準との差が問われている、と読める。

数字で見る

コマツ(6301)6300円(−515円、−7.56%)/高値 6827円(14:09)→安値 6201円(15:18)
コマツの今期の純利益予想3490億円→3820億円(前期比+1.5%)。14:30 発表
コマツの市場コンセンサス3950億円程度(株探の MINKABU PRESS)
日立製作所(6501)5071円(−549円、−9.77%)/安値 4968円(14:59)
日立の今期の純利益予想9000億円→9200億円(+2.2%)
アドバンテスト(6857)3万7030円(+6.01%)/純利益予想 6600億円→7415億円(+12.3%)
マイナスの寄与度ファナック −19.05円、日立 −18.51円、コマツ −17.36円(株探の集計)
ヨリビケの見方純利益の予想の引き上げ幅はコマツ約9.5%・日立約2.2%と大きく違ったが、どちらも7%超下げた。コマツの新しい予想3820億円は株探が伝えるコンセンサス3950億円程度を約3.3%下回り、通期の予想から上期の実績を引いた下期の純利益は約1901億円と、上期(1919億円)をわずかに下回る計算になる(会社の開示と株探からヨリビケ計算)。

次に見るポイント

  • 10/30(金)東京エレクトロン・村田製作所・三菱電機などの決算:会社の予想と、報道が伝える市場予想との差
  • コマツ・日立の週明け11/2(月)の値動き:決算の翌日以降も売りが続くか
  • 建設機械の需要と為替:コマツが下期の前提に置く条件
この話題を伝えた動画今日の1分夕刊(10/29)神崎玲子

出典

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。

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