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速報 | 企業・決算 | 2026年10月30日 18:50

キオクシア、7〜9月は会社予想超え 10〜12月は横ばい見通し、初配当90円

キオクシアホールディングス(285A)は30日(金)18時45分、7〜9月期の決算を発表した。売上収益は2兆4800億円、営業利益は1兆9947億円で、7月に出した会社の見通しをそれぞれ3.8%、5.5%上回った。次の10〜12月期は売上・利益とも7〜9月とほぼ同じ水準を見込み、上場後初めての配当(中間90円)も決めた。

動画:日経CNBC 公式チャンネル「【10月30日(金)東京株式市場】日経平均株価は反落 1369円安/インテル急落が直撃、イビデンはストップ安」(決算の前の相場、10/30) YouTube で見る

7〜9月の3か月の売上収益は2兆4800億円で、前の4〜6月から7129億円(40.3%)増えた。前年同期の4483億円と比べると約5.5倍だ。営業利益は1兆9947億円、親会社の株主に帰属する純利益は1兆3557億円(前年同期の約33倍、株探)。売上に対する営業利益の割合は80.4%と、前年同期の19.2%から大きく上がった。7月31日に会社が出していた見通し(売上収益2兆3900億円・営業利益1兆8900億円・純利益1兆2700億円)を、売上で900億円、営業利益で1047億円、純利益で857億円上回った。4〜9月の半年では売上収益4兆2472億円、純利益2兆1979億円(前年同期の約37倍)になる。

会社は増収の理由を「生成AI用途を中心としたデータセンター向け顧客の需要が旺盛」で、平均の販売単価が大きく上がり、記憶容量で見た出荷も増えたためと説明している。用途別では、データセンター向けを含む「SSD&ストレージ」が1兆6160億円(前の3か月より4413億円増)、スマートフォンやPC向けの「スマートデバイス」が7889億円(2632億円増)。短信は、スマートフォン・PC向けの需要は鈍っている一方、AIサーバー向けが市場を広げているとも書いている。

注目された10〜12月期の見通しは、売上収益2兆5000億円(前の3か月比0.8%増)、営業利益1兆9950億円(ほぼ横ばい)、純利益1兆3600億円(0.3%増)。会社は「データセンター向けの需要が旺盛に推移することが予想されるものの、為替の悪化を見込む」として、7〜9月と同じ水準とした。前提のドル円は1ドル157円で、7〜9月の実績161円より4円の円高だ。会社は1年間の計画を出しておらず、示したのは10〜12月までの9か月分(売上収益6兆7472億円・営業利益5兆2597億円)だけだ。

株主への還元も始める。9月末を基準日に1株90円の中間配当を出す(総額479億円、12月8日に支払い)。これは10月1日の株式分割(1株→3株)の前の株数での金額で、いまの株数に直すと1株30円になる。あわせて「設備投資などをまかなったうえで、中長期的に余った資金の100%を株主還元に充てる」「累進配当(原則として減らさない配当)」という方針を示した。8月には8000億円の自社株買いをすでに行っている。同じ日、子会社のキオクシアがキオクシア岩手(岩手県北上市)を2027年4月1日に吸収合併すると決めた。目的は「最先端のフラッシュメモリの製造力の強化」としている。

決算が出たのは取引が終わった後で、30日のキオクシアの株価は決算の前に1万3470円(前日比1035円安、7.14%安)で引けた。株探(MINKABU PRESS)によると、同業の米サンディスクは29日に市場予想を上回る決算を出したが、米ハイテク株の時間外での急落でAI・半導体株に慎重な見方が出たうえ、前日までの指数(TOPIX)の入れ替えに伴う買いの支えがなくなったことが重荷になった。決算への最初の反応は11月2日(月)の東証で出る。10〜12月の「横ばい」の見通しを、メモリーの値上がりが続くとみる市場がどう受け止めるかが焦点だ。

数字で見る

7〜9月期 売上収益2兆4800億円(前の3か月比+40.3%、前年同期の約5.5倍)。7/31の会社見通しは2兆3900億円(決算短信)
7〜9月期 営業利益1兆9947億円、営業利益率80.4%(前年同期19.2%)。7/31の会社見通しは1兆8900億円(決算短信、株探)
7〜9月期 純利益(親会社帰属)1兆3557億円(前年同期の約33倍)。7/31の会社見通しは1兆2700億円(決算短信、株探)
10〜12月期の会社見通し売上収益2兆5000億円(+0.8%)・営業利益1兆9950億円(+0.0%)・純利益1兆3600億円(+0.3%)、1ドル157円(決算短信)
中間配当(初配)90円=分割前の株数(分割後に直すと30円)、総額479億円、12/8支払い(配当のお知らせ)
4〜9月の設備の取得(現金)1353億円(前年同期1431億円)(決算短信のキャッシュ・フロー)
株価(10/30 終値・決算発表の前)1万3470円(−1035円、−7.14%)、時価総額 約22.2兆円(株探)
ヨリビケの見方7〜9月の会社見通しとの差は、売上が+3.8%、営業利益が+5.5%、純利益が+6.7%で、利益の上振れの方が大きい。10〜12月の見通しは7〜9月とほぼ同じだが、前提の為替が4円円高になっている。ドルでの売上が売上の大半とすると、1ドル161円のままなら売上は単純計算で約2.5%(4÷157)多くなる計算で、会社が為替を横ばいの理由に挙げている点と合う(為替の影響の内訳は短信にない)。株主還元は、8月の自社株買い8000億円と今回の配当479億円で計8479億円。4〜9月の純利益2兆1979億円の約39%にあたる。4〜12月の営業利益の見通し5兆2597億円は、前の期(2026年3月期)1年間の営業利益8704億円の約6.0倍になる。一方、4〜9月に設備の取得に使った現金は1353億円で前年同期より少なく、短信には設備投資の計画額は書かれていない。いずれも会社の資料からのヨリビケ計算で、株価の先行きを示すものではない。

次に見るポイント

  • 11月2日(月):決算を受けた最初の東証の取引
  • 11月6日(金):半期報告書の提出予定日(決算短信より)
  • 11月30日(月):TOPIXでの浮動株比率の見直し2回目
  • 12月8日(火):中間配当90円(分割前の株数)の支払い開始
  • 次の決算(10〜12月期):会社見通し(売上収益2兆5000億円・営業利益1兆9950億円)との差と、1ドル157円の前提

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動画:ヨリビケ 深掘り:キオクシア 上場の30倍なのに高値から6割安!?(御堂聡一、決算の前の解説) YouTube で見る

出典

桐生レオン ・ 特集 18:50 ・ 2026年10月30日

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。

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