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速報 | 日本株

日経平均、一時1400円超安から下げ幅を半減 前引け790円安、半導体に売り

19日の東京株式市場で日経平均は反落し、取引開始直後の9時16分に前週末比1492円安の6万3831円(Media-IR)まで下げて、取引時間中としては9月17日以来、約1か月ぶりに6万4000円を割った。その後は下げ幅を縮め、前引けは790円26銭(1.21%)安の6万4534円03銭。前週末の米国で半導体株指数(SOX)が3.83%安と8日続落したのを受け、東京でもアドバンテスト(6857)、東京エレクトロン(8035)、ソフトバンクグループ(9984)など AI・半導体関連に売りが集中した一方、東証株価指数(TOPIX)の下げは0.4%前後にとどまった。

神崎玲子 ・ 特集 11:52 ・ 2026年10月19日
日経平均、一時1400円超安から下げ幅を半減 前引け790円安、半導体に売り
画像:ヨリビケ(AI生成)

日経平均は前週末比504円73銭安の6万4819円56銭で始まり、売りが一気に膨らんだ。共同通信によると9時15分時点で1411円20銭安の6万3913円09銭、Media-IR によると9時16分に1492円51銭安の6万3831円78銭の安値を付けた。6万4000円割れは9月17日以来約1か月ぶり(ウエルスアドバイザー、共同)。売りが一巡すると戻りに転じ、10時29分には867円06銭安(Media-IR)、前引けは790円26銭安の6万4534円03銭(フィスコ、共同)だった。TOPIX は4043.98(22.02ポイント安)で始まり、9時17分に4007.34まで下げたあと、11時30分時点では4050.34、前週末比15.66ポイント(0.39%)安(Yahoo!ファイナンス)。前週末16日の日経平均の終値は898円34銭高の6万5324円29銭で、7営業日ぶりの反発だった。

きっかけは前週末の米国市場だ。16日はダウ平均が175.28ドル(0.34%)安の5万2002.41ドル、ナスダック総合が572.99ポイント(2.14%)安の2万6140.04で、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は443.93ポイント(3.83%)安の1万1137.29と8日続落し、連続下落は2008年10月以来の長さになった(フィスコ、Media-IR)。AI データセンター向けのクラウド企業コアウィーブが社債利回りの上昇を受けて11.91%安と再び大きく下げ、AI 投資の資金調達と採算への不安が蒸し返された(フィスコ、日経)。米10年債利回りは5.13%まで上がり、FRB のウォーシュ議長が16日の講演で10月の利上げを示唆しなかった一方で高止まりが続く(フィスコ)。中東では原油が上がり続け、WTI 先物は16日に3.81%高の101.70ドルと6日続伸で9月18日以来の高値、ブレントは109.86ドル(ロイター)。CME の日経平均先物の清算値は6万3925円、大阪取引所の夜間取引は1890円安の6万3630円で終えており、週明けの下窓は織り込み済みだった。同じ朝に韓国の総合株価指数(KOSPI)がサムスン電子と SK ハイニックスの下落で3.17%安の5488.41で始まったことも、東京の売りを促した(Digital Today、日経)。

売られたのは AI・半導体の主力株に偏った。ソフトバンクグループは9時38分に4622円(6.5%安)まで下げ、11時30分時点で243円(4.92%)安の4701円(Yahoo!ファイナンス)。アドバンテストは11時すぎに3%弱の下げ(フィスコ)、東京エレクトロン、イビデン(4062)、ファーストリテイリング(9983)も安い(日経)。日経電子版の午前の値下がり率上位には太陽誘電(6976)やレーザーテック(6920)が並んだ。半面、資金の逃げ先として KDDI(9433)、ベイカレント(6532)、セコム(9735)、ニトリホールディングス(9843)など、小売や陸運といった内需のディフェンシブ株に買いが向かった(日経)。原油高を受けて INPEX の ADR は前週末の東京終値比1.34%高(フィスコ)。個別では、会計不正をめぐり役員9人の損害賠償責任が認定されたニデック(6594)が一時1749円と10年来の安値を付け(別記事)、2030年までに全車種を SDV にすると報じられたトヨタ自動車(7203)は投資負担を見極める売りで小幅安(日経)。為替は株安でも円高に振れず、ドル円は8時30分の157円82〜83銭から11時30分の157円94銭付近へと小動きだった(日経、ザイFX)。

