特集 | 株用語
EPS(1株当たり利益)とは? 計算方法とPERとの関係、決算短信のどこを見るか
EPS(Earnings Per Share)は、会社が1年間に稼いだ最終的な利益が、株1株あたりいくらになるかを表す数字だ。決算のニュースや、株価の割安・割高をはかるPERの計算によく出てくる。意味と計算、見る場所、気をつけたい点をまとめた。
白石ひかり ・ 特集 22:53 ・ 2026年10月18日EPSは「当期純利益 ÷ 発行済み株式数」で求める。当期純利益は、税金などを差し引いた最終の利益だ。たとえば純利益が100億円、株式の数が1億株なら、EPSは100円になる(数値は説明のための架空の例)。毎年のEPSを並べると、1株あたりの稼ぐ力が伸びているかが分かる。前の年が80円なら、1年で25%伸びた計算だ。
EPSは、会社が出す決算短信の最初のまとめのページ(サマリー情報)に「1株当たり当期純利益」として載っている。その年度の実績だけでなく、会社が見込む次の年度の予想も同じページにある。米国企業の決算ニュースでは「EPSが市場予想を上回った」という言い方をよく聞く。この市場予想は、アナリストの予想の平均のことで、予想と比べた結果で株価が大きく動くこともある。
株価をEPSで割ると、PER(株価収益率)になる。株価2000円、EPS100円ならPERは20倍だ。ニュースや株価のサイトでよく見るのは、会社の予想のEPSで計算した「予想PER」である。
気をつけたいのは、EPSは株式の数でも変わることだ。自社株買いで株式が減ると、利益が同じでもEPSは上がり、増資で株式が増えると下がる。赤字の年はEPSがマイナスになり、PERはふつう表示されない。土地の売却など一時的な利益で大きく動くこともあるので、増えた理由もあわせて見るのが基本だ。
数字で見る
| 計算式 | 当期純利益 ÷ 発行済み株式数 |
|---|---|
| 例(架空) | 純利益100億円 ÷ 1億株 = EPS 100円 |
| 載っている場所 | 決算短信のサマリー情報「1株当たり当期純利益」(実績と会社予想) |
| PERとの関係 | 株価 ÷ EPS = PER(2000円 ÷ 100円 = 20倍) |
| 上がる例 | 自社株買いで株式数が減る |
| 下がる例 | 増資で株式数が増える/赤字ならマイナス |
ヨリビケの見方EPSは「1株の稼ぐ力」を示すが、株式の数や一時的な利益でも動く。ヨリビケでは、EPSが伸びたときは、本業の利益が伸びたのか、株式の数が減ったのか、一時的な利益なのかを分けて伝えていく。
次に見るポイント
- 決算短信のサマリー情報で、実績と会社予想のEPSを比べる
- 自社株買い・増資のニュースが出たら、EPSへの影響を考える
- 次回の株用語1分(日曜)
出典
※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。



