キーエンス、上期の営業益50%増 1株を5株に分割、配当も増やす
キーエンス(6861)は29日(木)16時、東証の取引が終わった後に上期(3月21日〜9月20日)の決算を発表した。営業利益は4082億円で前年同期より50.0%増え、あわせて1株を5株に分ける株式分割と、配当の増額を決めた。PTS(私設取引システム)では東証終値より4%台高い値段がついている。
日向かなえ ・ 特集 18:52 ・ 2026年10月29日決算短信によると、上期の売上高は7353億円で34.9%増、営業利益は4082億円で50.0%増、純利益は2986億円で49.4%増だった(株探も営業利益50%増と伝えている)。キーエンスは決算期の区切りが他の会社と少し違い、上期は3月21日から9月20日まで。会社は、北中南米は幅広い業界で堅調、アジアは半導体・電気精密の業界を中心に成長が続き、欧州も持ち直し、国内の設備投資も回復基調だったと説明している。キーエンスは工場の自動化に使うセンサーや測定器などを作る会社で、1年の業績予想は公表していない。
株式分割は、11月20日(金)を基準日に1株を5株にする(効力は11月21日(土))。会社は目的を「投資単位当たりの金額を引き下げ」、売買しやすくして投資家の層を広げるためとしている。配当は、9月20日を基準日とする中間配当を、7月時点の予想の275円から325円に50円増やした。期末の配当予想も、分割後の株数で65円(分割前に直すと325円)とし、1年分では分割前に直して650円と、前の年度の550円から100円増える。
直近の3か月の伸びが大きい。7月に出した第1四半期(3月21日〜6月20日)の資料と上期の数字から計算すると、6月21日〜9月20日の3か月の売上高は約3888億円で前年同期より約37%増、営業利益は約2212億円で約55%増。第1四半期の営業利益の伸び(44.7%増)より加速した。営業利益率は約57%で、第1四半期の54.0%からさらに上がった。
株価は、東証の終値が76360円。決算の発表後のPTSでは、株探の集計で16時30分に79590円(終値比4.2%高)、Yahoo!ファイナンスでは18時40分すぎの夜間PTSで79900円(4.6%高)だった。16時30分の時点で、日経平均の採用銘柄の中ではPTSの値上がり率がコナミグループに次いで2番目に大きい。PTSは東証より取引が少なく、30日(金)の東証の値段が同じになるとは限らない。
読み解くと、キーエンスの数字は、世界の工場の設備投資、とくにアジアの半導体・電子部品向けの投資が続いていることを示している。同じ日に富士通はサーバーなどの部材高で利益を落としており、AIの投資は、作る側の工場には追い風、部品を買う側には費用の増加と、会社によって逆に効いている。1株の値段が7万円台と高い会社の分割で、個人の投資家が少ない金額で買えるようになる点も変わる。
数字で見る
| 株価(10/29) | 東証終値 76360円(15:30)→ 決算発表 16:00 → PTS 79590円(16:30、終値比 +4.2%、株探)→ 夜間PTS 79900円(18:40すぎ、+4.6%、Yahoo!ファイナンス) |
|---|---|
| 上期(3/21〜9/20) | 売上高 7353億円(+34.9%)、営業利益 4082億円(+50.0%)、経常利益 4243億円(+48.9%)、純利益 2986億円(+49.4%)(決算短信、株探) |
| 営業利益率 | 上期 55.5%(前年同期 49.9%)、第1四半期 54.0%(決算短信・7月の決算説明会資料からヨリビケ計算) |
| 株式分割 | 1株→5株。基準日 11/20(金)、効力発生 11/21(土)。発行済株式数 2億4320万株 → 12億1603万株(会社発表) |
| 配当 | 中間 325円(7月予想 275円から +50円)。期末予想 65円(分割前換算 325円)。年間は分割前換算で 650円(前期 550円)(会社発表、株探) |
| 業績予想 | 1年の業績予想は公表していない(決算短信) |
次に見るポイント
- 10/30(金)9:00 の東証の寄り付き:PTSの4%台高がどこまで東証の値段になるか
- 11/5(木)分割の基準日の公告、11/20(金)分割の基準日、11/21(土)効力発生(会社発表)
- 11/26(木)中間配当325円の支払い開始(決算短信)
- 10/30(金)の東京エレクトロンなど半導体関連の決算:アジアの半導体の投資の見方がそろうか
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出典
※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。








