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速報 | 半導体

韓国の半導体輸出、10月20日までで3.2倍 KOSPIは3.3%高と反発

韓国関税庁が21日発表した10月1〜20日の輸出は616億1200万ドルと、前年同期の2倍超でこの期間として過去最大だった。半導体は前年同期の約3.2倍(222.5%増)の275億1600万ドルで、輸出全体の44.7%を占めた。同じ日、前日に3.73%下げた韓国の総合株価指数(KOSPI)は3.29%高と大きく反発した。

神崎玲子 ・ 特集 22:50 ・ 2026年10月21日
動画:Arirang News:韓国の10月1〜20日の輸出、前年の2倍超の616億ドル(英語) YouTube で見る

韓国関税庁の発表(中央日報日本語版、聯合ニュースを伝えたKorea Times、JoongAng Dailyが報道)によると、10月1〜20日の輸出は616億1200万ドルで前年同期比105.4%増えた。これまでの最大だった2021年の同じ期間(343億ドル)を大きく上回る。輸入は471億1700万ドル(42.8%増)で、貿易収支は144億9600万ドルの黒字だった。品目では半導体が275億1600万ドル(222.5%増)と期間の最高で、輸出に占める割合は前年より16.2ポイント高い44.7%に達した。行き先別では中国向けが154.4%増の約166億ドル、米国向けが154.9%増の約107億ドルと、上位2か国がそろって2.5倍になった。

ただし「2倍」には暦の影響が入っている。前年は10月上旬に秋夕(チュソク)の連休があり、働いた日が少なかった。ノーカットニュースによると、10月1〜10日の操業日数は今年5.5日、前年3.5日だった。そこで関税庁は操業日数で割った1日平均も出しており、こちらは47億4000万ドルで前年同期比65.9%増。日数の差をならしても、輸出の勢いは大きい。背景にあるのはAI向けの半導体の需要だ。台湾経済部が20日に発表した9月の輸出受注(注文の段階の数字で、出荷とは別)も前年同月比62.4%増の1142億1000万ドルと過去最大で、電子製品が71.0%増、情報通信製品が87.3%増だった(Focus Taiwan、ロイター)。日本の9月の輸出でも半導体等電子部品が49.4%増、半導体等製造装置が43.9%増えている(財務省、21日発表。ヨリビケの貿易統計の記事を参照)。

株価は前日まで売りに押されていた。KOSPIは20日に3.73%安だった。21日は182.92ポイント(3.29%)高の5735.66と反発し、サムスン電子は5.67%高の22万3500ウォン、SKハイニックスは5.81%高の129万4000ウォンで終えた(JoongAng Daily ほか)。JoongAng Dailyによると、午前11時前にはKOSPI200先物が5%超上がり、買い方向のサイドカー(プログラム買いを5分止める仕組み)が2か月ぶりに発動した。海外投資家は6599億6000万ウォンを買い越し、個人は1兆1300億ウォンを売り越した。同紙は反発の理由として、米スーパーマイクロの売上見通しの引き上げ(ヨリビケの21日の記事)でAI投資への不安が和らいだことと、前日の急落の後の買い戻し(キウム証券のアナリスト)を挙げている。

波及は日本の製造装置にも及ぶ。中央日報によると、韓国の同じ期間の輸入のうち半導体製造装備は18億4700万ドルで93.4%増えた。韓国の工場が装置の購入を増やしていることを示す数字で、日本の9月の半導体等製造装置の輸出が43.9%増えたこと(財務省)と同じ向きだ。韓国から日本への輸出も54.9%増だった(中央日報)。21日の東京市場では、アドバンテストが1社で日経平均を122.98円押し上げ、寄与度の首位だった(株探)。半導体以外では、韓国の石油製品の輸出が68.3%増、自動車が40.9%増、鉄鋼が42.6%増と、原油高や値上がりを映した品目も伸びた(Korea Times、JoongAng Daily)。

この先は、半導体の会社の決算で中身を確かめる場面が続く。日本時間22日朝には米テキサス・インスツルメンツ(アナログ半導体)の7〜9月期決算が出る。22日の取引終了後にはディスコ、28日にアドバンテスト、30日に東京エレクトロンとキオクシアHDが決算を発表する予定(株探)。SKハイニックスは米SECへの届け出で、決算説明の資料を28日(ソウル時間)に出すとしている。韓国の10月の輸出の全体は11月1日ごろに産業通商資源部が発表する。半導体の割合が4割台を保つか、1日平均の伸びがどこまで続くかが、数字の見どころになる。なお、メモリーの値上がりが峠を越えたかという市場の議論は続いており(ヨリビケ19日の記事)、輸出の金額には値段の上昇も含まれる点に注意がいる。

数字で見る

韓国 10月1〜20日の輸出(関税庁、10/21発表)616億1200万ドル(前年同期比 +105.4%、この期間で過去最大)
同 1日平均の輸出47億4000万ドル(+65.9%、前年同期 28億6000万ドル)(中央日報)
同 半導体の輸出275億1600万ドル(+222.5%)、輸出の44.7%(+16.2ポイント)
同 輸入・貿易収支輸入 471億1700万ドル(+42.8%)、黒字 144億9600万ドル
KOSPI 終値(10/21)5735.66(+182.92、+3.29%)。前日10/20は3.73%安(JoongAng Daily ほか)
台湾 9月の輸出受注(経済部、10/20発表)1142億1000万ドル(+62.4%、過去最大)(Focus Taiwan、ロイター)
日本 9月の輸出(財務省、10/21発表)半導体等電子部品 +49.4%、半導体等製造装置 +43.9%
ヨリビケの見方前年同期の輸出の総額を逆算すると約300億ドル(616.1億÷2.054)で、今年は半導体だけ(275.2億ドル)で前年の輸出全体の約92%に相当する。前年の半導体は約85億ドル(275.2億÷3.225)なので、輸出の増加額約316億ドルのうち約190億ドル、約6割が半導体の増加分だ。総額と1日平均から操業日数を計算すると今年は約13.0日、前年は約10.5日で、増えた分のうち日数の差で説明できるのは一部にとどまる。KOSPIは21日の上げで、20日の下げ(約215ポイント)の約85%を取り戻した(いずれもヨリビケ計算)。

次に見るポイント

  • 10/22(木)早朝(日本時間):テキサス・インスツルメンツの7〜9月期決算と10〜12月期の見通し
  • 10/22(木)引け後 ディスコ、10/28(水)アドバンテスト、10/30(金)東京エレクトロン・キオクシアHDの決算(株探)
  • 10/28(水)ソウル時間:SKハイニックスの7〜9月期の決算説明資料(同社のSEC届け出)
  • 11/1ごろ:韓国の10月の輸出(産業通商資源部)。半導体の割合が4割台を保つか、1日平均の伸び

出典

※情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身で。