前場の動きが示すのは、売りが指数の寄与度の大きい半導体・AI 関連に集中し、市場全体には広がり切らなかったことだ。日経平均の下落率1.21%に対して TOPIX は0.39%で、差は約3倍。前週の急落(日経平均の週間下落率5.37%、TOPIX 0.95%)と同じ構図が続いている。テレビ朝日によると、市場関係者は先週の大幅安の要因だった AI 企業の巨額投資への懸念がまだ残っていると見ており、Media-IR は戻り局面では売り圧力が意識されやすいとしている。一方で財経新聞は、来週から本格化する3月期企業の上期決算への期待が下支えになるとの声を伝えている。

この先の注目は四つ。第一に今日の後場と大引け(15時30分)で、前場の戻りが続くかどうか。第二に今週の決算で、日本では半導体製造装置のディスコ(6146)やファナック(6954、23日)、米国では22日朝(日本時間)のテスラのほか、ラムリサーチ、テキサス・インスツルメンツ、メタの決算が並ぶ(Yahoo Finance)。AI 投資の採算を疑う相場のなかで、各社の設備投資計画と受注の説明が材料になる。第三に中東と原油で、WTI が100ドル超で定着するかどうかは、電力・化学・空運のコストと、資源・商社の採算の両方に効く。第四に金利で、米10年債利回りが5%台に高止まりしたままなら、割引率の上昇が成長株の評価を圧迫し続ける。21日には日本の9月の貿易統計、同日までは APEC 財務相会合もある。

数字で見る

日経平均 10/19 前場寄り付き 6万4819円56銭(−504円73銭)、9:16 安値 6万3831円78銭(−1492円51銭、Media-IR)、前引け 6万4534円03銭(−790円26銭、−1.21%。フィスコ、共同)
TOPIX 10/19 前場寄り付き 4043.98(−22.02)、9:17 安値 4007.34、11:30 時点 4050.34(−15.66、−0.39%)(Yahoo!ファイナンス、共同)
前週末(10/16)日経平均 6万5324円29銭(+898円34銭、7営業日ぶり反発)、TOPIX 4066.00(フィスコ、Yahoo!ファイナンス)
米国 10/16ダウ 5万2002.41(−0.34%)、ナスダック 2万6140.04(−2.14%)、SOX 1万1137.29(−3.83%、8日続落)、コアウィーブ −11.91%、米10年債 5.13%(フィスコ、Media-IR)
先物・アジアCME 日経平均先物 清算値 6万3925円、大取 夜間 6万3630円(−1890円)。KOSPI 寄り付き 5488.41(−3.17%)(フィスコ、JPX、Digital Today)
個別(10/19 午前)ソフトバンクG 一時 4622円(−6.5%)、11:30 4701円(−4.92%)。アドバンテスト 11時すぎ −2.8%前後。ニデック 一時 1749円(10年来安値)(Yahoo!ファイナンス、フィスコ)
原油・為替WTI 10/16 101.70ドル(+3.81%、6日続伸)、ブレント 109.86ドル。ドル円 11:30 157円94銭付近(フィスコ、ロイター、ザイFX)
ヨリビケの見方安値からの戻りは前引けまでに702円で、朝の下げ幅1492円の47%を取り戻した計算になる。日経平均の下落率1.21%に対して TOPIX は0.39%と差は約3倍で、売りが指数への寄与度の大きい半導体・AI 関連に集中していたことが数字に出ている。10月6日の最高値(終値7万683円)からは前引け時点で6149円、8.7%下にいる(ヨリビケ計算)。

次に見るポイント

  • 10/19 15:30 大引け。前場の戻りが後場も続いたか、半導体株と内需株の差が広がったか縮んだか
  • 10/20 中国の貸出基準金利(LPR)、ニデックの役員責任調査委員会の報告書開示
  • 10/21 日本の9月貿易統計、APEC 財務相会合(〜21日)
  • 10/22 朝(日本時間) テスラ決算。今週はラムリサーチ、テキサス・インスツルメンツ、メタ、ファナック(23日)、ディスコも
  • 米10年債利回り(5%台)と WTI(100ドル超)が高止まりするか。どちらも成長株の評価と企業のコストに効く

出典

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。