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速報 | 米国株

TI、売上28%増で時間外一時3%高 ラムと逆の反応、10〜12月も前期並み

米半導体大手テキサス・インスツルメンツ(TI)が21日の引け後に出した7〜9月期決算は、売上高が前年同期比28%増の60.55億ドル、1株利益は2.62ドルで、いずれも市場予想を上回った。10〜12月期の売上見通しの中央値は7〜9月期とほぼ同じ。同じ日に決算を出したラムリサーチが時間外で売られたのに対し、TIは発表直後の時間外で3%あまり上げた。

日向かなえ ・ 特集 12:50 ・ 2026年10月22日
TI、売上28%増で時間外一時3%高 ラムと逆の反応、10〜12月も前期並み
画像:ヨリビケ(AI生成)

TIの発表によると、7〜9月期の売上高は60億5500万ドルで前年同期比28%増、前の四半期(4〜6月期)からは11%増えた。営業利益は73%増の28億7400万ドル、純利益は78%増の24億2500万ドル、1株利益は2.62ドル。市場予想(Investing.com)は売上高59.2億ドル、1株利益2.42ドルで、どちらも上回った。株価は21日の通常取引を284.65ドルで終え、決算発表後の時間外では日本時間5時4分に294.00ドル(+3.28%)をつけた(株探)。Seeking Alphaは時間外の上げを約2%と伝えており、伝えられる上げ幅には時点による差がある。

伸びたのは、売上の約8割を占めるアナログ半導体だ。電源の管理やセンサーの信号の処理など、工場の機械・車・データセンターの機器に広く使われる部品で、アナログ部門の売上は32%増の49億1100万ドル。マイコンなどの組み込みプロセッサー部門も21%増の8億5800万ドルだった。ハビブ・イラン最高経営責任者(CEO)は発表文で、産業機器・自動車・データセンター向けの幅広い伸びを理由に挙げている。粗利益率は約64.2%で、前年同期の約57.4%から上がった(発表文の数字からヨリビケ計算)。

同じ21日の引け後には、AI向けの半導体製造装置を手がけるラムリサーチが、10〜12月の売上見通しの幅が広いことを受けて時間外で約6%下げた(ヨリビケの朝の記事)。22日の東京市場ではその流れで、東京エレクトロンなど製造装置の株が午前に売られ、SCREENは8%安となった。AIの最先端に向けた装置の株が売られる一方で、工場や車向けの汎用の半導体を売るTIは買われた。日本では、ルネサスエレクトロニクス(6723)やローム(6963)が、TIと同じく産業機器・車向けのアナログやパワー半導体を手がけている。

お金の面では、設備投資が売上に比べて小さくなり、手元に残る現金が大きく増えた。直近12か月の設備投資は25億7800万ドルで、営業キャッシュフロー98億9600万ドルの約26%(ヨリビケ計算)。7〜9月期だけでは4億6300万ドルだった。手元に残る現金(フリーキャッシュフロー)は直近12か月で84億2200万ドルと前年の約3.5倍になり、売上の40.6%にあたる。同じ12か月の配当の支払いは51億7400万ドルだった。

この先の注目は、米国時間22日の通常取引でTIの時間外の上げが続くかどうか、そして日本の同業の決算だ。10〜12月期の会社見通しは売上高58億〜63億ドル、1株利益2.45〜2.79ドルで、Seeking Alphaによると見通しも市場予想を上回った。ルネサスの7〜9月期決算は10月下旬の見込み。産業機器や車向けの需要の戻りが、日本の会社の数字でも確かめられるかが見どころになる。

数字で見る

売上高(7〜9月期)60.55億ドル(前年同期比+28%、前期比+11%)(TI発表)
1株利益(7〜9月期)2.62ドル(市場予想 2.42ドル、Investing.com)
アナログ部門の売上49.11億ドル(+32%)=売上の約81%(TI発表、比率はヨリビケ計算)
営業利益率47.5%(前年同期 35.1%)(TI発表の数字からヨリビケ計算)
10〜12月期の会社見通し売上 58億〜63億ドル(中央値 60.5億ドル)、1株利益 2.45〜2.79ドル(TI発表)
株価(10/21)通常取引の終値 284.65ドル → 時間外 294.00ドル(+3.28%、日本時間5:04)(株探)
フリーキャッシュフロー(直近12か月)84.22億ドル(前年の約3.5倍、売上の40.6%)(TI発表)
ヨリビケの見方10〜12月期の売上見通しの中央値60.5億ドルは、7〜9月期の実績60.55億ドルとほぼ同じ(差は約−0.1%)で、1株利益の見通しの中央値2.62ドルも7〜9月期の実績と同じだ(TIの発表からヨリビケ計算)。会社は、伸びた7〜9月期の水準が10〜12月期も続く前提を示している。値動きの方向は、同じ日に決算を出したAI向け装置のラムリサーチと逆になった。

次に見るポイント

  • 10月22日(木)夜(米国時間22日):TIの通常取引。時間外の上げが続くか、ラムリサーチとの違い
  • 10月下旬(見込み):ルネサスエレクトロニクスの7〜9月期決算。産業機器・車向けの需要の戻りを確かめる
  • 10月29日(木)・30日(金):日銀の金融政策決定会合。円相場は日本の半導体株の円換算の利益に効く
  • 2027年1月ごろ:TIの10〜12月期決算。見通しの中央値(60.5億ドル)にどれだけ近いか

出典

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。